堀川哲のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
現代哲学の解説というより、現代史とそれに対応した哲学者たち超入門という感じ。まだ評価が固まってない思想家が多いからか、歴史の解説か思想の解説かが続編の歴史を動かした〜ほど軸が固定されてなくてチョット苦労してるけど面白い。
扱う人選もニーチェマルクスのいつもの人からローティやハーバーマスみたいな文庫本では珍しい顔ぶれまでなかなか頑張ってる。
20世紀はとかくマルクス主義にナチズムに革命にと極端な時代なのでその極端な時代に対峙したラインで哲学者を読むのはわかりやすい。アーレントの政治的自由理念が実践に際してはこれ空疎にならないか?とかハイエクの自由主義はエリート主義とセットだよなあって指摘は面白かった。 -
Posted by ブクログ
かなり面白い入門書。わかりやすく、ブックガイドも変なものを紹介せず、哲学者たちを敬いすぎない独自の視点もちゃんとある。姉妹編の世界を変えた哲学者たちと比べてこっちは現代ではなく近代哲学。デカルトからヘーゲルマルクスまで基本的なことがわかる。
著者の砕けたツッコミ文体もなかなか面白く、質も結構高い。ヘーゲルの社会哲学に突っ込むときは明らかにバーリンの自由論を下敷きにしているし、植民地主義丸出しのミルのエリート主義にはしっかりと釘を差している。わかりやすすぎる入門書は砕けすぎて内容の程度が低いということがあるけど、本書はその点砕けてもおかしなことは書いてなくてしかも面白いという点で推奨できる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ哲学者についての概説本。
デカルト、ホッブズ、ロック、ヒューム、ルソー、スミス、カント、ヘーゲル、マルクス、ベンサム、ミルの11人について、その人となりから始められている。
「どのような性格」で「どのような生活」をしていたのかがわかり、彼らの思想についても理解が深まるように構成されている。
思想そのものがわかりにくい思想家もいたが、文章自体も読みやすく書かれているので、あまり苦労することなく読み進めることが出来たように思う。
また、それぞれの章末に参考文献として推薦図書が数点あげられているのも、今後の勉強に役立ちそう。
以下、気になった文章。
自由には二つの種類がある。
(1)逃げる自由、じゃまされない自由
(2)なにかをできるという自由
近代人は国家の専制から逃げる。私の人生は私が選ぶ。私のすることにかまわないでほしい。これが自由である。他人と関係すると拘束もふえる。拘束がふえると私の自由がそれだけ減る。すると、自由人とはなるべく他人とは関わらない人、となる。
これが近代人の自由のひとつの型である。
しかし自由にはもうひとつの意味があった。なにかができれば私は自由であり、できないと不自由である。できることが多くなればなるほど私は自由になる。そして他人と共同すればもっと多くのことができるようになるとすれば、自由とは共同である。
こうして一方の自由は分離と自立を求め、他方の自由は連帯と共同を求める。
近代の政治哲学はこの二つの自由概念をめぐって旋回する。そしてこれにからんで資本主義と社会主義の哲学が衝突する。【はじめに】 -
Posted by ブクログ
社会科とか倫理で習ったデカルト、ホッブズ、ロック、ニーチェ、フロイト、ウィトゲンシュタインなどの著名な哲学、倫理学、心理学の巨人を取り上げ、生い立ちや思想の背景にあるもの、思想自体の解説が書かれている。
高校の時は倫理が好きで、いろんな思想を知ることが面白かったからだが、結局はキーワードの暗記がメインで、「カント・純粋理性批判・悟性・格率」とかなんとか覚えて実際よく分からないまま終わってしまっていた。この本では、例えば「ギャングに追われた友人をかくまったときどうするか」で、絶対善を求めてうそをつかずに「いる」と答える方が正しいとカントは言ってるんだよ、でもおかしいよね、だからカントは挫折して、この世には道徳の絶対基準なんかないよね、ということになる。のように解説されており、読みやすいし面白い。著者の文才が光っていて、飽きずに読むことができる。社会契約説のところでは、「国家のために生命を賭けて戦う倫理的義務はあるのか」といった話が面白かった。実存主義って倫理で習った時にはかっこいいとか思ってたけど、なんか変な人たちばっかりだな、という印象。とにかく、哲学や思想に興味のある人なら飽きない本だと思う。「読書案内」もついているので、この後本格的に勉強する人にも役立つのではないだろうか。(13/06/08) -
Posted by ブクログ
デカルトから現代まで,後世に名を残した哲学者たちの人生と思想について,平易な文章でまとめている。人間とは何か,いかに生きるべきか,真理とは何か,そもそも認識とは?…,とかく思想・哲学というものは,不必要に高尚でとっつきにくいと感じてしまうが,それを生み出してきた人物の生涯や歴史の動きとあわせてみていくととても面白い。世界史の歩みは良くも悪くも西洋が牽引してきたから,西洋のものの考え方をたどることは世界史を理解する鍵にもなる。本書では,各思想家のエピソードに重点をおいて読者の関心を保ちつつ,それぞれの哲学のポイントもしっかり解説。
人物のエピソードについての感想だが,やはり哲学者って変わり者が多い。思索の邪魔なのか生涯独身がやたらと多く,妙なコンプレックスを持っていたり,強い自殺願望があったり。発狂して廃人になるのも,かえって哲学者として箔が付くくらいの雰囲気。幸せな人生を送った,なんていうのは皆無といってもいい。人間あまり深くものを考えるとろくな事がないようです。仕事や子育て,日常の雑務に追われつつ,たまに本を読むくらいが最も幸せな人生かもしれないな。
どうでもいいことだけど,この本でひとつ気になった点。各思想家について,まず国籍や生歿年等の基本データに触れているのだが,ここで「享年七十九歳」等とやってるところ。天より享くる年七十九,なのだから「享年七十九」ですよね。「とし」が重複です。そして読みは「キョーネンシチジューク」でなくては。「ナナジューキュー」では締まりがありません。吉良邸に討ち入った「四十七士」は「シジューシチシ」で,「ヨンジューナナシ」ではおかしい。7×7=49は「シチシチシジューク」,まず「ナナナナヨンジューキュー」とは言わない。こういった数字は音読みのほうが歯切れが良く,声をだして唱えるにはもってこい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
ヘーゲルやマルクスは私生児の存在を暴かれ、ルソーは五人の子捨てを告発された。
ウィトゲンシュタインは同性愛が執拗に調査され、サルトルの不倫遍歴は、愛人ボーヴォワールに暴露される。
思想史を彩るスーパースターたちの私生活をのぞき見れば、意外な素顔が隠されていた!?彼らは、不条理な世界と人生をどのように理解し、渡り歩いたのか。
生い立ち、学歴、異性関係、挫折、死に際などの逸話を拾い集め、その思想のルーツを探る。
好奇心、やじうま根性なくして哲学は語れない!
抱腹絶倒の哲学者列伝。
[ 目次 ]
第1部 これがモダンだ(十七~十八世紀)(機械と神;イギリス人の哲学;百科全書派とルソー)
第2部 調和の快感(十八~十九世紀)(モダンの優等生;歴史の哲学)
第3部 歴史の終わり(二十世紀)(超人と精神分析;フレンチ・コネクション―サルトルとボーヴォワール;コンピュータとDNA;リチャード・ローティのアメリカ)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
きっかけ
世界を変えた〇〇シリーズ?が歴史と〇〇について学べて満足感が高かったのでそれの第二弾として読んだ本
内容
1800年代以降の哲学者の出生から哲学に至った背景、周りの反応などが解説されてる本
感想
読み始めてすぐに重っ苦しく暗い内容で時間をかけて読み進めた。
そもそも哲学ってなんだ?って考えたことがなく、なんとなく頭のいい人が答えのないものを文章化する過程で、人生の指針みたいな名言として伝えられてるイメージがあった。
この本を読んで思ったことは哲学者って時代の変わり目に現れて、〇〇主義を大衆向けにキャッチーなフレーズにする広告塔みたいな営業職のような印象を感じた。
頭のいい金持ちが哲学者になっている様に感じた中でも、ウィトゲンシュタインの人生は波瀾万丈で楽しく読めた。
あとはアーレントについては何故か好感を持てた。
各思想の内容について全然頭に入っていないけど、今後何かの糧にはなりそうと思った一冊になった。 -
Posted by ブクログ
さらっと読んだが面白かった。ニューヨークはエキサイティング!的観光本ばかりで食傷してたのでこの街で暮らすということ、の社会的意味(哲学・社会学のかたです)がリアルに伝わってきてナルホド。アイルランド系、イタリア系、ユダヤ系、ロシア系、韓国系etc、みなお互い「同じ人間」じゃないとどこかで思ってる(!)のでひたすら議論の技術を叩き込む。いかに相手を論破して自分の主張を通すか、大学の講義は壮絶の一言。そういう精神的風土を踏まえて、留学を考えるならまずは母国語で議論を組み立てられるかそして会話に値するだけの教養力があるか、だそうです。たとえば映画「パールハーバー」の感想を求められる。「パールハーバーってナニ?」とか言ってる時点ですでにアウト。ほんとに日本人?
-
Posted by ブクログ
デカルト
人間機械論
思考も、何もかも物質
科学に大きく影響
泣くから悲しい、悲しいから泣くのではない。逃げるから怖いのであって、怖いから逃げるのではない。
人間は未来を想像するから、不安になり、動物はただ反応で生きているから自殺しない。
考えているからといっても、物体でない何かによるとは限らない。
スピノザ
汎神論
当時、「神学・政治論」で無神論者扱いを受ける
善人が救われるという論理は神=全能ではなく神の論理ではないと主張
神は笑わない。なぜなら、笑うや怒るというのは、何か欠けていうるからであり、神とは言えない。
愛が故の創造というのも、人間がそう考えたがるだけ。
例:地震が神の怒りなら、なぜ善人も死ぬのか?
ホブッズ
ロック
ヒューム
ヴォルテールとイギリス
ディドロと百科事典
ルソー
スミス
カント
ヘーゲル
マルクス
ニーチェ
ハイデガー
フロイト
ウィトゲンシュタイン
サルトルとボーヴォワール
ウィナーとサイバネティクス
ド―キンスー利己的遺伝子
ジャック・モノー
リチャード・ローティー