及川智早のレビュー一覧
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知られざる統治者
『古事記』『日本書紀』という書物
記紀神話伝承の性格
記紀以降の神話変容
第一部 変容するタヂマモリ
第一章 不老不死の探求者
絵葉書の人物は何者か
タヂマモリはどこへ派遣されたのか
不老不死の国
「ときじくのかくのこのみ」を取りに行く理由
我が国古文献にみる不老不死
橘とはなにをさすのか
第二章 お菓子の神となった人間
乃木大将と双璧?
教科書のタヂマモリ
忠臣であることの強調
タチバナとタヂマモリ
垂仁天皇陵の濠中の小島
お菓子の神として
人が神となる
他にも菓子神候補がいた
菓子博覧会の象徴
タヂマモリ以上の菓子の神の出現
新たなる菓子神創造の意味
第二部 ヤマトタケル -
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帯の「なぜ、神武天皇はこんな髪型なのか?」に惹かれて購入。一番気になる項目がこれでおおむね納得の内容にまとめられてました。
伊弉諾・伊弉冉から始まり、神功皇后までテーマ自体は思ったより絞られた印象でしたが幕末以降の近代に求められる図像の変遷はよくわかるものでした。参考画像も白黒で小さめながらも多く載せられており視覚的にもわかりやすかったです。
神武天皇顕彰の流れは今では定着し落ち着いてるので振り返るとすごい時代があったのだなあと思わされます。
あまりヤマタノオロチや因幡の白兎における「ワニ」なども描かれ方の違いや変遷が多くあり、意識してないけど自分の中でも定着したイメージがあったことが再認識さ -
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ネタバレ近代日本における『古事記』・『日本書紀』の神話伝説の受容と変容とを紹介した書。記紀神話にて登場するタジマモリとヤマトタケル(ヤマトタケ)の人物譚を例に挙げ、その物語が近代日本国家と民衆の間でどのように語られ活用されていったのかを解説する。
著者前著『日本神話はいかに語られてきたのか』(新潮選書)の続編ともいえる本書は、人代の伝説的人物であるタジマモリとヤマトタケルの二人を中心に、近代における記紀神話の受容と変容とを読み解くものである。王政復古を掲げて成立した近代日本において、この両者の物語は他の記紀神話同様、種々様々な政治的・時代的要請を受けて盛んに語られるようになった。そしてその中において、 -
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明治期以降~戦前までの近代における日本神話の受容を、絵葉書や引札といった図像を中心に紹介した書。天皇制を支えるイデオロギーとして称揚されていく一方、時に原典(記紀)には無い要素を加えて描写される日本神話のイメージから、同時代の神話受容の様相を概観する。
本書は、近代の日本神話の図像を取り上げて、同時代における神話の受容・変遷を捉えようとする本である。著者が取り上げるのは主に明治期以降の絵葉書や引札、挿絵といった市井に流布した画像資料であり、これらにおいて日本神話がどのように描かれていったのか、「神典」(原典)たる記紀からどのような変容が見られるのかを紐解いていく。本書の特色はまさにここにあり、 -
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近代において、「記紀神話」をテーマにしたさまざまな図像を紹介し、それらを通じて「記紀神話」がこの時代にどのようなイメージをともなって人びとに受容されていたのかということを考察しています。
本書では、「記紀神話」のエピソードを題材にした、絵画や彫刻、さらには絵入りカレンダーのルーツである「引札」、絵ハガキ、雑誌の挿絵などがとりあげられています。これらの絵は、江戸時代からひろく流通するようになり、近代以降になっていっそう多くの人びとの目に触れるようになります。著者は、それらの図像から読み取ることのできるイメージが、近代日本における「記紀神話」のイメージを反映していることを、さまざまな具体例を通じ -
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本書は、日本神話の図像化の歴史から、天皇による支配の正統性を国民に刷り込こもうとした政府の目論見を探った本です。
確かに、記紀を読む機会はなかなかないし、読んでも理解するのは難しいところに図像化されたものが出回れば、イメージがしやすいし馴染みやすい。
元来記紀自体が、天皇支配を正統化するために編纂されたものなのでそういう利用のされ方はむしろ王道ですけど、でも、原典から逸脱したイメージづくりはどうなんだろう・・・などど思いましたがそれを含めて歴史、なんですよね。そう思うと全てが興味深いです。
とはいえ、イザナキイザナミ、ヤマタノヲロチ、サルタヒコとアメノウズメなどなど、身近な神様の検証のなか