木元哉多のレビュー一覧

  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 A+B+Cの殺人
    今回は変化球。いつもと違って沙羅ちゃんが動き回って活躍する姿は頼もしい。絶対にうまくやってくれるだろうとの安心感。それにしてもこのシリーズ、殺された人のダメさ加減には目も当てられないことが多い。その分、周りに徳の高い人がいたりするので救われている。沙羅ちゃんの口から出てくる、人間のダメなところ、どう...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 金曜日の神隠し
    初登場の沙羅ママに対する沙羅の言動が新鮮で、そんな感じの今風の子なんだなあと理解が深まったし、一見そう見えなそうだが、実は仲が良い関係を微笑ましく思う。「あざーす」とか、女の子が使うべきでない言葉とか。このシリーズの最近の作は特にそう感じるのだけれど、被害者がたどる推理と沙羅の説明が被っているところ...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 金曜日の神隠し
     前作を読み終えた後、このシリーズの長編も読んでみたいと書いた。『閻魔堂沙羅の推理奇譚』シリーズ第6作は、初の長編である。元々、十分に長編にできるネタばかりのこのシリーズ。一ファンとしては読むしかない。

     色々複雑な境遇にある人物が登場したが、今回は主人公の実の母が殺人犯である。父は知らず、幼い頃...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 落ちる天使の謎
    対象者がいい人だと読後感も良くなる。第1話は「はねバド!」を連想しながら。第3話はひとひねり。アニメ化されないかなぁ。
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 落ちる天使の謎
    2019年28冊目。第1話と第2話はいつもながらの面白さ。特に第1話は胸が熱くなるような展開で爽やかな読み心地。第3話には見事に意表を突かれた。⌈頭の中にある情報だけで推理できる」を逆手にとってくるとは。展開の捻りを含めて面白い。
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 落ちる天使の謎
     早いもので、『閻魔堂沙羅の推理奇譚』シリーズも第5作。裏表紙のあらすじをぱっと見て、ちょっとしんどそうだなあと思ったが、このシリーズの一ファンとしては、引き返すわけにはいかない。きっとうまく処理してくれるのだろう…。

     1人目、23歳の元バドミントン選手・夏帆。天賦の才能に恵まれ、国内では敵なし...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 点と線の推理ゲーム
    沙羅が死者復活・謎解き推理ゲームをチャレンジさせてくれることからして、基本的に主人公はいい人であることが多くて、いい話になることが多い。今回は沙羅の日常が見れたことがアクセントになっていい味出している。今回出てきた「森の中に木を隠す」はオリジナルに近い意味かも。
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 業火のワイダニット
    全部で3篇併録されている。
    前作と同じく、本作も中編小説の内容となっている。
    1篇は犯人が事前に分かっている状態で、なぜ犯行を行ったのか・・動機を推理する展開となっている。
    推理小説を網羅している玄人には、軽すぎる作品かもしれないが、それを補うだけの世界構成をしているかなと感じる。
    満点の一作です。
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 負け犬たちの密室
    全部で3篇併録されている。
    内容としては、中編小説と云ったところだろうか。
    今回は、沙羅自身から推理を解くためのヒントが提示される。ただし、提示された理由は結末を見れば分かるだろう。
    運命は、そう簡単には切り返しできない。善行を働けば、悪事を働けば、それに応じた返しがくると感じる。
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 点と線の推理ゲーム
     シリーズ第4作。今回は、沙羅と推理勝負を挑むのは2人と少ないが、各編100p程度とやや長め。このうち第1話は、問題編がWEB上で先行公開されていた。

     その推理企画のことは承知していたが、面倒臭がりの自分は参加しなかった。問題文がもっと短いと思っていたので、こんなに長かったとは。作中の女子中学生...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 点と線の推理ゲーム
    2018年148冊目。毎度毎度ストーリーは申し分なし。トリックも犯人当てを意識したからか、捻りが効いてて楽しめた。まさかの沙羅の日常回は笑える。
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 業火のワイダニット
    ミステリの形式を取りながらもいろいろな問題に触れている。第一話。外見で不利な女の子の話。ひょんなことから自分の思っていたのとは違う人生になってしまうというのは案外あるのかも。第二話。時事問題も絡めつつ社会派? 二人で教え合うのは、ルール的にありなのかと疑問に思ったけれど、沙羅が教えているわけではない...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 負け犬たちの密室
    第2話は結末が読めず、いつものパターンで終わってしまってよいのか、それ以外ならどんな結末があるのか?と最後まで目が離せない。被害者が犯人の立場に立って推理するというのが斬新。「友達をつくるために野球をやっているんじゃない」とか「結果が出なければ意味がない」とか(上位の者が)「俺の言うとおりやればいい...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 業火のワイダニット
     早くも登場、シリーズ第3作。歴代のメフィスト賞受賞者の中でも、デビュー以降これほどハイペースで刊行している作家はいなのでは。続編を出しやすい一話完結のフォーマットとはいえ、多様な人間模様を描き出すのは簡単ではない。

     今回の面々は、それぞれ背景も生い立ちもバラバラ。共通しているのは、恵まれた境遇...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚
    1話完結の物語が4つ。
    それぞれの作品で、自らの死の真相を推理するというフォーマットで話が進む。
    沙羅のキャラが魅力的で、
    各話、それぞれ別の魅力を持っていることで、
    読み進めるのが止まらない。

    ちょっと違うが、何となく昔読んだ漫画の「死神くん」に似た雰囲気を感じた。
    続編もあるようなので、今後も...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚
    いろいろな点で風変わり。主人公=探偵ではない、被害者=探偵、しかも探偵になるのは死んでから。一種のアームチェアディテクティブだけど、タイトルにもなっている主役は推理にはノータッチで、探偵ではないし、推理もせず、探偵役の人物が「探偵」になって推理するのを軽く後押しするだけ。死因=老衰というのもあって、...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚 負け犬たちの密室
     『閻魔堂沙羅の推理奇譚』の続編である。前作に登場した4人は、概ね善人であり、こんな死は気の毒だと感じるだろう。「負け犬たちの密室」というサブタイトルがついた本作は、3人とも人間的に問題ありというのが対照的だ。

     世の中に完璧な人間などいなければ、誰からも恨まれない人間もいないだろう。3人とも頭は...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚
     第55回メフィスト賞受賞作。この賞の受賞作すべてをチェックしているわけではないが、自分が読んだ範囲で述べれば、とんがった作風が多いと認識している。完成度よりは将来性を買い、多くの若き才能を見出してきたのは、事実だろう。

     さて、本作である。文庫のレーベルである講談社タイガから刊行された本作は、デ...続きを読む
  • 閻魔堂沙羅の推理奇譚
    新鮮で面白い!

    生き返りを賭けた推理ゲーム。
    確かにヒントはしっかりある。

    推理小説としてもファンタジーとしても楽しめる。
  • 遺産相続を放棄します
    タイトルから入って手にとったものの著者が若そうで世代ギャップで楽しめるか不安に思いながら読み始めたけれど面白かった。本格ミステリというには簡単に殺人が起きたりするのでタッチは軽いけれどそれがかえって読みやすくそして最後のオチも納得できるものだったので読後感も悪くなかった。前半は景子の身になって俊彦に...続きを読む