吉田浩美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
4人の会話が面白くて楽しくて、ほかの作品でもまたこの4人でやってほしいです!
作家さんならではの、「この先はこう進むのでは?」「いや、まだこれだけページがあるから私ならこういう展開にしますね」などの予想を聞けたのも面白かったです。
それだけでなく、みなさん結構ふざけていて「名前が覚えられない!」とあだ名をつけたりツッコミを入れたりしながら話しているのがすごく良かったです。
作家さんたちの対談というと、もっと堅苦しいものを想像していたけど、そんなことはなくて友達同士で本についてあれこれ話しているような楽しさがありました。
「罪と罰」はハードルが高い作品というイメージがあって今まで読もうと思ったこともなかったけど、4人の話を聞いているうちにどんな作品なのか気になって読んでみたくなりました。
読まないのにみんなであれこれ想像して語ることで、こんなに「読む」ことを楽しめるんだなと思いました。
読書って、実際に本を読み終わることだけじゃなくて、読んでいる途中に考えたり、人と語り合ったり、読み終わったあとにまた思い出したりすることまで含めて「読む」なのかもしれないな、と感じました。
岸本佐知子さんが、4年越しにみんなでまた罪と罰の話になったとき、みんなだいぶ記憶が薄れてるところも、私もあんなに感銘を受けたのにほとんど内容覚えてない!ということがあるので、私の記憶力と頭の悪さかと思ってたけど、作家さんたちもあるんや!と安心しました。
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Posted by ブクログ
隅から隅まで面白かった。「“読む”は読む前から始まっている」という考えは、私もぼんやりと思っていたことではあるが、この四人のおかげで私の罪と罰読書も、読んでないけど始まったぞ!と感じた。
四人の自由で対等な雰囲気がまたとても良かった。罪と罰を読んでない者同士で話すという企画なんだから対等なのは当然だが、誰かの持っていた文学や歴史の知識がヒントになるときも、ガイド役の学者先生的な人の授ける解説を拝聴するみたいな空気は一切なく、プロ作家としての作劇的勘で何かを言い当てようとするときも、「ここできっと二人の対話が八十ページ続くんですよ」とか「結婚式で繰り広げられる七日七晩にわたるロシアの宴の描写でページ水増し作戦に違いない」とか、ただただ面白い。未読読書会の前に十五分の影絵版罪と罰を見たということで「私知ってるのよ、言っちゃっていいのこれ?」と誰よりも優位に立って発言していた浩美さん(矢部太郎さんの解説マンガでは、影絵原理主義者と呼ばれていた)による、後半の衝撃の告白には盛大にずっこけたし、なんて可愛い人なんだと思った。
四人が読んだあとに開催された読書会の様子も収められており、コロンボさながらの倒叙ミステリになっているという指摘と、彼女らによる脳内キャスティングで、松岡修造、スティーブ・ブシェミ、片岡愛之助(あと、私は知らなかったけど皆さんお気に入りの様子だったヴィゴ・モーテンセン)が登場したのも楽しかった。 -
Posted by ブクログ
ロシアものは自分に酔う
こんな本読んじゃってる自分を想像するだけで満足してるかもしれない。
何冊か読んで途中棄権してる本もあるが、罪と罰も上下巻で揃えて読むタイミングを逃している。
そこにこの本があると知り、こちらを読んだら読む気になるのか…?なんて
ちょっと遠回りしてみることに。
結果、四人の読書会がエッセイのようでもあり
とてもハマってしまった。
作家さん達であるから、書き方や持って行き方なんかも自分と比較したりする、そんな会話もめっちゃ楽しい。
罪と罰を普通に読んでいたらこうは思わなかったと思う。
ロシアものは難解だ
だって人の名前も日本人にはとっつきにくい発音(発声)
それでいてあだ名が二つ三つ出てきたり
例えば、太郎さんを、父は太郎兵衛と呼ぶがははあはタロちゃんと読んだりする、それが物語の中で出てくると同一人物なのかなんだかわからないまま読んでいてなんだそうか!というのがある。
ドストエフスキーをドストと言うこの四人。
ああ、そんな感想持っていいのか、私だけじゃなかった、などなど
共感に溢れてこれから罪と罰、読むより楽しみが増した。 -
Posted by ブクログ
「罪と罰」を読んだことのない作家4人が、最初と最後のページ、間の数ページ、登場人物表など数少ないヒントを参考に物語を考察していく。もう超面白かった。笑った。
登場人物名がおぼえられないといい勝手に省略したり、松岡修造だと呼んでみたり。
元々同人誌でのみ出版予定だったということで、かなり自由に好き勝手やっており、それが最高だった。
けどやっぱり作家を生業としてる人達はすごい。数少ないヒントから当たらずも遠からずな考察したり、文脈を整理し読み取る能力に長けすぎている。
こんなにこの企画が面白くなるのも個々の能力がしっかりある人達が集まったからこそなんだろうなと思った。
私は「罪と罰」本編を読んだ後にこちらを読んだけれども、「罪と罰」を読んだことがない人にももちろんおすすめで、絶対に本編を読みたくなるはず!!
「罪と罰」を読んだ人にも、長すぎてちょっと読む気にならないわという人にも、おすすめの1冊。 -
Posted by ブクログ
面白かった。有名な古典小説「罪と罰」をネタにした対談集。
前半は、この小説を読んでいないメンバーが読まないままに語り合う座談会。最初はこれまで知っていた断片的な知識を元に内容をあれこれと内容を想像し、途中から各章ごとに数ページを抜き出して読み、それを元に内容を「推理」する。これらが面白い。断片から空想を広げていくわけだが、その過程がとてもファンタスティックである。新しい断片を読む度に、これまでの想像が更に飛躍していったり、ひっくり返されていったりするさまもスリリングである。
いったん座談会が終わってから各自が「罪と罰」を読み、そのあとで語り合うのが後半の座談会。読む前の座談会の答え合わせ及び振り返りという感じなのだが、ひとりひとりの読みが鋭くて読んでいて知的好奇心を大いにそそられた。また、作品に対するリスペクトが随所に感じられて、とても気持ちがよかった。
僕自身は、高校生の時に「罪と罰」を読んだ。1週間もかからず一気に読んだように記憶している。それなりに読み応えがあったが、古典的名作という以上に強く印象に残ってはいなかった。改めてこの座談会の記録を読んで、あたらめて読みたくなった。たぶん、以前とはまったく違った印象を持つに違いないと感じる。 -
Posted by ブクログ
ドストエフスキー「罪と罰」を読まずに4人の作家が読書会を開き内容を推測し合う話
4人の作家たちがヒントを手掛かりに自由に推測、思ったままを言い合うのがこの本の面白さ
ほんの少しの話の断片のヒントから作家流に「わたしならこういう筋書き、こういう流れにする」とか想像力が半端なく広がる
いったいどんな物語なのか
期待に胸を膨らませ、夢中になって「ああでもない、こうでもない」と語り合う
そして読んだあとにまた集まって
読後座談会
私は読んだあとにこの本を手にしたが、作家たちの当たらずとも遠くなく、話が横道にそれることもしばしばあるにもかかわらず、ちょっとのヒントで軌道修正してくる様子に感嘆した
ラズミーヒンは修造だとか
ポルフィーリーは愛之助だとか⋯
みな自分の好き勝手に想像していいんだよと、いわれてるようで安心する
作家の感想にかかわらず、本は読んだ人それぞれ、謎解きや解釈があっていいんだと思わせてもらった
あと巻末に矢部太郎による解説マンガがあってホッコリとした気持ちになった
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Posted by ブクログ
〈読まずに読む〉とは
「文字を読む」と「先を読む」の組み合わせ。
この興味深い読書会を覗き見できるのが本書であり、笑いたい時にぴったりな本だと私は思っています。
登場人物に勝手にニックネームを付けちゃったり、各々が持ち合わせた情報から推理しつつ皆さん好き放題言ってて(特に三浦しをんさん)、電車では読めないレベルで笑えます。
読後の読書会の模様も描かれているので「罪と罰」のネタバレありですが、読んだことのない「罪と罰」を読んでみたくなります。
「本は読まなくても読める」
「読む前から“読む”は始まっている」
「小説は、『読み終わったら終わり』ではない」
という言葉が素敵だなと思いました。