三浦俊彦のレビュー一覧
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●アートとは常識をぶち壊す工夫
●デザインは人の生活に入り込む、実用的なものであり、アートは人の生活とは切り離されたもので、非実用的なもの
●世俗主義
絵画は宗教普及の為に描かれていたが、17世紀頃から世俗主義が普及し、宗教から離脱した絵画が描かれる
(ex)フェルメール、牛乳を注ぐ女
●表現主義
19世紀、人の主観、感情にフォーカスした作品が出てくる
ロマン主義とほぼ重なる系統
(ex)ドラクロワ、アルジェの女たち
●形式主義
描いた作品そのものに価値がある
現代アートはとても混沌としていて、一方向でも無いし、変化のスピードも早い
抽象絵画
(ex)モンドリアン
●手法中心主義
作品の描き方にこだわる
キュビズム、ミニマリズムなど
代表的なのはピカソ
●コンセプト主義
作品の哲学に価値がある
●プロジェクト主義
作品を作る流れそのものがアート
●公共空間に設置されているアートをパブリックアート、又は、インスタレーションという
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Posted by ブクログ
現代アートを説明する本ってそれぞれの作品や歴史を語るやつが多いけど、根本的なアートや現代アートとは何かが非常にわかりやすく書かれていてよかった。
・アートとは常識をブチ壊す工夫。美は関係ない。不快なものでもいい。アートは高尚であるべきとか社会的価値があるべきとかは嘘。有害なものでもアート多様性の受け皿であり、未来の価値観の芽になるかもしれないもの。大半はゴミだけど、未来に役に立つかもしれないから価値を出して
・アートや哲学は何の役に立つのか?まだよくわからないものに対して考えていくのがアートや哲学。そこから役に立つものが誕生すると、別名のジャンルが与えられ別れていく。哲学から数学・物理学・天文学が誕生して別れていったように、アートからもデザイン・建築・漫画のようなものが誕生していった。いまのアートにはまたよくわからないものしか残っていない。何か役立つものが出たらアートから卒業してく。
・ハイアート/ローアート
エンタメやPR要素が少ないものほどハイアート。世に求められていること・受ける要素を減らし、表現したいことを純粋に出せば出すほどハイ
・純粋芸術/総合芸術文字なら文字だけで、音なら音だけで表現するほうがより純粋芸術としてアートのヒエラルキーが高い。歌とピアノならピアノ。歌は歌詞も入ってくるから。ラノベは挿絵も入ってくるから。
・アートの価値は批評家が決める。純然たるロジックの世界。論理的に、美術史の歴史に対して何が新しいか、現代のどんな課題に対応しているか、など専門的な項目をたくさんクリアするほど評価が高くなっていく。何も知らない人が見て感動するか、ということは一切ない。知識がない人には一切分からない。その道の専門家たちの議論で決まる。批評的な価値の獲得・プロモーション・人脈がアートの価値を上げるために重要。
・アートもオスがモテるための本能。作るのは男が多いが観るのは女性が多い。
・感性というが、自分の体験によって感動にバイアスがかかる。若いうちはとくにかかりやすい。 -
購入済み
論理学の楽屋裏
論理記号の効率的な体系について述べられている本では
ありません。論理学の楽屋裏を丁寧な議論で述べた本だと
思って下さい。
記号論理学の記号列の扱いなどは触れていません。
そういう記号列の扱いの本を読んで、どうして
こんな事をするのだろうと思った人が読むといい本
ではないかと思います。 -
Posted by ブクログ
このシリーズは論理的思考にどっぷりと浸かった三浦先生が「簡単に正解がわからないトピック(必ずしもパラドクスや論理学的命題ではない)」を重箱の隅を突く様な執拗さで解説するというものです。
それぞれのトピックが数ページの分量で独立しているので、この手の本としては読みやすい部類だと思いますが、内容に関してはプロでも間違えるような問題を扱っているので易しいとは間違っても言えないでしょう。
三浦先生の考え方自体良くも悪くもクセのある感じなので、論理的思考が出来る・出来ないにかかわらず好みが分かれると思います。
そういう意味で、この本のお勧め度は★★★☆☆であるべきなんですが、個人的に三浦先生と自分の考え方のギャップが勉強になったし面白かったということで+1、このシリーズ内で最もお勧めしたいという意味で+1して五つ星にしました(個人的には『論理サバイバル』の方が好きかもしれない)。
私がこの本をお勧めしたいのは、他のシリーズに比べて様々なタイプのトピックが取り揃えられていると思うからです。従来の哲学領域の問題は勿論、経済学や歴史学から物理学に至るまで、いろんな話題を扱っているので、最悪三浦先生の難しい解説を読み流しても本として成立する(笑)と思います。
シリーズ全体に言えることですが、トピック自体は普段意識的に考えるようなものではないので「考えてみると不思議だな」と思うような発見があるんじゃないかと思いますよ!
とはいえ、私がこのシリーズを買い始めたきっかけは「装丁がカッコ良かったから」です。
写真で見る限り凄くシンプルですが、再生紙のようなざらざらした質感のこげ茶色のカバーがスタイリッシュな本書は、本棚に飾っておくだけでも結構可愛いんです。中古品などを買う時は帯付きをお勧めします。帯なしだと間延びしたデザインですが、白い凹凸のあるお洒落な帯とセットで引き締まったデザインの一冊の本になるのが本書です(本文の構成も問題と解説をハッキリと分けてあって読みやすさに貢献してると思います)。
昔の大学生はお洒落のために英字新聞を持ち歩いていたというけど、今だったらこの本がそのポジションにあってもいいと思います。おまけに中身が読めて面白いんだから、文句ないじゃないですか。 -
Posted by ブクログ
本書は、第?章で記号論理学の基礎を学び、その応用として第?章で、現代科学の基礎的な方法論である『人間原理』を論理学的観点から解説・検討するという構成になっている。
「論理学入門」という書名とは裏腹に、本書の重点は第?章の『人間原理』の論理学的な解説にこそある。第?章もそのために必要な事柄を中心に構成されているので、一般的な論理学の入門書とは切り口の異なる部分が多々ある。特に、『人間原理』の依拠しているいわゆる語用論的背理法の詳細な解説は、類書にない特色として本書の価値を高めている。
しかし、斬新な切り口や類書にない事項の詳細な解説は、入門書が対象とする読者層であるはずの「論理学に触れたことのない人」にとって、必ずしも有益ではないかもしれない。全体の分量に対して詰め込まれた情報が多すぎ、初学者はそれらをうまく処理できずに挫折しかねないのだ。
本書はむしろ、論理学の基礎を学んだ者が、知識を新たな観点から整理したり、実際の問題に応用するための入門書として位置づける方が適切だと思われる。著者が前書きで述べるように、「応用論理学入門」という書名の方が実態に即しているのではないだろうか。
第?章の応用部分である第?章では、現代科学の基礎的な方法論である『人間原理』についてたいへん興味深い議論がなされている。本来の『人間原理』は、人間中心主義――観察者としての人間がいる か ら こ そ 宇宙がある――という含みを持った通俗的な理解とは異なり、「人間を他の物理現象と同列に扱う徹底的にコペルニクス的な宇宙原理の一例」だというのである。実際に提唱者の論証過程が紹介され、『人間原理』の論理構造が語用論的背理法であることが示される一方で、通俗的な理解が単純な論理的誤謬に基づいていることを指摘されれば、筆者の主張の正当性を認めないわけにはいかない。通俗的な理解が破壊される過程は、知的興奮に満ちている。
筆者は『人間原理』の他、「なぜ人を殺してはいけないのか」「人類文明の寿命はどのくらいか」「いわゆる『意識の超難問』」といった問題に論理学的観点から答えようと試みている。230頁程度の分量に詰め込むには多すぎる情報量だが、きちんと消化できれば1000円支払う価値は十分にある。一通り論理学を学んだ人や、上記の諸問題に興味がある人にはオススメ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ娯楽としては左綴じの本はあまり読まないので、読み始めたときは少し驚いた。
この手の本は、内容は興味深くても読みにくく、なかなか先に進まないことが多いが、本書はくだけた書き方でかなり読みやすい。と言っても、中身の文章は文語体だし、内容もしっかりしている。
前半部分は行動学的な内容が続き、実践的な内容となっている。設問に対する解説の部分も行動学ならではの実験結果を示されていることでわかりやすく納得できるものになっている。
それとは反対に後半部分(後ろの20問前後か)は哲学、倫理学的な内容で難しく、解説に反論したくなるものもある。
私としては、クローン人間の部分では、「生殖(受精卵)時にクローンとなった双子と、片割れが充分に成長してからクローンとなったクローン人間では、同じ土台で議論してはいけない」という視点が抜けている。クローン人間の場合は明瞭に”親”と”子”が区別できる(双子は区別できない)ことが倫理的に問題であるのに、問題のすり替えに感じる。
また、前半の行動学的な内容の設問のチョイスが男性向けであると感じる。「ああ、男が書いたな」という感じを受ける解説もあり、女性は場合によっては不快な内容もあるかもしれない。
とはいえ、総じて面白く、共感・納得もできる内容であり、「人間が論理(理想)的ではない」ことを示すよいものだった。 -
Posted by ブクログ
なんとなく美術館に行って絵を観ることが好きだ。
でも、どうして美術館に行くの?画集を買えば良いんじゃない?と言われたら反論できない気がする。そんな私に丁度良い本だった。
アートは、当たり前のことだが難しい知識なんて必要ない。しかし、ひとつのことばかり観ていると、他のことは絶対に気づくことができないだろう。
つまり、いろんな作品に触れることが大事なんだね。
私は大学生の頃、近代美術館に行ったけれど、何やらよく分からない展示物(印象に残ってるのは、ドアがいっぱいあってそれを開けると便器がある。その様子を別の部屋からモニターで眺めるという作品)がいっぱいだった。
面白かったかと言われればそうではないと思うけど、数年経って忘れてないということは、何がしかの影響を与えられているのだと思う。
本書は、そんな自分の体験を思い起こさせられたのと同時に、毛嫌いしていた現代アートへの門戸を開いてくれる本でもあった。
「無駄なものを楽しむ」姿勢があっても良いんじゃないか。