鈴木董のレビュー一覧
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オスマン帝国の歴史に触れたくて読み始めたところ、第1部が理論編で思いのほか難しく、うぅ、これは厳しいかも…と、尻込みしそうになりましたが、我慢して1部を読んだら、2部以降が俄然面白く読み切れました。
構成の妙ですね。Posted by ブクログ -
エジプト諸王朝 ミケーネ ヒッタイト アッシリア アケメネス朝ペルシア アレクサンドロス大王のマケドニア ローマ帝国の興亡がよくわかったPosted by ブクログ
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最高に勉強になった
ただ、最初の方に、オスマン帝国の歴史をざっとまとめてあるが、それでもその部分は長く、早く本題に入ってほしいと思った。
割と薄い本だが、オスマン帝国が、その版図にあった現代の国家に与えた影響を考える上では重要。Posted by ブクログ -
「歴史の山川」と自負する出版社だけに、いろんな観点からの歴史書を多く出しているなかで、本書は文字・文明圏のくくりで世界史を紐解いてみせた。大航海時代(15世紀〜)から世界を圧倒してきた西欧文明の勢いに陰りが見えてきた21世紀以降、世界は再び大航海時代以前の五大文明圏が並び立つようになるのではないか、...続きを読むPosted by ブクログ
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「文字世界」という概念で世界をエリア分けし、古代から現代、未来までの世界史を概観する。
世界史の書籍や教科書は、空間によるエリア分けでぶつ切りにしてしまう、単なる地域史の寄せ集めでしかないようなものばかりである。しかしこの本は「文字世界」という区切りにしたことで、時間を経るにつれて空間的にエリアが変...続きを読むPosted by ブクログ -
題名はオスマン帝国の勃興とその落日のようだが
主役はそこでなはなく
現代でも主要な民族紛争の舞台である
バルカンおよびパレスティナ
その原因のひとつとして地域的特性を挙げ
近代以前のオスマントルコによる統治と
近代以降の
西洋ナショナリズム(ひとつの民族ひとつの国家)による
「西洋の衝撃」を解く論考...続きを読むPosted by ブクログ -
世界史を大きく5つの文字文明に分けて見る事によって、現代に至るまでの世界の動き方がよく分かった。
新しい視点から世界史を学ぶ事ができ、楽しく読めた。Posted by ブクログ -
鈴木董氏の著作は今年2冊目で、前回も思ったが、僕は彼の文章がとても好きだ。美しい言葉選びに、知性あふれる論の展開。そして細かなエピソードが面白い。今回も多くの学びと新たな気付きを頂いた。
フランス料理、中華料理と並び、世界三大料理に数えられるトルコ料理。日本では今ひとつ馴染みがないが、紐解いてみれば...続きを読むPosted by ブクログ -
ビザンツ帝国からイギリス帝国までの中世〜近代の帝国崩壊の下巻。
このシリーズを読んで考えたのは、現代のアメリカと中国の方針。広大な領土を持つ帝国は、当然人種、宗教、文字言語が異なる集団になる。アメリカのように自由を認めることは最初はスムーズな国内管理が可能だが、いずれ個人レベルをきっかけにして不満が...続きを読むPosted by ブクログ -
この本は何が面白いかといえば、それぞれの章の筆者が己の研究や体験から帝国の崩壊を通り一辺倒でない語りをしていること。海の民からアッシリアにかけては発掘の苦労話や自らの考察が入りワクワクした。
各章の深掘りを読んでみたいところだが、まずはビザンツ帝国など中世以降の帝国の崩壊の下巻へ進みたい。Posted by ブクログ -
国が興り統治され滅びる変化する
そんな歴史を伝えている本
少し変わった角度から歴史を垣間見られて
以前には感じなかった感覚を持てた。
テーマごとに著者が違うから好みもあるかもしれない。
歴史的にも有名なローマ帝国とエジプトはとても良い。Posted by ブクログ -
現在の世界を五つの文字世界に分ける。
そして、それをそれぞれの圏内を文明と文化の二つの位相に分ける。
これが本書の基本的な分析の枠組みだ。
知を体系化する方法としての宗教と学問が、それぞれの文字圏でどう立ち現れてくるか。
これが文化のハードの側面とすれば、ソフトの側面として組織を取り上げ、家・企業...続きを読むPosted by ブクログ -
これまでの世界史は、並存する個々の「文化世界」からみた自己中心的な視点からの記述に止まり、諸文明の相対性に着目したトインビーですら西欧中心主義からの脱却はなし得なかった。本書は、世界全体を覆う「グローバル・システム」の成立により単一文化中心的な視点はもはや妥当せず、様々な文化のライフ・サイクルを軸に...続きを読むPosted by ブクログ
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今まで3つの帝国の首都であった歴史を持つイスタンブールは、アジアとヨーロッパの狭間にある上、シルクロードや地中海など各種交通の主要地点でもあった。だからこそ各地から食品が集まり、その文化が隆盛していった。その過程を歴史とともに振り返り、我々日本人にも馴染み深いケバブやヨーグルトなど料理ごとにも詳しく...続きを読むPosted by ブクログ
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もっと斬新な文明間、歴史観を期待して読んだが、結構普通の通史だった。ただ、20世紀後半以降から将来を見通す記述は示唆に富む。Posted by ブクログ
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テーマと帯に惹かれた一冊。
プロローグから二章までの筆者の論理展開に知性を感じた。最終章の読み応えも十分。
しかし、「文字世界で読む文明論」というタイトルに少し負けている感も否めなかった。Posted by ブクログ -
ヨーロッパとアジアの接点でもあり、キリスト教世界とイスラム教世界の交点でもある「君府(くんぷ)(イスタンブル、コンスタンティノポリス、ビザンティオン)」のトプカプ宮殿給食施設の会計簿等を中心に、紀元15世紀(日本では応仁の乱の頃)のスルタンやイェニチェリ(君主直属の奴隷軍人の歩兵)の食事などを紹介...続きを読むPosted by ブクログ