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排水溝のヌメリにアリのコロニー、花と昆虫、そしてヒトの助け合い。この世界はうるわしき協力であふれている。容赦ない生存競争の中で、生きものたちはなぜ自己犠牲的になれるのか。ダーウィン以来、この謎に果敢に挑んできた研究者たちの軌跡と、協力の裏にひそむ、ちょっと怖い「罰」の世界を生き生きと描く。
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Posted by ブクログ
とあるラジオ番組で筆者がフリーライダーの話をしていたのが私的に興味深いトピックだったので、すぐに書店に行き購入した。ヒト以外の生物の世界における協力的、懲罰的行動、とっても面白いテーマを面白く解説してくれている。ただ、わかりやすく説明してくれているのだけれど、少し説明が噛み砕きすぎているかな、と感じ...続きを読むる部分もあった。また、私の勉強不足もあろうが、それは本当に「罰」と解釈していいのかな?と思うところもあった。例えば接着物質をつくれないキイロタマホコリカビが村八分を受ける話。そのようなキイロタマホコリカビは何も選択的に接着物質をつくらない手段をとったわけではなくて、つくることができない、つまり「裏切り者」と形容するよりも「先天的な病気、障害を抱えた個体」と形容した方が妥当な気もするし、とすればそういう個体への「村八分」という解釈は不適切ではないか、と思うのである。こういう例は協力と罰の観点から見るよりも、単に生存競争に勝ち残れないダーウィンの自然淘汰説から見た方が、やはりすんなり腑に落ちやしないか、と思った。
面白かった。古本屋で110円回収。 協力は人間だけの専売特許ではない。 協力といって、1番先に思い出すのがエナガなんかの ”ヘルパー”さん、子育て中にツガイ以外の個体が子育てを手伝うもの。 エナガだけでなく、ヘルパーを採用している鳥種はいる。 個人的に1番よく見るというので、エナガが思い出されるんだ...続きを読むが、 他にも昆虫だとアリとアリマキとか、 哺乳類なんかだとそれこそいっぱい思いつくし、 植物になったら、いちいち書くのもめんどくさい(笑) 同種間、異種間の協力もあり そんな人間の目に見えるものだけでなく、細菌とか ウイルスとか、なんならミトコンドリアとか、、 って、本書からズレてきた。 本書では、色々な面白い協力例を紹介、 協力システムの説明、 さらに、協力ではなく無賃乗車(ただのり) フリーライダーへの罰、 人間の罰の話など 人間は確かに社会性が武器だが、フリーライダー問題が大きいし 罰も大変バラエティ豊かである、 社会性と罰は比例していくもんだな、、と思ったのだった。 そりゃそうか。 全体にページ数が少なく、一つのチャプターが短くて、 ちょびちょびと読めるので、バスルーム本や 移動中にちょい読みするにも適している。 10年以上前の出版であるが、大変面白かった。 協力 バイオフィルム(排水溝や歯につくヌルヌル)、 キイロタマホコリカビ、アリ、オナガ、コウモリ、 ミーアキャット、チンパンジー、植物と肥料、 クマノミとイソギンチャク、ホンソメワケベラ、 フードコール 進化 フリーライダー ファージ、蛍光菌、アミメアリ、ケープミツバチ 協力進化 血縁淘汰理論、直接互恵性理論、関節互恵性理論 罰 制限修飾酵素系 大腸菌、ユッカとユッカガ、キイロタマホコリカビ、 トゲオオハリアリ、ホンソメワケベラ、ミーアキャット ヒトの社会
生物の協力/互恵関係について書かれたものは見たことがあるが、罰にフォーカスしたものはこれまでなかったように思う。平易に書かれておりなかなか面白かった。 P84 AならばBが成り立っているかどうかを調べるためにはAであるのにBでない場合があるかどうかを調べる必要があります。そこでコスデミスはこの問題...続きを読むに社会的文脈を添えて被験者に解かせることを試みました。【中略】文脈が与えられるとこの問題は簡単になったように感じられます。事実被験者の正答率も格段に上昇しました。ヒトは裏切り者検知の問題が得意であることを示していると言えるのです。 P100 (人はあまり公共財に投資しない人を罰するが)しかし同時に罰を与えた人がどのような人に罰を与えたのかを詳細に分析したところ、自分より公共財へ多く投資した人へも罰を与えている例があったのです(非社会的罰) 集団主義的な社会では「協力しすぎる人」は「協力しない人」と同じように集団の輪を乱す存在と考えられる可能性があります。 P107 罰の限界を伺わせる例「報酬を与える人」は評価されるのだけど「罰を与える人」は特に評価はされないらしいという研究
菌類、昆虫、動物、人間、どの生物もDNAレベルでプログラムされている所作や「社会」の均衡を保つためのルールが備わっています。 生物は皆、種を残すために種同士、あるいは種を越えて「協力」というかたちで共生します。しかし同時に、協力行動に“ただ乗り”して楽して種を残そうとする非協力者(フリーライダー)も...続きを読む一定数いるもので、そういったフリーライダーが幅を利かせるのを食い止めるために様々なかたちの「罰」が存在します。 果てしなく長い過程のなかで、「協力」と「罰」の双方が絡み合いバランスが保たれている『自然の摂理』。その一片を垣間見ることができる1冊。 血を口移しで分け合うコウモリ、クマノミとイソギンチャクのwin-winの関係性、中絶するユッカなど、生物学の研究結果を一般の読者にも分かるようとても噛み砕いて解説しているため、分かり易く何より興味深く読み進められる内容です。 種全体のために率先して自身を犠牲にすることもあれば、ルールに沿った本能的な行動が期せずして種を存続の危機に陥れることになる等、規則的に流れているように見える世界でも、そこには様々なドラマがあり驚きと発見があります。 この本を取っ掛かりにもう少し専門的な本に手を伸ばしたくなる面白さ。好奇心が刺激されました。
人間の協力志向を説明するのに、他人からの評判を気にするとのことだが、納得できる説だ.また人間は村八分のような罰を相手に与えることがあるが、他の生物も同様な罰を与えている由.豊富な事例をもとに分かりやすく解説している.
他人に罰を与えると、尾状核が活性化する。尾状核は欲求が満たされた時に活性化し、快感を引き起こす部位。快楽の情動が伴っている行動は、進化の過程で有利だった証拠。 他人に報酬を与える人は評価されるが、罰を与える人は評価されない。
生物の中に、アクセルとブレーキのような機構が必ず併存してるってのは何となく理解していたが、個体間でも同様の事が有り、更に罰まであって面白い絡み合いをしているってのは初めて(多少体系的に)理解出来た。 それがDNAの中に織り込まれていて、社会や科学の進歩には早々に変化追従しないってのも、なるほど感あり...続きを読む。 100ページちょいしかないので、軽く読めます。 この分野に関心のある方なら一読をお勧めできるけど、お値段も考えると、買ってまで読む?という点では微妙かも知れない...。
フリーライダー、囚人のジレンマなど、生物学の本?というキーワードが登場します。生物の世界では、他人の活躍にただ乗りするものは駆逐されていきます。人間の暮らしも仕事場も同じく、助けて助けられの関係が築けないと孤立し、排除さていくことになる、はず。気をつけよう。
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