【感想・ネタバレ】東海道新幹線 運転席へようこそ(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

自分が運転士になったような臨場感! 元新幹線運転士の著者の筆致が、私を運転台にいるような感覚にさせてくれた。0系では停止位置に止めるブレーキ操作にドキドキし、N700Aでは先行車の情報を得ながらマスコンのノッチ操作に気を配る煩わしさ。どちらも東京・新大阪間を下り・上りする情景を描くが、やはり0系に紙幅を割くのは著者の思い入れが強いからだろう。大阪万博に行くために0系に乗ったのが3歳くらいの時だったな~

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2017年08月30日

Posted by ブクログ

元・新幹線運転士による、東海道新幹線運転にまつわるよもやま話。往路は昭和50年代の0系、復路は最新型N700Aの運転台を舞台とした構成で、運転業務そのものへの興味もさることながら、往時と現在の環境の変化もうかがい知れて非常に面白いです。何せ、冒頭の運転台写真からして、0系には灰皿付いているんだから(驚)。

食堂車からコーヒーが運ばれてきたり、運輸指令に啖呵を切ったり、何より「ひかり」は2人乗務だった国鉄時代の新幹線。それに比べるとN700Aは運転室への入室を皮切りに何もかもがシステマティックだけど、30秒の遅れも許されない。なんとも世知辛いですが、新幹線に限らず、これが今の日本の世相なのでしょう。

でも多分、往時運転台で交わされていたのはこんなウンチク話ではなく、「今日、どこに飲みに行く?」なーんてたわいもない会話だったのでしょうねえ(笑)。

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2016年08月28日

Posted by ブクログ

元運転士の著者が、新幹線の運転台に読者のあなたをご招待。
列車の運転士、添乗の運転士、車掌、ワゴンサービスのお姉さんなどなどいろんな人が運転台に登場し、楽しくしかし緻密に新幹線の運転が繰り広げられます。
東京から新大阪、行きは0系、帰りはN700Aで。車両の移り変わりだけでなく、会社や職場の雰囲気、運転という仕事そのものが時代によりどう変化してきたかも感じられる一冊。プロだから描ける展開、楽しめる一冊です。それにしてもやっぱりポッポ屋の会話のネタはいつの時代も変わらないなあ。

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2014年01月11日

Posted by ブクログ

東海道新幹線は昭和39年に開業して以来50年、日本の大動脈を走ってきた。
新幹線も0系からN700Aという機種に変わり、速さや乗り心地、時間などが変わっている。

東海道新幹線元運転手の筆者が運転手時代にさかのぼり乗務したある日の東京から新大阪までを旅情や同乗運転手との会話を交え進めていく。
帰りは現代で0系を運転したことのある運転手と仮定して最新型に乗り新大阪から東京まで行く。

東海道新幹線の列車基礎知識も本文中で紹介がある。


東海道新幹線…実は僕は完乗したことがありません。
でも言えることは日本の大動脈。
その裏側でこんなことが起きているとは…

いまの新幹線に乗ってこの本を読むと一層面白いと思います。
新幹線の旅を楽しんでください。

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2017年12月31日

Posted by ブクログ

元新幹線運転士が、あなたを運転台にご招待。まずは、35年前の東京駅から初代0系「ひかり」号で出発。懐かしのエピソードやウラ話を耳に傾けつつ、桜咲く東海道をご一緒に。往路は現在の新大阪駅より、最新型N700A「のぞみ」号で発信します。日本が誇るハイテク装備やプロフェッショナルから見た車両発達史など、初公開の話題も満載。どなた様も、お乗り遅れなさいませんように!(平成26年刊 文庫書き下ろし)

著者は、国鉄民営化直前まで、新幹線の運転士を勤めたという。退職後はライター。本書の0系部分は実体験を基に、700系部分は、取材を基に描かれているというが、元運転士ながらのリアリティーを感じる。まるで、新幹線を運転しているようで楽しい。また、業界人ならではの裏話も知ることが出来るのが嬉しい。
両者を比較すると、国鉄時代とJR時代では雰囲気が異なることに気づく。技術の進歩に伴い、合理化が進んでいるのを感じた。

鉄道ファンにオススメの1冊と言える。

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2014年09月26日

Posted by ブクログ

東海道新幹線は開業から50年間で約56億人が利用した。1日平均42万人が利用し、1日約400本が3分間隔で運行されている。これだけの安全性、時間的正確性、快適性を確保している乗り物は恐らく地球には他にないだろうし銀河系だって怪しいものだ。今更だがウイスキーでも傾けながら改めて新幹線の歴史を振り返ってみるのも悪くないでしょう。日本人てすごい!と誇らしくなること請け合い。きっと50年後にはリニア版が出版されているはず。僕は地球にはいないと思うけど。

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2016年04月14日

Posted by ブクログ

自宅近くを走る東海道新幹線。昭和を代表する0系新幹線と平成を代表するN700Aの新幹線の運転席で繰り広げられるお話を対比するのが面白いです。「鉄」分に満ち溢れた本です。

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2015年01月22日

Posted by ブクログ

こんなに面白い本を鉄ちゃんだけに読ませておくのはもったいない。

元新幹線の運転士だった筆者が経験した新幹線の運転席からしか見ることのできない世界を、活き活きと、かつ素人にもわかりやすく、まるで実際に自分が運転士になってそこにいるような気分で読ませてくれる。

東京から新大阪への往路は元祖新幹線の0系に乗って、アナログ的運転感覚を楽しみ、そして新大阪から東京への復路は、新型のN700系にのって最新鋭の運転装置を経験させてくれる。
ゲーム”電車でGO!”でATC信号を受けてマスコンを動かしたことのある人なら、「ああ、あそこはこんなふうに動かしたら良かったんだと」わかるレベルの詳しさで、運転がわかったような気にさせてくれる。

もちろん、運転教本ではないので、運転席で交わされる雑談の形で電車の運転士業務、新幹線の運転士業務にまつわる小ネタもちりばめてあり、それがまた楽しい。

ぜひ、この本を持って東海道新幹線に乗ってみたい。そして、車窓の景色と照らし合わせて、運転士の気分になりたい。そして駅が近づいたら、こっそり「制限70」とかいいつつATCブレーキの効きを楽しんでみたい。

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2014年04月07日

Posted by ブクログ

新幹線の中で読みたかった。元運転士の著者が、新幹線の運転をしながら、運転技術、周りの景色、新幹線のこと、運転士たちのことを語る。私は鉄オタではない、が、プロフェッショナルな人の仕事の話は、知らないことも多く、何気なく接している鉄道の話なだけに、考えさせられる。これから新幹線に乗るとATCが効いているかどうか、運転士の腕が気にかかるだろう。

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2014年03月11日

Posted by ブクログ

鉄ちゃんではないけど、よく使う東海道新幹線のお話ってことでなんとなく気になって品川駅のブックエキスプレスで購入。

新幹線について知らないことって結構色々あるんだなぁ。

まず驚いたのが、実は月に一度は人身事故があるらしい。
在来線と違って気付いて停まっても2kmくらいは先に行ってしまう。なので当該列車は確認出来ないため、後続列車の運転士・車掌が行うらしい。確かに200km以上出てたら停まれないもんなぁ。

あと、京都〜新大阪の高架線は開業前に阪急に貸していたことがあるらしい。これもびっくり。

第1部と第2部で0系とN700系の運転席を紹介しているが、両者の間ではずいぶんと進化があったんだなぁと、当たり前だけど、感心。

ともあれ、雑学として面白かった。

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2014年03月05日

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