にわあつしのレビュー一覧
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元・新幹線運転士による、東海道新幹線運転にまつわるよもやま話。往路は昭和50年代の0系、復路は最新型N700Aの運転台を舞台とした構成で、運転業務そのものへの興味もさることながら、往時と現在の環境の変化もうかがい知れて非常に面白いです。何せ、冒頭の運転台写真からして、0系には灰皿付いているんだから(驚)。
食堂車からコーヒーが運ばれてきたり、運輸指令に啖呵を切ったり、何より「ひかり」は2人乗務だった国鉄時代の新幹線。それに比べるとN700Aは運転室への入室を皮切りに何もかもがシステマティックだけど、30秒の遅れも許されない。なんとも世知辛いですが、新幹線に限らず、これが今の日本の世相なのでし -
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東海道新幹線は昭和39年に開業して以来50年、日本の大動脈を走ってきた。
新幹線も0系からN700Aという機種に変わり、速さや乗り心地、時間などが変わっている。
東海道新幹線元運転手の筆者が運転手時代にさかのぼり乗務したある日の東京から新大阪までを旅情や同乗運転手との会話を交え進めていく。
帰りは現代で0系を運転したことのある運転手と仮定して最新型に乗り新大阪から東京まで行く。
東海道新幹線の列車基礎知識も本文中で紹介がある。
東海道新幹線…実は僕は完乗したことがありません。
でも言えることは日本の大動脈。
その裏側でこんなことが起きているとは…
いまの新幹線に乗ってこの本を読むと一 -
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元新幹線運転士が、あなたを運転台にご招待。まずは、35年前の東京駅から初代0系「ひかり」号で出発。懐かしのエピソードやウラ話を耳に傾けつつ、桜咲く東海道をご一緒に。往路は現在の新大阪駅より、最新型N700A「のぞみ」号で発信します。日本が誇るハイテク装備やプロフェッショナルから見た車両発達史など、初公開の話題も満載。どなた様も、お乗り遅れなさいませんように!(平成26年刊 文庫書き下ろし)
著者は、国鉄民営化直前まで、新幹線の運転士を勤めたという。退職後はライター。本書の0系部分は実体験を基に、700系部分は、取材を基に描かれているというが、元運転士ながらのリアリティーを感じる。まるで、新 -
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著者は元国鉄の新幹線運転士。生い立ちから運転士生活までを振り返る半生記。
少々文章が判り難いけれど(専門用語や言葉の使い方など)、0系新幹線に纏わる様々なエピソードが紹介されており、初期の新幹線の運行に携わった人達の業務や内情を知りたい人には面白く読めると思う。(但し「日記」なので、マニアックな情報は少なく、鉄道オタクには物足りないいかも。)
自分も就職した頃、東京から九州に帰省するのに0系新幹線に乗った事がある。老朽化したせいかとにかく振動と音が凄くて、とても快適とは言えなかった。でも、この本を読んで「アナログ」だった時代の新幹線の運行の苦労がよく判った。運転士も安全と快適な運行のために、随 -
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こんなに面白い本を鉄ちゃんだけに読ませておくのはもったいない。
元新幹線の運転士だった筆者が経験した新幹線の運転席からしか見ることのできない世界を、活き活きと、かつ素人にもわかりやすく、まるで実際に自分が運転士になってそこにいるような気分で読ませてくれる。
東京から新大阪への往路は元祖新幹線の0系に乗って、アナログ的運転感覚を楽しみ、そして新大阪から東京への復路は、新型のN700系にのって最新鋭の運転装置を経験させてくれる。
ゲーム”電車でGO!”でATC信号を受けてマスコンを動かしたことのある人なら、「ああ、あそこはこんなふうに動かしたら良かったんだと」わかるレベルの詳しさで、運転がわか -
Posted by ブクログ
鉄ちゃんではないけど、よく使う東海道新幹線のお話ってことでなんとなく気になって品川駅のブックエキスプレスで購入。
新幹線について知らないことって結構色々あるんだなぁ。
まず驚いたのが、実は月に一度は人身事故があるらしい。
在来線と違って気付いて停まっても2kmくらいは先に行ってしまう。なので当該列車は確認出来ないため、後続列車の運転士・車掌が行うらしい。確かに200km以上出てたら停まれないもんなぁ。
あと、京都〜新大阪の高架線は開業前に阪急に貸していたことがあるらしい。これもびっくり。
第1部と第2部で0系とN700系の運転席を紹介しているが、両者の間ではずいぶんと進化があったんだな