八木圭一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
劇中人物の“独白”に近いような型で展開される“主張”的な部分…「既に、取り返しが簡単に利かない程度に過ちを重ね続けていながら、それを悔いて何とかしようとしない、この国の政府は一体何なのか?」という、素朴で純粋な疑問と憤怒と…或いはこうした問いが、自身にもぶつけられているような気がしないでもない…
「途方もない事件」を巡る、刑事モノであると同時に、素朴で純粋な疑問と憤怒とを胸に秘めた青年の物語という感の本作…なかなかに高評価であると後から聞いたが、それも頷ける。それにしても…次第に明らかになる“事件”の顛末は、私にとっては余りに意外だった… -
Posted by ブクログ
「このミス」大賞シリーズをよみあさっています。
日本国政治の借金問題に対して、政府官僚へ意義をとなえたく、
元政府高官の孫を誘拐、日本の借金額と同等の身代金か
日本政府が過去の反省を活かした財政再建案を提案するかをもとめる。
刑事さんが頑張る姿はかっこいいので、片岡刑事の努力の姿がいいな。
すてきな奥さんと娘さんがいるから、何か物語に関係するのかと深読みした。
右翼的な考えは好きではないので、全体の話はそこまで個人的な好みではない。
いくらオブラートに包んだとしても、暴力行為を助長するのですからね。
日本の財政について考えるいいきっかけにはなると思う。
日本以外でもとても貧しい国があるの -
Posted by ブクログ
ネタバレ「グルメミステリー」という触れ込みの本作。4つの章それぞれで描かれた4つの事件のうち、2件は食材や酒の空輸?に関することなど、何かしら「食」に絡んだ内容でとても興味深く読むことができました。
また、最終章は主人公に関わりのある内容で、それまでの章で主人公にある程度感情移入ができていたため、これも楽しめました。
ただ、第3章だけはあまり食・グルメとは関係がなくて、言葉は悪いですが凡庸な印象を受けてしまいました。
トータルでの感想としては割と面白いと感じられたので、もし続編が出るのであればグルメに関連のある内容やトリックなどにこだわって欲しいと思います。