大槻久のレビュー一覧

  • 進化と人間行動 第2版
    数学的な説明が多く、読みづらい部分もあったが、進化はどのように生物の行動を形作ってきたか、ヒトの行動を規定してきたかが初心者でも分かるように説明されていたと思う。また、進化心理学の発展の順序にもよく触れられていたので、先人たちがどのように考え、どのように誤解していたかも追えて面白かった。
  • 進化と人間行動 第2版
    なんと!出版社からいただいてしまいました!私のようなものにありがとうございますありがとうございます……しかし「教科書で使えよ」と命じられてるけどそれはむずかしい……積極的に紹介はいたします。
  • 協力と罰の生物学
    とあるラジオ番組で筆者がフリーライダーの話をしていたのが私的に興味深いトピックだったので、すぐに書店に行き購入した。ヒト以外の生物の世界における協力的、懲罰的行動、とっても面白いテーマを面白く解説してくれている。ただ、わかりやすく説明してくれているのだけれど、少し説明が噛み砕きすぎているかな、と感じ...続きを読む
  • 進化と人間行動 第2版
    簡単な生物学と文化人類学などを総合して考察しながら記述されている本。もっと性差について突っ込んで考察されているかと思ったが、学術書であるためか比較的客観性が高い本だった。
  • 協力と罰の生物学
    生物の協力/互恵関係について書かれたものは見たことがあるが、罰にフォーカスしたものはこれまでなかったように思う。平易に書かれておりなかなか面白かった。

    P84 AならばBが成り立っているかどうかを調べるためにはAであるのにBでない場合があるかどうかを調べる必要があります。そこでコスデミスはこの問題...続きを読む
  • 協力と罰の生物学
    菌類、昆虫、動物、人間、どの生物もDNAレベルでプログラムされている所作や「社会」の均衡を保つためのルールが備わっています。
    生物は皆、種を残すために種同士、あるいは種を越えて「協力」というかたちで共生します。しかし同時に、協力行動に“ただ乗り”して楽して種を残そうとする非協力者(フリーライダー)も...続きを読む
  • 協力と罰の生物学
    人間の協力志向を説明するのに、他人からの評判を気にするとのことだが、納得できる説だ.また人間は村八分のような罰を相手に与えることがあるが、他の生物も同様な罰を与えている由.豊富な事例をもとに分かりやすく解説している.
  • 協力と罰の生物学
    他人に罰を与えると、尾状核が活性化する。尾状核は欲求が満たされた時に活性化し、快感を引き起こす部位。快楽の情動が伴っている行動は、進化の過程で有利だった証拠。

    他人に報酬を与える人は評価されるが、罰を与える人は評価されない。
  • 協力と罰の生物学
    生物の中に、アクセルとブレーキのような機構が必ず併存してるってのは何となく理解していたが、個体間でも同様の事が有り、更に罰まであって面白い絡み合いをしているってのは初めて(多少体系的に)理解出来た。
    それがDNAの中に織り込まれていて、社会や科学の進歩には早々に変化追従しないってのも、なるほど感あり...続きを読む
  • 協力と罰の生物学
    フリーライダー、囚人のジレンマなど、生物学の本?というキーワードが登場します。生物の世界では、他人の活躍にただ乗りするものは駆逐されていきます。人間の暮らしも仕事場も同じく、助けて助けられの関係が築けないと孤立し、排除さていくことになる、はず。気をつけよう。