赤松利市のレビュー一覧

  • 鯖

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    ネタバレ

    役立たずはいらない。
    恐ろしい。
    さいご、母の言葉は重いなと。
    展開のテンポがよくワクワクしながら読めた。
    楽しかった!

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    2021年10月07日
  • 鯖

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    2020年、33冊目は、約1年振り、『藻屑蟹』以来の赤松利市。

    「海の雑賀衆」一本釣りに特化した游漁船団。時代の変化に呑まれ、船頭、大鋸権座が率いるのは、オンボロ漁船一隻、乗組員四名だけである。現在は日本海の孤島を根城に、割烹料理屋に魚を卸すことで、糊口を凌いでいた。そんな彼らに、ビッグビジネスの話しが舞い込む。

    フォーマットは『藻屑蟹』と似た「欲」にとらわれた人間の物語なんだが、コチラは狂気的、デカダンス型。よもや、こんな結末になるとは、予想出来なかった。

    ストーリーの緩急。そして、中盤以後は一気に加速する展開。ソコに癖の強いキャラが絡んでくる。

    『藻屑蟹』より、読者を選ぶし、評価も様々だと思われるが、個人的には、文句なしに、★★★★☆評価に値する一作。

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    2020年11月18日
  • 鯖

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    日銭暮らしの漁師たちに舞い込んだビッグビジネスのチャンス。うまくいくかに思われた販路拡大の計画は金と欲にくらんだ事から狂気へと変わっていき……

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    2020年08月08日
  • 下級国民A

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    ショッキングな現実。作者の経験は特殊ではなく、時代を先行しただけ。これから日本はこんないきあたりばったりな現場だらけの国になるんだろうな。

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    2020年03月16日
  • 下級国民A

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     東日本震災後の復興特需に群がる人間が描かれた「藻屑蟹」「ボダ子」は、あくまで小説だった。
     本書は、復興特需に乗っかろうとして、乗り損ねて住所不定無職となった筆者の随筆である。

     かつてバブル時代にはゴルフコースのコンサルタントとして120人の従業員を率いていたが、バブルとともに会社は弾けた。
     再起をかけて乗り込んだ東日本震災後の東北だったが、そこでは日雇いの土木作業員に揉まれる日々だった。

     復興ビジネスの裏表を知り尽くし、そして最後には限界に気づく。
     気が付いた時には下流国民へ。

     まもなく震災から9年、日本という国自体の下への流れが止まらない。

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    2020年03月09日
  • 藻屑蟹

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    底辺に生きる人々の情念や欲望、社会の裏側を描いた物語で、とにかく「闇が深い」と感じる凄まじい内容でした。

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    2026年09月21日
  • 藻屑蟹

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    ノンフィクションと言われてもある程度納得できるなと感じる。除染作業員って何故ここまで拒絶されるのだろうか?当人になってみないとわからないのかな。

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    2026年08月21日
  • 藻屑蟹

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    ネタバレ

    オーディブルで。福島の原発と除染に関連した話。
    除染作業員の世界、金の流れ、震災後の歪み、そういう大きな圧には本物の迫力がある。

    違和感があったのは、出来事そのものではなく、それに対する人物の心の動き方だ。人を殺すこと、友人が死ぬこと、大金を手にすること、自分が加害者になること、自分が被害者になること。それぞれの場面で、登場人物たちはちゃんと悩み、苦しんでいる。罪悪感も喪失感も書かれている。けれど、その苦しみがリアルに迫ってくるというより、「苦しんだ」と書かれているように感じた。感情は説明され、出来事は興味深いが、読者としてその苦しみの中に入る感じは薄かった。

    特にマキという女性人物にはかなり違和感があった。マキはキャバ嬢で、語尾に「だっちゃ」とつける。これはぶりっ子ではなく石巻の訛りだという。東北随一の大学出身で、社会心理学を専攻していた。東日本大震災で家族三人を失い、遺体は見つからないまま弔慰金を申請した。そのことに罪悪感を抱いている。さらに、同じような経験をした人のカウンセリングをしており、相手が癒されるなら肉体関係を持つこともある。それによって自分の存在価値を確認しているが、その経験が彼女を病ませ、左腕には無数の自傷痕がある。

    この人物造形は、「男性が望む女性像」が盛られすぎているように感じた。

    狙ったのではない純粋な方言としての「だっちゃ」。東北随一の大学出身という頭の良さ。しかし現職はキャバ嬢で、知性そのものの描写は薄い。無償でカウンセリングを行う聖母性。カウンセリング相手に身体を許す女神性。心を病み、自傷痕があるという脆弱性とつけ入りやすさ。休日にもかかわらず白の上下の下着。そしてラストで「助けなさいよ」と言いながら服を脱ぐ。

    これらが重なると、人物としてのマキというより、男性主人公の救済や欲望のために配置された「傷ついた女」のパッケージに見えてしまう。傷、知性、方言、性、聖母性、脆さ、白い下着。意味が盛られすぎている。

    ラストの「さっさと助けなさいよ」は良かった。ここを、弱者権力への転換として読むなら面白い。つまり、マキがただ救われるべき女なのではなく、「私は傷ついている。だからあなたは私を助ける義務がある」と他者を縛る側に回る瞬間として読めるなら、再生に向かうことの難しさを突きつける、恐怖を伴った良いラストだと思う。

    主人公には金の力に抗えず沈んでいく段があるので、マキは「弱さ」や「傷ついた立場」が持つ権力に沈んでいく人物として描けたのではないか。主人公は金に溺れる。マキは人を救いたいと思いながら、弱者であること、救われるべき存在であること、相手に罪悪感を抱かせることの心地よさに溺れていく。そうであれば、金と傷という二種類の権力が対比され、物語としてかなり面白くなったのではと思う。
    「助けなさいよ」は、その可能性を持っている。しかし、そこに至るまでのマキの描写が、男性に都合のよい傷ついた女性像に寄りすぎているため、主体性の爆発というより唐突な演出に見えてしまった。

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    2026年06月19日
  • 藻屑蟹

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    ネタバレ

    著者自らの福島原子力発電所事故の除染作業員としての体験から生まれた衝撃作。事故にまつわる闇をリアルに描いていて、まるで人扱いされない作業員たちの現実に触れられたのが本当に良かった。彼らの存在の上に成り立つ復興を、社会が見て見ぬふりをして働かせている歪んだ現実に胸が突かれる。1ヶ月で500万という大金を前に、自分なら正しい行いができるだろうかと考えさせられた。終わり方は突然な印象だが、社会の闇を剥き出しにする興味深い一冊。

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    2026年06月17日
  • 東京棄民

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    『らんちう』に続き、赤松作品三作目。またコロナが流行ってきたので、今がベストタイミング(?)かと思い手に取りました。最近はあまり読めなくなってしまっている私でもサクサク読めちゃいます。笑。
    さすがにこんなことにはならないだろう、とは思うが——これに近しいことは国民が知らないだけでもう、始まっているのも知れない…。そう考えると本当に恐ろしい……。
    情報弱者にはなりたくない。もっと政治に興味を持とう!
    そう思わされる作品でした。

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    2026年05月24日
  • ボダ子(新潮文庫)

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    最初から最後まで終始胸糞悪い。フィクションであれば救いもあるが100%実体験らしいのでさらに酷い。でも読んじゃうんだよなぁ、どんどん読ませてくれるちゃうんだよな。

    女性の扱いが酷いのでこれから読む方はご注意を。

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    2026年01月13日
  • 藻屑蟹

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    災害の裏で、利権を狙う者や立場のために分断を促す者、被害者ビジネス等、まあ人間の醜さのオンパレード。
    現実的なのに、陰謀論めいた遠い世界の話にも見える不思議な距離感。
    文章は癖がなく、展開も淡々としているが熱量は高く、1日で読み切れた。
    もっと派手に人が死ぬような反社や国家陰謀レベルの話かと思っていたのでそこは拍子抜けだったが、むしろ抑制された描写が現実感を強めている感じ。

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    2025年08月14日
  • らんちう

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    現代版の羅生門のようにその人により真実はいくつもあるという話しに、自己啓発セミナーがいかに人を洗脳する、それに赤松さんの得意領域の貧困に人たちが簡単にトラブルを起こし、巻き込まれるのかという話しです。ランチュウが健全な幼魚を間引いて、一番奇形なものだけを成魚にするという話しはいろいろ考えされられました。

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    2025年06月29日
  • 藻屑蟹

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    赤松利市さんの本は何冊か読みました。今まで読んだ本の中では、かなり控えめな内容。でも、被災地の現状が書かれてあり、こんなことももちろん起こるだろうなあと思いました。

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    2025年05月13日
  • 藻屑蟹

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    話題になっていたホームレス作家さんのデビュー作。原発事故に詳しくなかったので生々しい描写に引き込まれました。

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    2025年04月19日
  • 鯖

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    先に読んだボダ子があまりにも衝撃的だったので期待大でした。これまた一気に読みました。赤松さんの話の中には幸せな人はいないのか。

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    2025年01月19日
  • あじろ

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    読みやすかった
    こんな感じの馴染みの店があったら
    楽しそうだなと思って読んでました
    事件になった背景には
    色々考えさせられた
    行政がもっと行き渡っていれば
    こんなきっかけで事件が起きることもなかったのかなと思いました

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    2024年10月08日
  • 東京棄民

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    08月-14。3.0点。
    コロナ禍、「東京株」という変異株が発生し、東京が「逆ロックダウン」に。
    バイトでマン喫生活の主人公、東京に取り残され。。。

    一気読みした。この作家らしい「壊れ方」の人物描写が良い。

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    2024年08月30日
  • あじろ

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    大好きな赤松利市さんゆえに新作をいつも楽しみにしていますが、
    今作は赤松作品の味が薄く、というよりも無味無臭、
    赤松作品ならではの、どぎつく、何故そんなことを・・・というような気持ち悪さも無く、
    ・・・・・
    ただ、不思議でヘンテコな世界観はあったかな?

    また次の作品を楽しみにしています。

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    2024年08月18日
  • ボダ子(新潮文庫)

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    ぐぇぇぇぇぇしんどいものを読んだ。しかし一気に読ませる筆力がすごい。そうだろうね、実話なんだろうなと思う。家族を顧みず仕事に没頭する姿、怖いけどあるあるだとも感じてしまう。いや無いか…いやすごい本。「人に薦めたいけど薦めたくない」という紹介文も見かけたが、納得。ぐぅぅぅいろいろつらい。

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    2024年02月04日