石塚由紀夫のレビュー一覧
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女性活躍に対して常にトップランナーとして国内を牽引する資生堂の意識&組織改革の流れを学ぶ。
社内で「女性リーダーシップ研修」なるものに参加したもののなぜ女性だけ…という思いは最後まで拭いきれず、経営陣は「これまで女性には適切な挑戦をさせてあげられずにいた反省があったから」などというもののやはりどこか腑に落ちない。
けれど資生堂のBCをめぐる働き方に大鉈を振るった際の
・不公平感平準化
・キャリアを諦めさせない
・組織(経営陣)も変わらなければ
といった労使双方の並々ならぬ覚悟を読むにつれほんのり涙が滲む瞬間も多々あり。
一方を立てれば他方が歪むという一筋縄ではいかない世界でそんな資生堂でもまだ女性管理職比率が30にも満たない状況で(16年時点)全てがゲームチェンジとなるのは難しいことに変わりはないが、それでも女性活躍を諦めないという気概には感動するし今後も国内多くの企業のベンチマークとして先端を走ってもらいたいと思う。 -
Posted by ブクログ
残業をゼロにするという改革を掲げ見事に成功した味の素のその成功の舞台裏と今後の課題について書かれた一冊。
2015年に就任した西井社長の元でGPS機能付きのアプリで就業管理できる「どこでもオフィス」や16時30分を終業時間に設定するなどやランチミーティングなど様々な施策を行い、年間の総実労働時間を200時間削減した同社の施策を本書で知ることができました。
会議と移動を減らすことために経費精算や会議や商談をスマートフォンやパソコンだけで行えるようしたり、「どこでもオフィス」で出社回数を減らしたりと工夫することで就業時間の削減につなげていることを知りました。
また、工場勤務者への対応も行い全社員一丸となって残業時間を無くす取り組みを行なっていることや
取り組みによってグローバル人材を積極的に日本で働かせることができるようになったことも印象に残りました。
本社ビル3棟分の書類の削減や資料70点主義など社員へも取り組みを直感的に伝えているところも本書の中で印象に残りました。
同社での本書に書かれている取り組みは少子高齢化や女性の社会進出が進む21世紀型の就労スタイルとして社会が見習うべきものが多くあると感じました。
同時に経営トップやその側近が本気で取り組むことが末端まで意識が浸透していったということも強く感じました。
意識改革は成功し、働き方についての考え方は社員へ浸透したこれからの課題である食品会社で世界トップ10入りするための生産性の向上をどのように行なっていくのか同社の行方が楽しみになる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
読みたい理由:サクッと読めそう。一番最近の価値観をこれだけの規模の会社で実践した事例として、”フラット”に読みたい。
トップダウンで働き方改革をすすめ、それがひと段落したところ。社員からすると急に厳しくなって急に緩くなってやってられないけど、会社として取り組んだこと自体は革新的だと思う。なぜ改革したのか、どんなことを学んだのか知りたい。
感想:
・コロナによってhowtoがたくさんネット、新聞に出たのがよかった。すごく参考になるし、社会的影響が大きい
・18時前後のMTGはやっぱりやめたい
・味の素くらい日本的性格の強い企業が取り組んだことがシンボリックでいい
★ベンチャーで取り組んでいる会社の例こそ知りたい
(サイボウズはメガベンチャー枠として)
・自チームの労働生産性もうちょっと見直してみてもいいかも★
残業時間の確認
業務報告項目のFMT化(生産性チェック)
メモ:
・本来一日8時間なら働ける人もいるが
多くの企業は残業を前提に業務分担を組み立てている
・朝昼夜→朝昼”夕”夜(16時半終業)
・所定外労働が必要となる理由(味の素でのアンケ)
顧客からの不規則な要望への対応
業務量が多い
仕事の閑散の差が大きい
人員が不足している
スケジュール管理スキルが低い
増員を抑制している
マネジメントスキルが低い
労働性が低い
・基準となる時間
55h〜/w 仕事満足度UP
50h〜/w 不調を感じる
時間外労働80h〜/月 過労死ライン 2〜6月つづくと健康障害リスクが高まる -
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働き方改革、ワークライフバランスという言葉がバズワード化しているがいずれも残業時間を減らすことが目的となっていることが多いのではないか?味の素では生産性の向上やダイバーシティの実現という手段の元、グローバルで戦っていける優秀な人材を獲得することを目的に残業時間の削減にも取り組んでいる。
これはどの部署にも例外はなく、営業部署や3交代制の製造部署も含む全社的な取り組みとしてトップから明確な指示のもと実施されている。これにより、全部署がコミットしてやっていくという文化を醸成できた。
残業時間の削減のためにはIT基盤への投資によるリモートワークの推進、紙を使わないことでさらにリモートで働きやすくなるよう促す、加えてフリーアドレス化やキャビネット削減による紙の利用の抑止、労働時間を7時間15分とし終業時間を16時半とすることで早く退社し時間を有効活用するよう促すなどを行ってきた。一方で残業時間すなわちその分の給料が減り会社の本心が労働コスト削減だと従業員が疑心暗鬼に陥る可能性もあったため、給与ベースを1万円あげるといった従業員に還元する施策もとってきた。
なお、当初は労働時間1750時間を目標としていたものの、現時点1800時間を達成した上で見直したところ当該目標はいったん取り下げ1800時間を維持したまま生産性を向上させることに変更がなされた。これは最上部に記載したとおり、生産性向上ではなく残業時間削減に目標がすり替えられつつあったためだ。
この成果が出て以降地味な一人あたり生産性の改善は見られたものの、ホームランとなるような商品や施策は出てきていない。イノベーションを起こせるような生産性、ダイバーシティを実現し、それらが出て、かつ、世界トップ10に入ってはじめて味の素の取り組みに対して高評価を下せるようになるのではないか。
今後の味の素の活躍に目が離せない。 -
Posted by ブクログ
子供が小学校に入学するまでと、職場では全力で支えたのに、いよいよフルタイムに復帰する段階になって、まさかの夫の海外赴任による退職。子育て期の妻の仕事を職場全体でカバーした同僚のモチベーションは激下がり。結果として最も利益を得たのは子育て支援のない夫の会社となる。子育て支援策を進めれば進めるほど自社の女性の活躍が進まないジレンマ。夫婦間の仕事と家事・育児の分担がアンバランスだと、子育て支援に熱心な企業が何もしない企業より損をする不条理が生じることになる。子育てしながら働き続けるのに職場の配慮は絶対に欠かせないが、配慮が行き過ぎると、逆に女性のキャリア形成を阻害し、活躍の場をも奪う。女性が働きやすい職場から女性も働きがいのある会社へと進化を遂げた資生堂は、いまや女性管理職比率は30%に迫る。資生堂の取り組みの中に多くの女性活躍社会のヒントを見いだすことができた。
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Posted by ブクログ
ネタバレ・「資生堂ショック」とは、子育てのために短時間制度を利用する全国の美容部員に早番だけでなく、遅番や休日シフトにも入るように会社が要請したこと。「子育て中の社員に冷たい」「女性を敵に回すのか」と資生堂はやり玉にあげられたが、女性管理職比率30%に迫り、妊娠・出産をきっかけに女性に退職を迫るブラック企業とは一線を画す存在・資生堂は、日本を代表する女性活躍推進企業である事実。「資生堂ショック」と呼ばれる働き方改革の取り組みに検証したのがこの本である。
・資生堂の考える「女性活躍の3ステージ」
第1ステージ…子どもができたら多くは退職
第2ステージ…女性は育児をしながら仕事を継続
第3ステージ…男女ともにしっかりキャリアアップ
→資生堂は第3ステージがはじまっている。今回の改革の目的は「働きやすい会社」から「働きがい」を追求する会社への進化にあると強調。
・子育て期は最短距離でゴールを目指さないと仕事は回せない。効率的に働くタイムマネジメントとリスクマネジメントの能力が育児時間中にぐっと高まった。子育て期だからこそ培われる仕事の脳力がある。
・女性活躍推進の象徴として政府は2020年までに管理職など指導的な立場に占める女性比率を30%に高めると数値目標を掲げている。いわゆる「202030(ニイマルニイマル・サンマル)」だ。
・女性管理職を育てる工夫…資生堂は登用で女性は優遇しないと断言し、昇進・昇格はあくまでも実力本位で決めている。だが、登用では優遇はしないが、女性の育成は急ぐ。女性の管理職比率の数値目標を設けて無理やりに実現することが良いとは考えていない。大切なことはフィフティ・フィフティのレベルで均等な機会が設けられているかだ。
・従業員の男性管理職の約8割が既婚・子持ち、一方、女性管理職はシングルが多数派で約4割を占める。既婚・子持ちは3割にすぎない。結婚するかしないか、子どもを持つか持たないかは個人の選択だ。ただ同じ管理職でありながら、男女差はあまりにも大きい。厳しい出世争いに勝ち残るためには女性だけが家庭生活を断念せざるを得ない現状が透けて見える。
1)子育て支援はゴールではない
2)女性活躍は女性の問題ではない
3)結果はすぐに出ない
→資生堂の取り組みを振り返ると、10年、20年はあっという間。社員の意識改革や職場の風土改革などは一朝一夕に実現できない。有効な手立てを早く打たないと同業他社に取り残されてしまうかもしれない。