あらすじ
【緊急出版!ガザを知るための「まず、ここから」の一冊】
2023年10月7日、ハマース主導の越境奇襲攻撃に端を発し、イスラエルによるガザ地区への攻撃が激化しました。
長年パレスチナ問題に取り組んできた、
パレスチナ問題と現代アラブ文学を専門とする著者が、
平易な語り口、そして強靭な言葉の力によって
さまざまな疑問、その本質を明らかにします。
今起きていることは何か?
パレスチナ問題の根本は何なのか?
イスラエルはどのようにして作られた国?
シオニズムとは?
ガザは、どんな地域か?
ハマースとは、どのような組織なのか?
いま、私たちができることは何なのか?
今を知るための最良の案内でありながら、
「これから私たちが何を学び、何をすべきか」
その足掛かりともなる、
いま、まず手に取りたい一冊です。
■目次■
■第1部 ガザとは何か
4つの要点/イスラエルによるジェノサイド/繰り返されるガザへの攻撃/
イスラエルの情報戦/ガザとは何か/イスラエルはどう建国されたか/
シオニズムの誕生/シオニズムは人気がなかった/なぜパレスチナだったのか/
パレスチナの分割案/パレスチナを襲った民族浄化「ナクバ」/イスラエル国内での動き/
ガザはどれほど人口過密か/ハマースの誕生/オスロ合意からの7年間/
民主的選挙で勝利したハマース/抵抗権の行使としての攻撃/「封鎖」とはどういうことか/
ガザで起きていること/生きながらの死/帰還の大行進/
ガザで増加する自殺/「国際法を適用してくれるだけでいい」
■第2部 ガザ、人間の恥としての
今、目の前で起きている/何度も繰り返されてきた/忘却の集積の果てに/
不均衡な攻撃/平和的デモへの攻撃/恥知らずの忘却/巨大な実験場/
ガザの動物園/世界は何もしない/言葉とヒューマニティ/「憎しみの連鎖」で語ってはいけない/
西岸で起きていること/10月7日の攻撃が意味するもの/明らかになってきた事実/
問うべきは「イスラエルとは何か」/シオニズムとパレスチナ分割案/イスラエルのアパルトヘイト/
人道問題ではなく、政治的問題
■質疑応答
ガザに対して、今私たちができることは?/無関心な人にはどう働きかければいい?/
パレスチナ問題をどう学んでいけばいい?/アメリカはなぜイスラエルを支援し続けるのか?/
BDS運動とは何?
■付録
もっと知るためのガイド(書籍、映画・ドキュメンタリー、ニュース・情報サイト)
パレスチナ問題 関連年表
本書は、10月20日京都大学、10月23日早稲田大学で開催された緊急セミナーに加筆修正を加えたものです。
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Posted by ブクログ
本当に何も知らない私にとってパレスチナ、ガザ、ハマス、イスラエルの関係性、さらにメディアや政治における偏った見方などについて非常に分かりやすく説明されていて、一気に理解&関心が高まった。
これ系の本でここまで分かりやすかったのは初めてかもしれない。
単に「憎しみの連鎖」という言葉で片付けてはならなく、いま起きていることの歴史的背景をきちんと理解した上で、出来ることから行動していきたい。
Posted by ブクログ
ガザとはなにか
とはつまり
イスラエルとはなにか
を正しく知ることと著者は言う
敬虔なユダヤ教徒の方達と仲良く過ごした時代があり、イスラエルの建国の歴史について少しは知っていたつもりだったけれど、かなり一方的な理解だったことを知る。対して
ハマースに対する知識があまりにもなかった。
この本は淡々と史実を語るところから始まるのだけれど最後の方は胸が詰まって読み続けるのが苦しかった。一体わたしに何ができるのか?と言う問いに対しても具体的な方法もあり読んでよかったと思う。
Posted by ブクログ
一方的な内容であり、自分の目で見て確かめたいところだが、そう思いながらもかなり衝撃的だった。イスラエルに正義がないのは知っていたつもりが、そんな生やさしい話ではなかった。
なぜパレスチナの声が無視されるのか、イスラエルが徹底的にやれるのか。金と軍事力に他ならないと思った。そして、軍事力も突き詰めれば金なのでは。世界が、人間が、豊かさを追い求めるあまりにおかしくなってしまったように感じる。
声をあげなければいけない。筆者がいうように、人間性…ヒューマニティ…を回復しなければ自分も何のための人生か分からなくなってしまうと思った。ガザの人々の痛みを無視せぬよう、日々を生き直さないといけない。
Posted by ブクログ
なんとなくイスラエルが酷い。くらいの認識から、問題の成り立ちを知りたくて読んでみた。
ドイツ、ナチスヒトラーの本を読んだばかりだったので、ホロコーストの影響でイスラエルが出来たことも知らなかったので、やっぱりわかってないのにわかったような気になっていることは多いと知る。
イスラエルはなんとなく酷い。どころではなくて、成り立ちからして邪悪。ホロコーストで受けた苦しみを、なぜパレスチナの人に向けることができるのか。その行動に対する批判を、私たちはホロコーストの生き残りだ。私たちに批判的な人たちは反ユダヤだ。などと傘に着るのも邪悪。
イスラエル人全てがそうではないにしても、気分が悪い。
そして支援しないと大統領になりないから、上院議員になれないからという理由で支援するアメリカ。それに従う日本。
人間が嫌になる。
Posted by ブクログ
ガザで今起きていることはパレスチナ人の問題ではなく、イスラエルとイスラエル国家を作ったヨーロッパの問題だと改めて認識した。
日本のメディアは2023年にハマスの襲撃が起点で語られるが、イスラエルによる侵略の背景が日本のメディアによって、イスラエル建国のその背景にある二千年も前のディアスポラからの生還の正当性が語られ、それが巷でまかり通る。自分たちが無知であることが情けない。
最後に本書で紹介されたパレスチナ人の1人であるジョマーナさんの言葉が強く印象に残ったので抜粋する。
パレスチナ人に対する占領、民族浄化、抑圧が75年間も続いているというのに、悲しいことに私たちはいまだに、世界の前に立って、自分たちが犠牲者であり、テロリストではないことを、他国を侵略しているわけではないことを、私たちは世界を脅かす存在では決してないことを、証明さなければならない、そのことに胸がつぶれる思いです。
Posted by ブクログ
こちらでの評価が高かったので手に取りました。最近あまりニュースで見なくなったけど、今どうなってるんだろう?と気になったので。
そして、今起きているひどい現実にショックを受けました。現地で起きていること、もちろんそれ自身も酷い状況なのですが、それが隠されて、ないものにされようとしている状況。わたしもその1人です。申し訳ない思いです。
そもそも今までイスラエルという国の成り立ちからちゃんと理解してませんでした。第二次大戦のホロコーストのツケを最も関係のないパレスチナの人たちが負わされているというだけでも酷いのに、何十年も封鎖下で明日の命も保証のない民族浄化の下で生きている状況。巻末にも書いてありますが自分になにができるか考えてみたいと思います。
この本の評価は星とかつけていいものなのか悩ましいところでしたが、星が多いことで1人でも多くの人に目に留めてもらえたらと付けさせてもらいました。
Posted by ブクログ
『ガザとは何か』──僕たちは,どこまで「無知という暴力」に加担してきたのか
イスラエル・パレスチナ問題――この言葉を聞いて,「知っているつもり」になっていた人は,僕を含めて多いだろう.でも,本書『ガザとは何か』を読み終えた今,僕は痛感している.それは「知っていたつもり」ではなく,「知らなければいけないのに知ろうとしてこなかった」だけのことだったのだと.
ホロコーストの歴史を引き合いに出しつつ,イスラエルの振る舞いを“理解”しようとしていた僕の視点は,まさに暴力的なまでにナイーブで無責任だった.知るということは,加担からの離脱だ.読まずにいたら,僕は今も「生ぬるい批判」という名の猫パンチで加害構造の維持に手を貸していただろう.
ヨーロッパにおける反ユダヤ主義,シオニズム運動,イスラエル建国,そしてパレスチナの蹂躙――それらの歴史は,本書によって初めて一本の線としてつながった.そこに浮かび上がるのは,紛争ではない.支配と排除,奪取と沈黙によって成り立つ構造的暴力の姿だった.
この構図は,他人事ではない.資本主義社会においても,同じように“誰かの犠牲”を踏み台にして「特権」が築かれていく.収奪と支配のメカニズムは,政治・経済・福祉・・・全領域に浸透している.
だからこそ僕は,「どっちもどっちだ」と曖昧な中立を装う論調に,はっきりと「No」と言いたい.前提が歪んでいる設問に対しては,「設問自体がおかしい」と指摘する勇気が必要だ.対等な立場に見せかけた暴力的なフレーミングに,僕たちはもう加担してはいけない.
問題は,そうした欺瞞を利用して支持を広げようとする政治家や政党が,今まさにボウフラのように湧き上がってきていることだ.時の政権与党に所属する国会議員までもが,差別を煽動し,排除の言説を武器にポピュリズムを展開している現実に,僕は強い危機感を抱いている.これは,かつてのドイツと酷似した地滑りだ.
だが,それに“抗おうとする側”の惨状も見逃せない.「地べたに這いつくばる人々」の実感や痛みに寄り添えないエリート的リベラルの理屈は,空虚な理念として響くばかりだ.共感力を欠いた正義は,誰にも届かない.そして届かない正義は,ますます嘲笑され,利用され,見捨てられていく.その現実に,僕は深い絶望を覚える.
本書は,ただガザを知るための一冊ではない.「僕たちは何に目を背けてきたのか」「どこまで無知であることを許してきたのか」を突きつける書でもある.そしてこれは,日本の社会にとっても,同じ構造の鏡だ.在日朝鮮人,クルド人,生活保護受給者,精神疾患のある人たち,シングルマザー,子どもたち――その一人ひとりの声がかき消されていく構造は,ここにも確かに存在している.
「知ること」は,特権の側にいる自分を自覚する第一歩だ.「声を上げること」は,暴力の循環から降りる最初の選択だ.本書は,その両方を僕に突きつけてきた.
Posted by ブクログ
ニュースなどでは知れない、歴史的文脈的を踏まえた経過と現状を教わった読書時間でした。
ただ、このパレスチナとイスラエルの問題を自分が知っても役に立てることがない気がして暗い気持ちにもなった。ガザや西岸地区を思うと苦しくなる。
そしてこの地域で起こっていることは日本も無関係ではない事実を知りショックでした。
いままで、なんとなく目についたらニュースを追うだけであった問題でしたが、これからはもっと真剣に見れるようになったと思う。
平和的に、早急に解決されることを切に願う。
Posted by ブクログ
イスラエルはどのように建国され、ガザやその内部でどのようなことが起きているのか、イスラエルはどのような国なのかをよく知ることができた。
メディアによるニュースで知る内容とはかけ離れた事実がガザで起きていた。
読み終わり、パレスチナのことを誰かに伝えたい、伝えるべきだと思った。
少しでも関心をもっているのならば、読むべき、一冊だと思います。
Posted by ブクログ
テレビで報道される情報が偏ったものであると知ることができた。世界で起きていることを適切に知るためには、多角的な視点で起こっている事象を捉えることが大事だなと。自分には関係ないと目を逸らすのではなく、興味を持ち調べるってことを少しずつでもいいから始めてみたいと感じた。
Posted by ブクログ
ニュースからは絶対に知り得ない、問題の本質に触れた本。ガザでの出来事を受け開催された緊急講演2本を、緊急で書籍化した本。1人でも多くの人に読んで知ってほしい。
特に印象的だったこと
・問題を知るためにはそもそもイスラエルが何かを知る必要がある
・イスラエルによる長い年月をかけた漸進的ジェノサイド
・イスラエルが人為的に「人道的危機」状況をつくりあげることで、本来政治的問題であるところを人道問題にすり替えている
・国際法を適用してしかるべき措置をする、という当然のことがずっとなされてこなかった
・イスラエル=全ユダヤ人ではない(イスラエルの卑劣な行いを批判するユダヤ人もいる)
Posted by ブクログ
岡真理さんの「ガザとは何か 〜パレスチナを知るための緊急講義」を読みました。
2023年10月7日に、ハマスがイスラエルに奇襲を仕掛けた。そして、イスラエルは「テロ組織」である「ハマス」を掃討するために、という名目で、現在(2025.07)までガザへの攻撃を続けている。
この本は、2023年の10月20日に大学で行われた緊急講義をもとに作成された本、とのこと。
この戦闘が始まったとき、びっくりしました。え、どういうこと?と。私には、ハマスのしたこと、イスラエルのしていること、どちらも意味がわからなかった。なので、それを知るために、と、池上彰さんの書籍や、YouTubeでの解説や、ニュース番組や、ジョー・サッコさんの「パレスチナ」などを読んで、なんとなくの輪郭を掴んだ、と思っていました。
けれど、この本を読んで、私が、わかった、と思っていたことも、全体のほんの一部であること、そもそも私たちが「ニュース番組」で見聞きする情報にかなりのバイアスがかかっていること、人道問題だと言われているけれど、本当は「政治」の話なんだということ、いろいろな気づきを得ることができました。
第二次世界大戦の後、ヨーロッパの国々とアメリカは、ユダヤ人達の国を作ることに決めた。そこにはアラブ人達が住んでいるのに。
ユダヤ人は「帰還」が許されるのに、アラブ人(パレスチナ人)は自分の家・土地への「帰還」は許されない。パレスチナ人達が家を追われたナクバ(大災厄)が起こった年に採択された世界人権宣言では、人はすべて「自国に帰る権利を有する」と謳われているのに。
ガザの封鎖は、国際法違反であり、アパルトヘイトなのに、世界は動かない。占領下にあるものたちが、占領からの解放のために,占領軍に対して武力を行使することは国際法上正当な抵抗権の行使なのに、なぜか「テロ」と報道されている。
「ハマスとは何か」(テロ集団なのか?)と問われがちだが、むしろ問うべきは「イスラエルとは何か?」なのではないか。
イスラエルがパレスチナに対して行っていることが、国際法違反でありアパルトヘイトであることは、みんなうすうすわかっている。けれど、なぜか世界は動かない。イスラエルの力、ユダヤ人の力への配慮?選挙に勝つため?アメリカの軍事力の傘のしたにいるからアメリカには逆らえない?そうして、見て見ぬふりをしているんだ、私たちは…。
「忘却が、次の虐殺を準備する」
気がついても、小さい力では何もできない。政治に流される。そして、いつの間にか、別のニュースに目移りする。そうやって世界が忘れている間に、虐殺は次の段階に進んでいく…。
どうすれば…。
少しでも、多くの人に読んでほしい、と思える本でした。
あぁ、どうすれば…。
Posted by ブクログ
たまたま手にして読んだ本が衝撃的すぎた。
内容が難しすぎて1/10も理解できてないけど、読み終わって深く深く反省しました。「ガザ」について何も知らなかったこと、知ろうとしなかったことを恥ずかしいとも思いました。
正直パレスチナとイスラエルの問題って、テレビのニュースでしか見聞きしたことがなくて、そもそも場所もよく知らず、ただなんとなく「パレスチナのハマスというテロ組織がイスラエルを攻撃して民間人がたくさん死んだ」「ハマス、悪〜」くらいの認識でした。(全く間違ってた)
そもそもはイスラエルが国際法に違反しながらパレスチナを占領し続けていて、今現在起きていることはジェノサイド(大量殺戮)だということ。
日本のメディアは、ガザで、パレスチナで本当は何が起きているのか報じないどころか、イスラエル寄り。つまりジェノサイドに加担している、ということ。(ちなみにアメリカはイスラエルという国を支え、経済援助をしています)
文面から長年ガザ地区を見続けてきた著者が日本のメディアの偏向報道のひどさに怒りと悲しみをつのらせていることがひしひしと伝わってきました。
で、この長きにわたる戦争はお互い様でも、どっちもどっちでもなく、明らかにイスラエルの戦争犯罪だということを知った。
事実を知っていくと見えてくるものがある。
ウクライナ問題ではロシアを批判するのに、なぜイスラエルのことは批判しないのか。
バンクシーのことは話題にするくせにパレスチナの悲劇はなぜスルーするのか。(私が知らないだけかもだけど)
実際この数年、いろんな出来事についてテレビの報道は信用できないな、と感じているし、「オールドメディア」という言葉も一般的になってるからテレビは話半分、って思ってるけどね。
イスラエル人もパレスチナ人もほんとは殺し合いなんてしたくないし、1日も早く戦争を終わらせたいと思ってるはず。
戦争は人じゃなくて政治。
政治家の権力欲(ということは「人」か、、むむむ難しいっ)
世の中にはどうしようもないクソみたいな人がいるんだよね。犯罪はなくならないし、戦争もなくならない。
最後の方に質疑応答があって、
「ガザに対して、パレスチナに対して今私たちにできることは何でしょうか。という問いに著者は
「この戦争をやめさせることです。イスラエルにこの攻撃をやめさせるために、できる限りのことをすること。そのための声をあげること〜(中略)お前たちがやっていることを私たちは許さないんだという意思を示すこと。」と書かれています。
私が今できること。
デモに参加する勇気はないけれど
意思表示すること、
もっと知ろうとすること、はできる。
だからやる!
ちょっと、いや、かなり熱くなっちゃったけど、これは他人事じゃない。
人間の問題。
Posted by ブクログ
あまりにも酷い。むごい事が起きている。その事実を知りませんでした。大きく取り上げられているニュースで分からないなりに調べることはできたのに。私は今日までイスラエル人がどういった人達なのか、ガザ地区がどういった場所なのか、人なのか、何も知ろうとしてきませんでした。この本を読むと無関心の悪の性質に本当に反省します。ぜひたくさんの人に知ってほしい本です。
Posted by ブクログ
ガザで起きている紛争について、ニュースの表面的な表現ではなく、どのように民間人が被害にあったのかや苦しい状況まで表現されていて、悲惨な状況が伺える。
ガザの紛争について、歴史的背景を細かく述べている訳ではないが、今、起きている事についてどれだけ悲惨かという事、日本のメディアでそこまで報道していない中、日本に住む私たちがどのように意識して平和を考えるかを目的としていると思う。
Posted by ブクログ
ニュースでよく聞くワードなのに何も知らな買ったので購入。
歴史的な背景と当時の社会情勢や大人の都合で、ここまで社会は適当なのかと思わせられるような内容でした。
改めて日本も含めて社会に目を向けるいい機会になったと思います
Posted by ブクログ
読めば読むほど難しい。今、ガザで起こってることは悲惨で理不尽なことだ。
そこにどんな歴史的背景があろうとも、許されないことだと思う。けど、けども、じゃあどうしたらいいのか。できることはなんなのか、具体的に。
わかんない。知ることから、学ぶことから。知らないからわからないから、となにもしないのは、加担してるのと一緒。
頭の中はまだグルグル整理がつかない。もう少し、これに関連する本を読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
ニュースで繰り返されるイスラエルとパレスチナに関する報道、歴史的背景が全く分からず、手に取ってみた。ここまでの隠蔽された漸進的ジェノサイドが世の中でまかり通っていると思うと、ゾッとした。知らない事が暴力への加担である、とは正にその通りだと思う。贖罪のために欧州がユダヤ国家を作ろうと奮闘した結果、更なる迫害を生んだなんて何という皮肉だろうか。
Posted by ブクログ
子どもに「ガザって何?」「ハマスって何?」と聞かれたら恥ずかしいことに答えられる自信がなく本書を手に取りました。
私自身のためにも読んでよかったです。テレビやウェブから一方的に流されるニュースでは知りえない事実が多くありました。そして、それらのニュースを見聞きして得た認識には誤りがあることも分かりました。
多くのメディアで繰り返し使われる「暴力の連鎖」「憎しみの連鎖」という言葉に私もすっかり惑わされて、ニュースを見て胸を痛めることはあっても頭のどこかで他人事だと思ってしまっていたと思います。情けなく、恐ろしいことです。
この本が出版されたのは2年近く前ですが、残念ながら2025年の夏も何ら解決の兆しは見えていません。
つい先日、ガザ地区で生後五か月の赤ちゃんが餓死したというニュースがありました。イスラエルが今年10月7日をパレスチナ人の退避期限とし地上侵攻を本格化させる方針であることが発表されました。
この本を読むと、これらのニュースが意味する理不尽さ・不可解さがよく分かります。すると、では何故アメリカはイスラエルを支援するのだろうかという疑問が生じます。その理由を調べていくとまた次々と疑問が現れてくることとなります。読み進めながら、スマホのAIに数多くの質問をしました。経緯は省きますが第二次世界大戦での日本についても調べました。
全てが繋がっているのは岡さんの仰る通り、これが政治問題だからです。これまで、そして今日本がパレスチナ問題にどう対応しているのか、その主導は誰がしているのか、それについて国民として支持するのかどうか。
そのためには私たちはもっとよく知らなくてはいけないのだと思います。
一方で岡さんはパレスチナ視点に立っている方なので、相対する視点を持った方の考えも読む必要があると現時点では考えています。
最後に最も印象に残った箇所を以下に抜粋します。
「もちろん、今生きていくためにはそうした人道支援は不可欠です。でも、封鎖や占領という政治的問題に取り組まずに、パレスチナ人が違法な占領や封鎖のもとでなんとか死なずに生きていけるように人道支援をするというのは、それは封鎖や占領と共犯することです」
Posted by ブクログ
ガザって説明できない、、、そんな動機で読んだ。読み進めるほど、向き合わなければいけない、知らなければいけない、という気持ちになった。しかし、読むと気持ちが沈んでしんどくなる為、出来るだけ、朝や帰宅中の電車の短時間で読み進めた.もう一度ちゃんと読み直したい。朝起きてご飯を食べれてふかふかの布団で寝れる事、仕事できる事、安心して生きてられることに感謝すると共に、世界の平和を願ってやまない。
Posted by ブクログ
ガザ出身の医師の本を読んで、ガザについて、そしてパレスチナについて、もっと知りたくなり読みました。ガザ出身の医師の本もそうですが、パレスチナ側からの主張を初めて知って、世の中に対する見方が少し変わりました。もう少し学びたいと思います。
Posted by ブクログ
パレスチナ・イスラエル問題は歴史的背景が難しいからと言い訳して、知ろうともしなかった自分に反省。
ひとまずこの本を多くの人に読んで欲しい。
難しいことなんてない。
この本を読んでから、ガザのニュースを見るたびに苦しくなる。
私にできることは微々たるものかもしれないけど、少しでも多くの人に現状を知って欲しい。
Posted by ブクログ
まずは知ることから。ニュースで少し聞く程度で詳しく知らなかったし知ろうともしなかった。
ほぼ知識ゼロでも読めるこの本は説明がわかりやすく、そして怒りに満ちている。手にとって良かったと思った。
あまりにもむごく、悲惨。
Posted by ブクログ
ニュースで聞いたことあるぐらいの知識でも読めた。イスラエルとパレスチナの歴史が分かりやすかった。
ネットが発達した事によっての弊害がこんなにも影響を与えているのかと思った。
ほぼ内容がパレスチナ側の意見なのでイスラエル側の意見も読んでみたいと思った。
Posted by ブクログ
イスラエルで起きている大量の死について、全く知らなかった視点がたくさん知れた。あまりに既知の情報と違ったので、イスラエル側の論理、パレスチナ側、アメリカ側、それぞれの本も読みたいと思った。
Posted by ブクログ
マンガ「ミステリと言う勿れ」の中で
整くんが言ってました。
“真実は人の数だけあるんですよ。でも事実はひとつです。”って。
わたしはこの本を読んでその言葉を強く思った。
ニュースで流れるその国の出来事を額面通り受け取り
事実だと認識していたけど、
もしかして違ってたのかも。
歪められた真実のうちの一つだったのかも、と思うと
ちまたで流れる報道や、うわさの類いまで、
いったいそれをどこまで信じていいんだろう?と憤ってしまう。
知識のないわたしにとって
ガザとは、パレスチナとは、イスラエルとは?
そしてそれよりもっと昔に起きた歴史の中の事実まで、いろいろ知ることができたのは良かった。
ここで知ることのできたことはまだまだほんの一部で
語られていないこともきっとたくさんあるんだと思う。
だからこっちが悪でこっちが正義!とはまだ言い切れないし、事実に辿り着くには時間がかかるだろう。
でも、これからも興味を持ったことに対して
「知りたい!」と思う気持ちを大事にして、世の中を見ていきたいと思う。
Posted by ブクログ
連日報道されるイスラエルとガザの情勢。報道されている内容がイスラエル発信のものが多く、真実がねじ曲げられている可能性があると感じた。イスラエルがなぜここまで過激に対応するのか疑問に感じたのでもう少し勉強してみたいと思った。
Posted by ブクログ
パレスチナ問題に造詣が深い(と思われる)、文学者であり思想家でもある岡真理氏による、23年末時点でのパレスチナの現状に関する講演内容をまとめた本。
イスラエルに関して詳しく書かれている本を読んだので、パレスチナのことももっと詳しく知りたくて手に取った。しかし、ガザの実情についてもっと体系的に情報整理して欲しかったのが正直な感想だ。この点、23年10月7日からの一連の事態を受けて、情報を素早く発信することに重きを置いた本であり、「緊急講義」と銘打たれていることを深く考えなかった私の責任だと思う。。
例えば、人口動態について、23年時点でガザ全人口の4割が14歳以下ということの背景が気になった。短い平均寿命だけでなく、高い出生率が影響していると思うが、生活環境が悪化したはずの2007年のガザ封鎖以降に生まれた人々が全人口の4割以上を占めるのは何故なんだろう。。
また、ガザの一般市民にとってハマスがどういう存在なのかも詳述して欲しかった。包含してるが完全一致ではないという意味で、「ユダヤ人>イスラエル」と同様に「パレスチナ>ハマス」だという点は、本問題を論じる上で非常に重要だと考える。一般的なガザ住民とハマスの日常での関わりや、「選挙で選ばれた」とは何を指すのか(立法評議会の多数派ということ?だとすれば、ハマスの議席は何割くらいで、どういう政治の仕組み?)等、その詳細を知りたかった。
本レビューを書いている25年9月時点で、ガザの状況は本書刊行時とは比較にならないほど悪化している。遠い国の複雑な問題に関心を持ち続けるのは容易ではないが、今この時にも生身の人間に降り注いでいる過酷な現実として、多様な情報源に触れ、本問題に注意を払い続けることが、最低限できることなのではと考える。
Posted by ブクログ
本書はパレスチナ側から書いた書物だ。祖国解放のために戦ったと。ただそれは、長い目で見るとイスラエルも同じことだ。そもそもガザはユダヤ人の土地だと言っているのだから。
イスラエルがしていることを肯定するわけではないが、あまりにもパレスチナ側の主張のため、それはそれで本当にそうなの?って疑ってしまう
ハマース主導によるガザの戦士たちによる今回の越境奇襲攻撃というものが、そこに国際法上の戦争犯罪があったことを否定するものではないですが、イスラエルが喧伝しているような、血に飢えたテロリストによる残忍な民間人を狙った殺などではない、もっと別の姿として見えてくると思います。と筆者は書く。だが、国際法上の戦争犯罪があったということは紛れもない事実なのだから、それが許されるわけでもなく、イスラエルのそれとは違うと声高に言ってもダメだと思う。それを言えば、イスラエルにもイスラエルなりの正義があるということで、平行線なのだから。
ハマスとパレスチナ人は違うということももっと伝えるべきなのではないか。ハマスがしていることも、イスラエルがしていることも、戦争犯罪には変わりがない。だとすると、パレスチナ人はハマスと決別すべきなのではないか。そうしたうえで、しっかりと自分たちは、戦争犯罪はしない、ただ自由を得たいと言っていかなければならないのではないかと思う
著者の言っていることもわからなくはない。だけど、イスラエルの言い分も載せたうえで判断させて欲しい。忘却が次の虐殺を準備する。恐ろしい言葉だ。胸に刻みつけないといけない。そのためには、パレスチナのことをよく知っている著者だからこそ、イスラエルにも目を向けて、それを活字に著すことをして欲しい
非暴力で訴えても世界が耳を貸さないのだとしたら、銃を取る以外に、ガザの人たちに他にどのような方法があったのか。これは、我々も考えていかなければならない。永遠の課題といって逃げずに。
本書はガザとは何かではない。パレスチナにおけるガザとは何かである。ガザという紀元前からのなりたち、ユダヤ教の人々のガザへの思い、その後のイスラエルとパレスチナのなりたち、そういうふうに書いてもらえないかなあと思った
著者は言う、
占領下にある者たちが、占領からの解放のために、占領軍に対して武力を用いて抵抗することは、国際法上、正当な抵抗権の行使です。しかし、この時には守るべきルールがあります。民間人に対する攻撃や、民間人を人質に取ることは、国際人道法違反であり、戦争犯罪です。占領からの解放を目指す武装抵抗が正当なものであるとしても、戦争犯罪に当たるこうした行為は許されるべきものではありません。国際法に則って、戦争犯罪としてきちんと裁かれるべきことです。だからといって、占領下のパレスチナ人が、イスラエルによる占領からの解放を求めて戦うということ、それ自体が違法化されるわけではありません。間違った戦術を取ったことによって、解放を求める彼らの戦い、その要求自体が全否定されるものではないと思います。目的が正しいからといって、そこで取られる手段のすべてが正当化されるわけではありません。逆に、手段を誤ったからといって、そもそも正しいとされている目的が全否定されるわけでもありません。と。
そうだと思う。それはそうだ。そうなんだよ。
でも、もう少しパレスチナのことを勉強してみよう。そうするしかない