ジェイ・ハインリックスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
he Rhetoric 人生の武器としての伝える技術
著:ジェイ・ハインリックス
訳:多賀谷 正子
良書:500頁を超える大作、一読するにも、かなり時間が掛かってしまった
レトリックは、美事麗句ではない。効果的に相手を説得するための方法論であり、相手との緊張を和らげ、人を癒すこともできる。
さすがに西洋人とはいえ、一方的に自分の考えを相手に押し付けるためだけに、この説得術をギリシアの時代から今日まで伝えてきたのではないのである。
気になったのは、以下になります。
■序
・実のある議論をするためには、終わったことではなく、これからのことを話すこと
・説得とは、単に相手の合意を得ることで -
Posted by ブクログ
レトリックの研究をされている著者の本とあって,
とても論理的に,わかりやすく,伝える技術が説明されています.
名スピーチや名プレゼンが,どうして人の心に響いたのか,と考えたときに,
この本に書かれている技術をうまく利用しているからかもしれないと
思い当たるようなことがありました.
スピーチやプレゼンのためだったら,こういったレトリックは日本でも,とても効果的なように思います.
一方で,日本では受け入れられないのではないかというレトリックの使用場面もありました.
失敗をしたときに自分の人格を高めるチャンスととらえて,レトリックをうまく使うという場面です.
失敗をしたら,しばらく小さくなってお -
Posted by ブクログ
レトリックという言葉に対して、どこかしら胡散臭いような印象を持っていた。
そのため、この書籍が店頭に並び、そして増刷を重ねていってもなかなか手に取る気分にはなれずにいた。
結局、手に取ったのは他の書籍を目当てで本屋に赴いた際に、「これだけ長期間ベストセラーなら価値ある一冊なのではないだろうか」と思ったためだ。
実生活においては論理的整合性を超越した出来事が多く(というかほとんどである)、そこを乗り越える技術としてレトリックが有効らしいということが筆者の実体験からユーモラスに綴られる。
また、レトリックが威力を発揮する場面として政治の場が挙げられているが
オバマとトランプの対比はかなり興味深い -
Posted by ブクログ
レトリックに関する技術を、多くの事例と共に紹介している本。現代社会の中でも使いやすいようにと、考慮されている。
同じ事を言うとしても、伝え方次第で反感を買う人もいれば、相手をすんなりと懐柔できる人もいる。他者との長期的な関係を良好に保つためには、レトリックは、悪い意味ではなく、良い意味でプラスに働く。
レトリックは相手を騙すようなイメージを持たれることもあるけれど、自分の意図をより分かりやすく伝えるための、必要な技術だと思う。 簡単なところだと、過去形、現在形、未来形を意識的に使い分けることで、意見の異なる相手とも、議論がしやすくなる、とある。また、議論の目的は相手を言い負かすことではな -
Posted by ブクログ
ネタバレ誰だって説得の技術を身に付けられる。
ちょっと仕事で思うところあって読んでみた。レトリックというものに興味もあったし、自分の考えを伝えることに自信がなかったのもあって。読んでよかった。自分が無意識のうちにやっていたことが効果的なレトリックだったともわかったし、新しくやってみようと思えるレトリックも見つけた。自信を持とうと思った。
ビジネス書のように扱われているが、ハーバード大学必読図書となっているように、大学生の教養ともいえる。もっといえばすべての人に考えてもらいたいことでもある。それはアメリカの、そして世界に広がりつつある分断について考えることができる本だからだ。この本には議論の方法が書 -
Posted by ブクログ
レトリックについて
内容が多過ぎて覚えられない!でも役にたつだろうなぁ。どう身につけよう?
議論と口論の違い
議論とは聞き手を説得してこちら側に引き入れようとすること。聞き手は時に見物人でありときにはテレビを見ている人であり有権者である。
口論になるとどちらも相手に勝ちたいと思う。
人を説得するには三つの目的がある。
・聞き手の感情を刺激する事
・聞き手の考えを変える事
・聞き手を行動へ駆り立てる事
議論から何を得たいか。変えたいのは気分か、考えか行動か?
論点は3つ
・非難→過去形→懲罰を扱う
・価値→現在形→人と人を結びつけるか区別する
・選択→未来形→利益を約束する
話があらぬ方向 -
Posted by ブクログ
レトリックの本。
総ページ数500以上の分厚さのため、丸1ヶ月くらいかかってしまった。
レトリックとは何かっていう話から、日常で使えるレトリックまでレトリックに関することなら幅広く網羅しているが、その内容の広さから一回読んだだけで全てを理解して吸収するのはなかなかに困難。
途中に、著者の家族を使った実際の例みたいなのが、多数掲載されているが、それ本当にそうなるとは限んなくね?みたいなことが多くて気になった。それもあり、割と読んでいて腑に落ちないことが多かったが、全て読みきってみるとなんとなく腑に落ちている気がして不思議。
巻末の要約を最初に読んでから、全体の流れを把握した方が絶対にわかり