バブル期に大いに働き大いに稼ぎ大いに遊んだ主人公。それでも家庭を持ち子を持つ。
大人になった頃には既にバブルが弾けていた私には理解不能な価値観の人物たち。
所謂グズ。グズでも本を読み働き夢を追いかける…だけれども、やっぱりグズ。
私を育ててくれた大人たちがバブル期を経験してもこんな風にならなくてよ
...続きを読むかった、ありがとうという気持ちにさえなってしまった。
筆者の体験に基づいて書かれた作品とのこと。
ある意味自然主義文学さながらの物語。
バブル期を経た人物が被災地へ流れて一攫千金を狙って再起を図るとは被災されたたくさんの方たちにとっては虫が良すぎるのだろうと感じ、やはり、震災後文学というものには安易に手を出したくないな、と思う。
それでも人生の壮絶さ、理解不能な人物の人生観の壮絶さを思い知らされる印象深い作品。