岡真理のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
パレスチナ問題に造詣が深い(と思われる)、文学者であり思想家でもある岡真理氏による、23年末時点でのパレスチナの現状に関する講演内容をまとめた本。
イスラエルに関して詳しく書かれている本を読んだので、パレスチナのことももっと詳しく知りたくて手に取った。しかし、ガザの実情についてもっと体系的に情報整理して欲しかったのが正直な感想だ。この点、23年10月7日からの一連の事態を受けて、情報を素早く発信することに重きを置いた本であり、「緊急講義」と銘打たれていることを深く考えなかった私の責任だと思う。。
例えば、人口動態について、23年時点でガザ全人口の4割が14歳以下ということの背景が気になった -
Posted by ブクログ
本書はパレスチナ側から書いた書物だ。祖国解放のために戦ったと。ただそれは、長い目で見るとイスラエルも同じことだ。そもそもガザはユダヤ人の土地だと言っているのだから。
イスラエルがしていることを肯定するわけではないが、あまりにもパレスチナ側の主張のため、それはそれで本当にそうなの?って疑ってしまう
ハマース主導によるガザの戦士たちによる今回の越境奇襲攻撃というものが、そこに国際法上の戦争犯罪があったことを否定するものではないですが、イスラエルが喧伝しているような、血に飢えたテロリストによる残忍な民間人を狙った殺などではない、もっと別の姿として見えてくると思います。と筆者は書く。だが、国際法上の -
Posted by ブクログ
パレスチナ人難民の虐殺事件や第二次世界大戦中におけるホロコースト、あるいはいわゆる従軍慰安婦に関する問題などを手がかりに、記憶の表象可能性の限界を指摘するとともに、そうした限界を超えて語ることへの希望を示そうとする試みです。
ガヤトリ・スピヴァクの『サバルタンは語ることができるか』以来の問題設定を踏襲しており、こうした議論に食傷ぎみの読者は不満をおぼえるかもしれません。たしか内田樹も、そうした批判を展開していた記憶があります。とはいえ、個人的には本書で紹介されているいくつかの議論を通じて、記憶と物語をめぐる問題のさまざまな切り口を見ることができて興味深く読みました。
バルザックの『アデュー -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
或る出来事―しかも、暴力的な―体験を物語ることは、果たして可能だろうか。
もし不可能なら、その者の死とともに、その出来事は起こらなかったものとして、歴史の闇に葬られてしまうだろう。
出来事の記憶が、人間の死を越えて生きのびるために、それは語られねばならない。
だが、誰が、どのように語りうるのか。
記憶と物語をめぐるポリティクスを、パフォーマティヴに脱構築する果敢な試み。
[ 目次 ]
1 記憶の表象と物語の限界(記憶の主体;出来事の表象;物語の陥穽;記憶のポリティクス)
2 表象の不可能性を超えて(転移する記憶;領有することの不可能性;出来事を生きる)
3 基本文献案内
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