木津谷岳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
発達障がい者の当事者として、この本を読みました。
タイトルにある通り、発達障がい者の就労における職場の定着を目指す内容です。
どうやって職場定着の難易度をやさしく、効率的にできるかを、文章自体が長すぎず、詳細を丁寧に書かれています。
個人的には以下の2種類の考え方を促す内容が気に入っています。
1.当事者自身が自己管理を行える「セルフケア」の考え方。
2.当事者自身の経験に基づいて、自身の得意、不得意の傾向を分析する「自己理解」の考え方。
この2つがこの本では特に重要な項目として、詳しく記載されています。
また、この本は発達障がい者の支援者にもお勧めできます。
理由としては本文に、発達障がい者の支援をお仕事とする、就労支援事業所の関係者が支援について話し合う内容をインタビュー形式で載っている点ですね。
支援者としての考え方や、当事者への具体的な配慮や対策が書かれています。
その内容が、支援方法に悩む支援者にも気づきを与えるのではないかと考えています。
本の後半には、就職後における当事者自身のキャリアアップを目指す方法も書かれています。
その内容がさらに当事者の仕事の能力を伸ばしてくれるでしょう。
仕事の目標も見えてくるでしょう。
この本は発達障がい者、またはその支援する立場にある方に、行動の道筋を与えてくれる本です。 -
Posted by ブクログ
後半の具体的な対応がわかりやすい。
1人仕事のできない(発達障害系)がいると、あいつ仕事できねぇ!またあいつのミスか!などフラストレーションが溜まって矛先が彼らに向かう職場もあるはず。発達障害自体新しい。日本の教育は彼らを叱咤激励で矯正しようとしてきた。そのため彼らは劣等感が強く、褒められても猜疑心をもってしまうというところには納得。その上そんなフラストレーションの矛先を向けられては余計仕事ができない。発達障害者を活かすには、同僚はどうしたらいいか(声をかけてあげる、長い話でなす短い雑談)、上司はどうしたらいいか(わからなかったら聞いては×、時間を決めて調子はどうかなど聞きに行く)具体的に書いてある。いくつか使えそうなものはメモをした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ発達障害の方と働く際の接し方についてはいくらか勉強になった。
ただ、業務切り出しやアサインについて、
『「見極め」の極意』の章では、
「結論として、一番良いのは「好きだけど、得意とはいえない」ことを継続してやることで、「好きだし、得意である」になるようにすることです。」
『発達障害者のモチベーションを上げるには』の章では、
「「好き」だけど「得意」ではない仕事」」を割り当てることは「裏を返してみれば、会社が当事者の仕事の成果に対して、はなから期待していないということの表れなので、長い目で見るとモチベーションの維持は難しいでしょう。」
『障害者のハードスキルを伸ばすには』の章では、
「できることのなかから、得意なことを見極め、その仕事をとことんできる環境を保障する」
『発達障害者の強みを活かすには』の章では、
「特に発達障害者には、「できるを増やし」「できないをやらせない」ことを徹底することに加えて、その「できる」のなかから、「異能」を発揮することが可能なマッチングの良い仕事を、なるべく発見することが「戦力化」の肝だと思います。」
と、目的(章)が異なるからなのか、結局どのようにアサインするべきなのか、少々混乱した。
自分の中では、
・特性のアンマッチで「できない」業務は極力避ける。
・「苦手」だけど「好き」な業務は、育成枠としてモチベーションが下がらない範囲で挑戦してもらう。
・「得意」だけど「好きとまでは言えない」業務については、役立つ実感や感謝の気持ちを伝えることで、「好き」な業務になるように促す。
・「得意」で「好き」な業務を増やしていく。
という形で整理してみた。
多様性についての章の、
「違いがあるからこそ、話し合いが必要で、真意が通じれば、違いの分だけ可能性が広がる」という部分は、本当の意味でのダイバーシティだな、と強く共感した。