資生堂インパクト ―子育てを聖域にしない経営

資生堂インパクト ―子育てを聖域にしない経営

ビジネス・実用
1,320円 (税込)

6pt

「これからは、育児時間勤務者も遅番、休日勤務を検討してもらいます」―2013年11月、全国各地の資生堂の会議室で、衝撃が走った。賛否両論の議論を巻き起こした“資生堂ショック”、資生堂の戦略とは、どんなものだったのか?「職場の不平等感」をなくせ!夕方以降&週末勤務を育児社員に課した“働き方改革”の真意。

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資生堂インパクト ―子育てを聖域にしない経営 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    資生堂が働き方改革、特に子育て世代の女性を中心としたものの取り組みを紹介したもの。
    女性活躍のことを本気で考えたいのであれば、ぜひ一度読んでもらうと良い本だと思いました。特に子育て支援制度だけでは女性活躍とはいえないということを痛感しました。
    読むと考えさせられる部分が少なからず出てくるのではないかと思います。

    女性活躍の施策というと、子育て支援制度になることが多いが、これはあくまでも女性が働き続けることができるのであって、社員のロイヤリティー(忠誠心)とエンゲージメント(帰属意識)を高めることもあるが、限定的である。ここに、やる気とモチベーションを高める施策が加わって、初めて女性活躍の舞台が完成することを忘れてならない。
    さらに、男性管理職や夫の巻き込みも重要。子育て職員=戦力外という空気が女性社員のやる気やモチベーションを削ぐ。ただ、女性社員だけが悪いのではないことに注意したい。


    以下は資生堂の具体的な事例を書いたものです。興味があればお付き合いください。
    まず、素直に資生堂が行った子育て世代の働き方改革を知ると悪い印象が生じてしまうが、しっかりとした配慮のもとに行われたことに注意したい。簡単に背景は書いたものの、著書ではもっと丁寧に紹介されています。
    ・資生堂は子育て支援制度が充実しており、国内トップクラスの状態。
    ・もともと資生堂は約8割が女性社員で、特に現場(ビューティーコンサルタントと呼ばれる化粧品コーナーで販売する方)の女性の約1割が子育て支援制度を活用。
    ・他方、子育て支援制度を活用することにより同僚がフォローする必要があり、業務内容や時間・曜日(休日出勤)に不公平さがあり、不満も出つつある。また子育て支援制度を活用している職員自身も後ろめたさがあり。

    そうした中、
    ・管理職はマタハラや子育て支援制度活用者への使えない烙印を押しがちで、コミュニケーション不足。
    ・子育て支援制度活用者本人もマミートラックという簡単な事務作業やルーティンワークといった仕事の質が落ちた業務をして、キャリアアップが望めないし、やる気も削がれる状態になっていた。

    会社としても子育ての大変さも理解して配慮した上で、子育て世代にもフルタイム職員と同じような働き方が少しでもする(遅番、休日出勤など)ように要請。無理強いはしないし、今後のキャリアや子育てと仕事を両立してるからこそ得られるスキル(効率性など)を評価する会社の方針なども丁寧に伝えて、子育て世代の女性の働き方改革を進めて会社と社員のウィンウィンの関係を築いている。


    以下は面白い考察と思ったものを紹介です。
    ・子育て支援制度を充実させた企業ほど損をする傾向あり。
    例として、将来を期待する女性社員が出産を機に子育て支援制度をフルに活用し、ようやく子育てがひと段落したところで、夫の海外赴任についていくため辞めるというもの。退職時の挨拶で女性社員は「子育て支援制度で子育てに集中することができ、そのおかげで夫は仕事に集中できて海外赴任のチャンスを掴めた。ありがとうございました。」
    これでは、子育て後に女性社員を期待した会社、子育て支援制度による穴をフォローした同僚などは何も得をせず、子育て支援制度と関係ない夫の会社だけが得をした形になる。正直者が馬鹿を見る典型で悲しい社会現象。

    0
    2025年08月18日

    Posted by ブクログ

    時短=早番はまさしく今後自分の会社で問題になりそうな内容。
    自分も時短に転じる予定の人間だったので、
    就職当初から出世はないものとして考えていた。
    けれど、仕事が好きなのも確かなので、活躍したいという気持ちはある。
    上手く調整出来ればそこそこバリバリ出来る希望があると感じる内容だった。
    まずは夫との話し合いから。

    0
    2019年03月20日

    Posted by ブクログ

    良書と思う。子育て支援と女性活用が本質的に異なる問題であることはもっと認識されるべきだ思う。前者は行政の穴を埋めるセーフティネット。後者は多様性の問題であり、解決法のアプローチも異なる。それを正しく理解し伝えているメディアは少ない。そして、資生堂はそのビジネスモデルからその辺の企業より何倍も2つの問題に真剣に取り組んでいるわけで、そこらの企業が彼らの決定を表層だけ真似ても意味はない。

    0
    2018年08月26日

    Posted by ブクログ

    資生堂のトップ陣が、交代しても絶え間無く「女性の活用と成長」を掲げ努力してきたことが伺え、女性として涙が出そうになる。政府が唱える女性活用とは数段レベルの違う、本質的な活かし方と管理職への登用など。自分が、男女差なく活用する外資系企業から、古い体質の日本企業に転職し、こんなにも日本のおじさま達は古い考え方なのかと絶望していたところで、一層心に響いた。我が社のリーダークラスの必読書としたい。

    0
    2016年10月10日

    Posted by ブクログ

    資生堂は女性社員が多いだけあって、日本の多くの大手企業の数歩先行く施策の様子がよくわかる一冊。
    いかに「粘土層管理職」と制度に甘える/ぶら下がる社員の意識改革を行うか。資生堂が示した経営トップの覚悟と一貫したリーダーシップ、人事部門のコミットメントとリーダーシップは、子育てにやさしいと言われる多くの企業の次ステージへの参考となるのでは。

    0
    2016年09月04日

    Posted by ブクログ

    資生堂が、それまで早番勤務が基本であった美容部員(ビューティコンサルタント、BC)に対して、遅番や休日シフトにも入るように要請したことは、賛否両論を呼び、資生堂ショックとも呼ばれた。
    本書は、そのあたりの経緯、および、広く資生堂の女性活躍推進策について触れた本。

    冒頭の美容部員に対する会社の要請が、批判的な意見を呼んだのは、子育て中の女性に冷たいのではないか、とか、それまで女性活躍先進企業と言われた資生堂が、考え方を変えたのでは、といったものであった。

    実情は、少し異なるようだ。
    資生堂は、BCに対して、遅番や休日シフトに入ることを強制はしていない。一人一人の実情を、全て上司が面談で確認をして、可能な範囲で、という要請をしている。
    また、デパートなどの化粧品売り場が活況を呈するのは、夕方や休日であり、早番だけを繰り返していると、そういった時間帯も働く社員に対して、育成上のハンディを負うことになるようであり、また、早番だけの社員がいることは、忙しく働く、遅番や休日シフトもこなす社員のモチベーションに決して良い影響は与えない。

    資生堂のBCは、約1万人。
    資生堂は、国内での売り上げの多くを、このBCに負っているわけであり、BCの活性化は、資生堂にとっては、非常に重要な経営課題である。
    この要請は、脈拍なく行なわれたものではなく、BCの働き方改革の一環として行なわれたものでもある。

    0
    2016年07月25日

    Posted by ブクログ

    我が社の女性活躍推進は進んでいる方だと言われているが、資生堂の方がはるかに先を行く。そう意味ではベンチマークとしてふさわしい。

    専業主婦の夫が管理職になると、子育て女子社員に甘くなるというのは、うなずける。

    甘くすることは、決して本人のためにはならないのだ、ということが、よくわかったが、マタハラと烙印押されないよう気をつけねばならない。

    世の男性管理職必読かと思う。

    0
    2016年07月05日

    Posted by ブクログ

    女性活躍に対して常にトップランナーとして国内を牽引する資生堂の意識&組織改革の流れを学ぶ。
    社内で「女性リーダーシップ研修」なるものに参加したもののなぜ女性だけ…という思いは最後まで拭いきれず、経営陣は「これまで女性には適切な挑戦をさせてあげられずにいた反省があったから」などというもののやはりどこか腑に落ちない。
    けれど資生堂のBCをめぐる働き方に大鉈を振るった際の
    ・不公平感平準化
    ・キャリアを諦めさせない
    ・組織(経営陣)も変わらなければ
    といった労使双方の並々ならぬ覚悟を読むにつれほんのり涙が滲む瞬間も多々あり。
    一方を立てれば他方が歪むという一筋縄ではいかない世界でそんな資生堂でもまだ女性管理職比率が30にも満たない状況で(16年時点)全てがゲームチェンジとなるのは難しいことに変わりはないが、それでも女性活躍を諦めないという気概には感動するし今後も国内多くの企業のベンチマークとして先端を走ってもらいたいと思う。

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    2024年09月15日

    Posted by ブクログ

    再販制度、チェーンストア制度、インターネット参入など資生堂は業界NO1企業として絶えず先陣を切って業界をリードしている。新たなチャレンジもNO1企業の宿命で矢面に立ち資生堂が成功すれば右に倣えで2位以下企業が追随する流れだが、時短による女性の活用も課題と向き合いながら前向きに取り組み、女性の幹部登用3割を目指す企業姿勢は評価できるし素晴らしいと思う。

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    2017年06月06日

    Posted by ブクログ

    子供が小学校に入学するまでと、職場では全力で支えたのに、いよいよフルタイムに復帰する段階になって、まさかの夫の海外赴任による退職。子育て期の妻の仕事を職場全体でカバーした同僚のモチベーションは激下がり。結果として最も利益を得たのは子育て支援のない夫の会社となる。子育て支援策を進めれば進めるほど自社の女性の活躍が進まないジレンマ。夫婦間の仕事と家事・育児の分担がアンバランスだと、子育て支援に熱心な企業が何もしない企業より損をする不条理が生じることになる。子育てしながら働き続けるのに職場の配慮は絶対に欠かせないが、配慮が行き過ぎると、逆に女性のキャリア形成を阻害し、活躍の場をも奪う。女性が働きやすい職場から女性も働きがいのある会社へと進化を遂げた資生堂は、いまや女性管理職比率は30%に迫る。資生堂の取り組みの中に多くの女性活躍社会のヒントを見いだすことができた。

    0
    2016年09月24日

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