赤松利市のレビュー一覧

  • 東京棄民

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    ネタバレ

    この方のほかの作品を読んでいたので、主人公が死んだり悪い感じになったりするではないかと・・・はらはらしながら読んだ。
    イッペイよかったね。
    有事が過ぎれば、日常が帰ってくる。
    日常は視野を狭め、問題を見ないことにして平安をめざす。
    どの立場にあってもそう。そんな中でタハラの今後に期待を感じた。

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    2022年06月02日
  • 東京棄民

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    赤松利市『東京棄民』講談社文庫。

    初の文庫書下ろし。

    まさに今、日本が苦しめられている新型コロナウイルス感染禍を題材に描かれた世紀末近未来サバイバル小説。

    リアリティを感じるストーリーであるが、少し欲張り過ぎた感じがする。

    国民の自助と自衛に頼るばかりでワクチン接種の一本足打法以外に打つ手の無い政府の新型コロナウイルス対策。政府はスペイン風邪の時のように2年半程度で自然終息すると軽く考えていたのか。それとも集団免疫獲得という幻想を抱いているのか。

    政府側近の人材派遣会社トップが労働者派遣制度を歪め、安価な人件費を変動費に変えたことから広がり続ける格差社会。新型コロナウイルス感染禍でさ

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    2022年05月15日
  • エレジー

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     バブル末期の平成初期年代。
     場所も違った場末の風俗にも、その不景気の予兆が訪れる。

     新宿二丁目では、もう何人も”飛んで”いる。
     北海道の寂れゆく離島には東南アジアからの女が流れ着く。
     大阪の道頓堀に子どもが捨てられる。

     彼ら彼女らの悲哀が込められた、平成初期の風俗街に焦点を当てる。

    「ショコラ」
     新宿二丁目のゲイバー、不況の煽りを食らって閉店が相次いでいた。
     大吾は金融の世界で家庭も作らずに仕事に没頭し、遊ぶときは二丁目で盛大に金をバラまいていたが、不況の気配を感じて自分の得意な領域のコンサルとして独立する。
     なじみの店でNo.1を争うカスミが自分の店を持ち、カスミには

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    2022年04月10日
  • 饗宴

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    赤松利市さんの世界。読むごとにおぞましさが増しドキドキ。結末前後にもう一波乱あれば……‼
    次のおぞましい世界にも期待。

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    2022年02月16日
  • らんちう

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    2021年、19冊目は、3年連続、この時期に読む(文庫の刊行ペースがそぅなのか?)、赤松利市。

    千葉の海に面した旅館、望海桜。その総支配人が殺された。犯人は、従業員と元従業員の六人。

    『藻屑蟹』『鯖』そして、今作が『らんちう』。水性生物括り。と言う冗談は、さておき、今作も社会の歪みの狭間や、下側にいる人々が展開の核を成す。

    まづ、驚いたことに、全編そのパートの主人公の主観、一人称で描かれている。

    「人はそれぞれ正義があって」何て、どこかで聞いた歌詞を思い浮かべたりもするが、六人の犯人達のベクトルが合致した先に「総支配人殺害」があったのだろう(もちろん、異分子的存在もあったし、果たす役割

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    2021年11月25日
  • 鯖

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    ネタバレ

    役立たずはいらない。
    恐ろしい。
    さいご、母の言葉は重いなと。
    展開のテンポがよくワクワクしながら読めた。
    楽しかった!

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    2021年10月07日
  • 藻屑蟹

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    多額の金を受け取った木島は、その後崩れていくのかとドキドキした。
    脱原発に傾けさせないために、原発避難民に多額の賠償金を渡すという点、ホントだったから怖いけど、、どうなんだろう。

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    2021年10月07日
  • 藻屑蟹

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    ネタバレ

    東日本大震災と原発事故を題材に人々の分断が描かれていて、一筋縄では行かない本だった。
    その地に住む者でないと分からないような心情も事情もあり、著者の除染作業員の経験がこの物語を生んだのだと思うが、知らない視点を与えられ驚くことが多かった。どれも他人事じゃない。圧倒される凄みがある。特にラストの迫力に息を呑んで、その余韻が残っている。

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    2021年02月24日
  • 鯖

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    2020年、33冊目は、約1年振り、『藻屑蟹』以来の赤松利市。

    「海の雑賀衆」一本釣りに特化した游漁船団。時代の変化に呑まれ、船頭、大鋸権座が率いるのは、オンボロ漁船一隻、乗組員四名だけである。現在は日本海の孤島を根城に、割烹料理屋に魚を卸すことで、糊口を凌いでいた。そんな彼らに、ビッグビジネスの話しが舞い込む。

    フォーマットは『藻屑蟹』と似た「欲」にとらわれた人間の物語なんだが、コチラは狂気的、デカダンス型。よもや、こんな結末になるとは、予想出来なかった。

    ストーリーの緩急。そして、中盤以後は一気に加速する展開。ソコに癖の強いキャラが絡んでくる。

    『藻屑蟹』より、読者を選ぶし、評価も

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    2020年11月18日
  • 鯖

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    日銭暮らしの漁師たちに舞い込んだビッグビジネスのチャンス。うまくいくかに思われた販路拡大の計画は金と欲にくらんだ事から狂気へと変わっていき……

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    2020年08月08日
  • 藻屑蟹

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    当たり前の日常が崩れ去ったあの日から生まれた、もしくは表面化した格差・偏見・閉塞感。
    大金を目の前にするとそれを得た者も得られなかった者も本性がむき出しとなる。
    綺麗事の裏に隠された生々しさ。見てはいけないものを見てしまった気分になった。

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    2020年03月20日
  • 藻屑蟹

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    Fukushima50/原発作業員/除染作業員というワードが飛び交う、震災をきっかけとする泥臭いような埃っぽいようなじめっとした話。どこからがフィクションなのだろう。どことなく「うなぎ鬼」っぽい。それにしても著者の経歴も負けず劣らず。

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    2020年03月18日
  • 下級国民A

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    ショッキングな現実。作者の経験は特殊ではなく、時代を先行しただけ。これから日本はこんないきあたりばったりな現場だらけの国になるんだろうな。

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    2020年03月16日
  • 下級国民A

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     東日本震災後の復興特需に群がる人間が描かれた「藻屑蟹」「ボダ子」は、あくまで小説だった。
     本書は、復興特需に乗っかろうとして、乗り損ねて住所不定無職となった筆者の随筆である。

     かつてバブル時代にはゴルフコースのコンサルタントとして120人の従業員を率いていたが、バブルとともに会社は弾けた。
     再起をかけて乗り込んだ東日本震災後の東北だったが、そこでは日雇いの土木作業員に揉まれる日々だった。

     復興ビジネスの裏表を知り尽くし、そして最後には限界に気づく。
     気が付いた時には下流国民へ。

     まもなく震災から9年、日本という国自体の下への流れが止まらない。

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    2020年03月09日
  • 藻屑蟹

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    ネタバレ

    オーディブルで。福島の原発と除染に関連した話。
    除染作業員の世界、金の流れ、震災後の歪み、そういう大きな圧には本物の迫力がある。

    違和感があったのは、出来事そのものではなく、それに対する人物の心の動き方だ。人を殺すこと、友人が死ぬこと、大金を手にすること、自分が加害者になること、自分が被害者になること。それぞれの場面で、登場人物たちはちゃんと悩み、苦しんでいる。罪悪感も喪失感も書かれている。けれど、その苦しみがリアルに迫ってくるというより、「苦しんだ」と書かれているように感じた。感情は説明され、出来事は興味深いが、読者としてその苦しみの中に入る感じは薄かった。

    特にマキという女性人物にはか

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    2026年06月19日
  • 藻屑蟹

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    ネタバレ

    著者自らの福島原子力発電所事故の除染作業員としての体験から生まれた衝撃作。事故にまつわる闇をリアルに描いていて、まるで人扱いされない作業員たちの現実に触れられたのが本当に良かった。彼らの存在の上に成り立つ復興を、社会が見て見ぬふりをして働かせている歪んだ現実に胸が突かれる。1ヶ月で500万という大金を前に、自分なら正しい行いができるだろうかと考えさせられた。終わり方は突然な印象だが、社会の闇を剥き出しにする興味深い一冊。

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    2026年06月17日
  • 東京棄民

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    『らんちう』に続き、赤松作品三作目。またコロナが流行ってきたので、今がベストタイミング(?)かと思い手に取りました。最近はあまり読めなくなってしまっている私でもサクサク読めちゃいます。笑。
    さすがにこんなことにはならないだろう、とは思うが——これに近しいことは国民が知らないだけでもう、始まっているのも知れない…。そう考えると本当に恐ろしい……。
    情報弱者にはなりたくない。もっと政治に興味を持とう!
    そう思わされる作品でした。

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    2026年05月24日
  • ボダ子(新潮文庫)

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    最初から最後まで終始胸糞悪い。フィクションであれば救いもあるが100%実体験らしいのでさらに酷い。でも読んじゃうんだよなぁ、どんどん読ませてくれるちゃうんだよな。

    女性の扱いが酷いのでこれから読む方はご注意を。

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    2026年01月13日
  • 藻屑蟹

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    災害の裏で、利権を狙う者や立場のために分断を促す者、被害者ビジネス等、まあ人間の醜さのオンパレード。
    現実的なのに、陰謀論めいた遠い世界の話にも見える不思議な距離感。
    文章は癖がなく、展開も淡々としているが熱量は高く、1日で読み切れた。
    もっと派手に人が死ぬような反社や国家陰謀レベルの話かと思っていたのでそこは拍子抜けだったが、むしろ抑制された描写が現実感を強めている感じ。

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    2025年08月14日
  • らんちう

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    現代版の羅生門のようにその人により真実はいくつもあるという話しに、自己啓発セミナーがいかに人を洗脳する、それに赤松さんの得意領域の貧困に人たちが簡単にトラブルを起こし、巻き込まれるのかという話しです。ランチュウが健全な幼魚を間引いて、一番奇形なものだけを成魚にするという話しはいろいろ考えされられました。

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    2025年06月29日