きくちゆうきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレあの『100日後に死ぬワニ』(以後『ワニ』)の続編ということでもちろん購入しました。
本作を粗末に要約すると、『ワニ』においてワニの親友であったネズミの視点をメインに、親しい人を失った喪失から回復する過程を描いたストーリーです。カエルは出てこないです。なかなか前向きになれないネズミですが、モグラの励ましや新たな出会いを通じて次第に立ち直り、新たな恋や目標も見つけて心持ちを新たにしていきます。タイトルの「100日後に死ぬ×」とはどういうことかと思いましたが、私個人の解釈としては、心が生よりはむしろ死に向いていたネズミが、立ち直り生きることを肯定する過程であると感じました。個人の解釈に基づくと、題名に強い意味を持たせて終盤で意図が判明するしくみは巧みな構成であると感じました。
気になる点を挙げようとは思いませんが、本書は時間の経過の演出とともに明確に文章で書いていない内容や感情の動きを読み取らせる作品であるため、1冊の書籍になってしまうとやはりスピード感が出すぎてしまいます。前作もそうでしたが、SNSで連載されることを強く意図された内容であるために、書籍になってしまうとTwitterで見ていた時ほどの感動は得にくいなと思う内容ではありました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ何年か前にTwitterで連載され話題になったコミックの書籍版です。内容に大きな追加はなく、同じものが印刷・製本され販売されている形式です。
本書のあらすじを要約してしまうと非常に単純なものです。ワニが友人と楽しんだり女性と懇意になったりゲームを遊ぶなどして日常を過ごすも、ある日不幸な事故を起こし亡くなってしまうというものです。タイトルに「100日後に死ぬ」とあり、各話に「死まであと**日」も添えられており、読者は死すべきワニの悠長な日常を生殺し状態で見送ることになります。現実世界においてもそうであるように、多くの人は自分がいつ亡くなるかということは意識せずに暮らしています。だからこそのんびり日々を過ごすことができるわけですが、神の始点に立つとその貴重さは非常に際立つことになります。つまり本書は、メタなストーリー構成をあえて明示的に示すことで、ワニの日常のかけがえのなさを表現した作品であると感じます。文句なしの名作です。
少しだけ気になる点があるとすれば、本書は最終日以外1日4コマの短い作品であり、一気読みすれば10分もかからず読めてしまうということです。Twitterで連載されていた時は毎日1話ずつ公開されていたので、リアルタイムでワニの暮らし(特に恋模様)を追いながら楽しむことができました。しかし書籍の形で一気読みしてしまうとどうしても話の薄さやキャラの掘り下げの浅さが目に付いてしまい、ちょっと物足りないなという印象にもなりました。この意味ではTwitter連載に最適化された漫画なのかもしれません。
※Twitter連載終了後のドタバタによる印象低下や映画の出来に関しては見なかったことにしています。本感想はあくまで書籍のみ(一部Twitter連載時の印象あり)の感想です。 -
Posted by ブクログ
-3人の天使の3人目-
ある映画の予告編を見た。
結局その映画の本編は観なかったし、レイティングも低いので駄作だったみたい。でも予告編はとても印象に残ってる。
幼い娘を亡くした父親(ウィル・スミス?)。カウンセラーのすすめで娘宛に手紙を書く。宛先不明で届く宛のない手紙を毎日ポストに投函する父親。
その日も手紙をポストに投函しようとした父親の前にひとりの女性が現れて告げる。
「こんにちは。私の名前は"死"」
"死"は父親に言う。すべての人生の終着点は死だと。
次の朝、べつの男性が現れて告げる。
「こんにちは。私の名前は"時"」
"時"は父親に告げる。あなたが無から生じて無へ向かう間に時が生まれる。"時"は父親に娘と過ごした時間を見せる。
そして最後に3人目が現れて告げる。
「こんにちは。私の名前は"愛"」
映画の結末も知らないし、この記憶も脳内でかなり作り変えているかもしれない。(このプロットでラノベ書こうとしてるし)
この3人の天使の組み合わせ、死、時、愛は自分にとってとても啓示的だった。
知る限り自殺を選択するのはヒトだけだ。生命のファームウェアは生きて子孫を残すことのみを目的としているので、自殺という選択には人間固有のアイデンティティを示唆している可能性がある。
"死"が語ったように、すべての生命の終着点は"死"だ。種として見れば比較的長期に存続可能でも、種のひとつの実態に過ぎない我々の"時"は短い。
生とは時を消費しつつ、死に向かって一歩づつ進む、なかなか気の滅入る行軍だ。
もしヒトに合理的知性があるならば、この絶望的無常の前に全個体が自殺してしまってもおかしくない。
そこで生命のファームウェアは考えた。なんとかこの中途半端な知性体に生命としてのお勤めを全うさせねばならぬ。
古来より戦争の恐怖を打ち消すためにドラッグが使われた。そうだ、死の恐怖を忘れさせるくすりを盛ろう。禁断の知恵の実で死の恐怖を知ってしまったヒト。その知性の暴走を抑え動物に戻す拘束具。
それが"愛"ではないか?
経済の世界ではすべての価値は有限性(希少性)から生じる。マスクもトレペもその希少性と揮発性ゆえに高値で転売される。ならば時間の有限性を価値と誤認させれば、この出来損ないの知性体でも生命の本懐を果たすはずだ。
かくして限りあるもの、儚いものを愛しいと感じるようになったヒト。
しかし愛しさも儚さも、その渦中には分らない。
わたしたちは俯瞰しなければ人生を感じることはできない。人生の愛おしい側面を知ることはない。
ロシアの貴族達は、長い小説と暖炉とジャムから人生の無常と価値を知った。
2020年の日本人はこのワニの100日間から愛を知るのだ。
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購入済み
買ってよかった。
買ってよかったです。特に絵が好きなので、ふとした時に読み返したりしてます。
私は、どんな100日目になるのだろう?と毎日Twitterで無料で読んで楽しませてもらってきました。
ネットで飛び交うような、人の気持ちもわからない人達のことばを見ていて心底腹が立ちます。
Twitterなどで ただ闇雲 に酷いことを言っている人は自分の心が満たされてない可哀想な人で、そんな人が1人や2人じゃないこと、異常だと思います。言葉もあまりに乱暴で、幼稚すぎて、同じ人間として本当に恥ずかしいです。
応援している人の方が圧倒的に多いです。
Twitterなどで知り、応援している人はぜひ買いませんか?買って少しでも作者さんの力になりたいと私は思いました。
どうか誹謗中傷に負けず、頑張ってほしいです。
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購入済み
何気ない日常と、一瞬の終わり
ラーメンが美味しい。
友達と一緒にいることが楽しい。
一人で生活していくのは大変だ。
自分の気持ちを伝えられなくてもどかしい。
何気ない日常、淡々と過ごす毎日でもこうやって色々な感情があるんだなということを改めて思いました。
そしてタイトルの100日と各話の最後のカウントダウンが、何もない日常のはずなのに刻一刻と迫っている最後のときを否が応でも意識させられ、読み進むにつれてドキドキしてきます。
ポップな絵柄とストーリーなのに「死」を意識させられるというのはキツいですね。
私はツイッター連載当時を知らずあとから知って購入した口ですが、ツイッターを追って読んでいた人たちはこれをリアルタイムで読んでいたんですね。うらやましく思いました。
それと同時に、連載が終わった瞬間にグッズだコラボだ映画化だと言われたら余韻も何もあったものじゃなく、ツイッターリアルタイムじゃなくてある意味良かったとすら思えてしまいました。
この書籍も、紙媒体だと帯に「描き下ろし28ページ!」と書いてあるらしいですが実際の描き下ろしは6Pであとは挿絵だとか、紙が薄くペラペラで後ろが透けるとか、1ページ1話で余白だらけとかいろいろ酷評されているようですが、こちらは電子版で帯もないので全然気にならなかったです。
とにもかくにも、タイトルから各話から全体を通して素晴らしい作品と、コラボの件も何も知らずに読んだ私はそう思いましたが、リアルタイム民は特にツイッターで無料で読んでいたのもあったのでしょう、100話が終わった途端にソーシャルゲームのごとく商業臭をプンプンに漂わせられ、やり場のない怒りを持つ作品に変貌してしまったのだと思います。 -
購入済み
何気ない日常
何気ない日常の、ちょっとした幸せ。
コロナウィルスの影響で、ここに散りばめられた“当たり前”すら、そうではなくなってしまった。
けど今だって、幸せは見つかるんじゃないだろうか。