夢子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私はコバルト文庫 大好きです。
この本は初めて読みましたが 痒いところに手が届くみたいに ツボにハマる本です。
ルクレツィアは 清く正しく麗しく育てられた
でも 自分には全く自信のない人
嫁いだ先の王様の愛人マリーに対しても いいところを見つけてしまう。
お世話係のティアナから 笑顔が大事と教わる。
王様からは顧みられない王妃だが
病院や孤児院への慰問は欠かさない。
誰に対しても偉そうに話さない。
国が滅んだあとも 畑の耕し方 ジャガイモの皮の剥き方 を周りの人から素直に習う。
この積み重ねが 幸せに導くんですね。
ハッピーエンドで ちゃんと終わりました。
新しくしゅうとめになったハリエットに -
Posted by ブクログ
ネタバレ次々と災難に襲われる中で、自分に自信がなく苦しみながらも、自らの責務から逃げずに凛と立ち続けるルクレツィアが好きでした。文体もすごく好み。
彼女がティアナを始めとする人々から貰った言葉で成長していく様にも心を打たれる。
こんなにしんどい事が何度も襲ってきて大丈夫なのか? とも思いましたが、最後には思わず笑みがこぼれるハッピーエンドに辿り着けて良かったと思いました。
メルヴィンが戦の前に結婚を申し込んだときは「死亡フラグじゃありませんように……!」と祈っていましたが、無事二人が結ばれてホッとしました。
(でも5年も片思いこじらせるのはちょっと凄いと思うよメルヴィン陛下)
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Posted by ブクログ
ネタバレシメオンと婚姻関係を結んでいた頃は、自分以外のところが勝手に盛り上がって勝手に破滅していって、自分だけが蚊帳の外みたいな、どこまで行っても中心になれない状態だったのに、夫と国が亡くなって初めて主役になれたルクレツィア。
本人にも改善の余地はあったけれども、正直気の毒だなあという感想を抱くレベルというか。
いざ王妃という職を離れてからの方が、よほど波乱万丈だった。
大冒険でしたよ、ルクレツィア。
そして、彼女が様々な経験を積んで成長していくのに反比例して、残念度の方が上がっていくヒーロー……
父を失い、おじに謀反を企てられたにも関わらず、同情するどころか「おまえストーカーだったんか」と呆気に取ら -
Posted by ブクログ
ネタバレよくある死に戻りヒロインのドタバタっぽいですが、流石は喜咲先生、人物や展開がリアルで重々しく、きちんと中華風を取り入れていて捻りもあり楽しめました。
初っ端から死に戻り(?)が実は三度目、自分の知らない一度目からやってきた仙人との内容齟齬など、状況把握が大変。
傾国の美女というだけで『悪女』の烙印を押される不条理に怯え、未来を変えたいけど、ただの平凡で臆病な自分に出来る事は殆ど無い、少し変化させるだけで以前より悪くなる状況、と行き着く先が見えずにどんどん読まされました。
冒頭の台詞が、ラストの台詞になっている所も、伏線回収としてスッキリさせて貰えて楽しかったです。 -