高橋克英のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
富裕層向けに資産運用アドバイザーをしている著者が、ニセコについて書いた本。ニセコの開発について歴史的に紐解きつつ現在に至る経緯を説明している。著者は、マーケッティングやポジショニングの知識も豊富で、トレードオフの重要性についても意見を述べている。その知識・経験から、ニセコは今までどおり外国人富裕層にターゲットを絞ったアプローチをすべきと主張している。著者の主張は、説得力があり同意できる。ニセコに特化した研究ではあるが、谷頭和希著『ニセコ化するニッポン』よりもはるかに考察は深く、勉強になった。
「ニセコには「外国人による外国人のための楽園」ができている。5つ星ホテルのパークハイアットは、日本 -
Posted by ブクログ
世界中から何故ニセコに集中的に投資が行われるのかを、その背景と共に分析した書籍。
2020年に書き上げている書籍のため、若干データにブランクはあるが、オリンピック中止や北海道新幹線延期を加味しても、ニセコに対する投資は決して衰えていない。それはニセコに対する投資が一時的なものでないことを示す証だろう。
それがサブタイトルの、「地方創生 観光立国の無残な結末」に集約されている。日本の投資と世界の投資、考え方の違いかもしれない。キラーコンテンツであるパウダースノーをベースに、逐次投資ではなく大規模投資を、短期スパンでなく長期スパンで行うことで、世界の富裕層・超富裕層を呼び込み、その客層が更なる -
Posted by ブクログ
1.そういえばいつのまにかよく聞く名前「ニセコ」
なんで人気になったのだろう思ったので読みました。
2.富裕層に圧倒的な人気を誇っているニセコはなぜここまで人気になったのか、それは「選択と集中」を実践しているからです。日本人大好きな幕の内弁当作戦とは縁を切り、地域の資源はなんなのか?どうすれば収益に結びつくのか、だれに投資してもらいたいかを考えた結果、このような実績を残しています。このニセコがどのように発展していったのかその様子が書かれています。
3.外国の資本についてあまり良い印象を持っていませんが、日本人の金融リテラシーならば仕方ないことなのだと思います。「お金と結びつく行為」に集中す -
Posted by ブクログ
先日読んだ本(観光系)では、同じニセコについて注目した際に、四季折々値段も様々で様々な種類の外国人観光客に対するターゲティングがうまくいっていると説明があった。
一方で本書では、一つの集中するべきコンテンツを選択、判断し、幕の内弁当のようにならないように一つのコンテンツを極めることが重要だと述べられていた。
共通していた部分は、ニセコは超富裕層をしっかりをターゲティングできているという点だ
さらに観光系の本を読んでいると、経済的な面から観光を捉え、観光を娯楽など楽しいものと考えるよりかは、経済を支える利益を生み出すものと考えていると感じた。 -
Posted by ブクログ
銀行の一消費者利用者として読んだ。
銀行金融界隈は、銀行自体も数は多いし合併や連携もあり子会社もあり、色んな業界が参入してさらに各社色んなサービスがあり、そもそも金融の仕組みは複雑である。
イライラすることが正直多かった。
本書では以下の現状がわかりやすく述べられている。
•銀行の経営状況→深刻。
•銀行を取り巻く社会状況→少子高齢化による人口減少、長期化する低金利、テクノロジーの発展と多くの企業の金融業界への参入
•異業種企業の参入→GAFA、LINE
•生き残り戦略→会社合併、統廃合。同業異業問わずの連携提携。デジタル•AI化。
•様々な新サービスの紹介→ネット化•スマホ化。キャッシ -
Posted by ブクログ
GAFA時代における銀行のあり方と危機を述べた本。プラットフォーマーの動きや決済サービスとそれに対して銀行が受ける影響がよくまとまっていた第二章は面白かった。
一方筆者は銀行出身のため思うところがあるのだろう、やや断定的かつ銀行を否定するような論調が目立った。特に後半は銀行への文句と提言に終始し、銀行員ではない私にはあまり参考にならなかった。
以下学びになった点。
・苦し紛れのコンサルサービスは、質の担保が難しく、かつ金になりにくい
・貸出業務はオリックス子会社の弥生、マネーフォワードビズアクセル、楽天、リクルートなどが会計データや予算ノウハウ、日々の決済データなどからAIで行い始めている