フィル・ナイトのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ナイキ創業者フィル・ナイトによるナイキの創業秘話。ビジネス本ではなく起業・会社経営ものドキュメンタリーとして面白いのが良かった。
映画『AIR/エア』で描かれたエアジョーダンの件は本書では全く触れられてなかったのは少し残念。フィル・ナイト視点の話も読んでみたかったな。
フィル・ナイトのリスクを取りまくる攻めのスタイルとか毎晩仲間たちと酒を飲んで怒号を交えながら経営について議論していたエピソードとか、ところどころでゴリゴリの体育会系な感じが溢れ出てきて怯む。ビジネスで成功するには必要なパワーなんだろうけど、パワー系の上司を思い出しちゃうので。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1962年から1980年までのナイキ創業の経緯を遅れること36年、2016年に出版したのは、現役関係者の名前が出てくることに配慮したためかとも考えたが、「謝辞」で引退後に出版社に自伝執筆を勧められたこと、その後執筆の勉強もしたことが書かれているので、単なる書く気になるタイミングの問題だったようです。
本書ではナイキというもう1つの自分の分身を存続させるために四苦八苦する姿が赤裸々に語られています。
そのエネルギーの根源は、もちろんシューズへの愛情もあったのでしょうが、それ以上に本書から伝わってきたのは自分の家族を路頭に迷わさせたくないという現実問題だったということを正直に書いている点に共感できました。
ナイキが少なくとも3度の経営危機を乗り越えられたのも、人との出会い、信頼関係、運という経営学とはまったく関係のない要素だったのも興味深い。
最初のクライマックスは1972年のナイキブランドが誕生した年前後のストーリーです。
オニツカタイガーの販売代理店として開始したブルーリボン社が契約打ち切りを通告してきたときの、口下手のフィルが社員に向けて語ったスピーチ(P296)は感動的です。(後に、裁判沙汰になった時、社長の鬼塚氏はこの件は知らなかったと証言し、必然的に担当のキタミ氏の独断だったような経緯になっているが、本当にそうなら越権行為の方が問題になりそうだが・・)
2つ目のクライマックスは、捨てる神あれば拾う神あり、日商岩井が救世主として現れ、さらに不愛想でアイスマンとあだ名された財務のイトー氏が、「みんな数字のことばかりに気を取られ過ぎます」と財務マンらしくない言葉でフィルの窮地を救った場面です。(P387)
最後に経営者としての機転を感じたのは、韓国で違法コピー(相変わらず中国やこの国はマネばかり)が出回り始めたころ、あまりに精巧なコピー振りにこんな手紙を違法コピー工場主に書いています。(P442)
「製造を中止しなければ100年間刑務所に入れてやる、ちなみにうちで働いてみる気はないか?」
ナイキの成功は、やはり経営者がランナーで自分の好きな分野で起業したこと、例外はありますが比較的正直で人情的な日本企業と組んだこと、プロスポーツアイコン(ジョーダン、コービー、タイガーなど)と専属契約を結べたこと、良い商品を供給し続けたことに尽きるようです。
経営者モノでは、「ハードシングス」とそん色ない面白さでした。 -
ネタバレ
ナイキも悪よのう~
言わずと知れたナイキ創業者の自伝だが、
日本人や日本企業が大いに其れに関わっていたというのは、一部の日本人しか知らないだろうな。
昔からのスポーツシューズマニアなので、
その話しは知ってはいたが、此処まで濃密な関係にあったのかと読後に感嘆した。
色んなエピソードが綴られているが、オニツカタイガーを利用、利用されての急成長。
かえってナイキ側の方が騙した、盗んだ事が多かっただろうな。
オニツカの登場人物はやや冷徹に描き、資金面でバックアップした日商岩井は、ヒーロー的に描き過ぎな面が否めない。
まあ、ナイキ共同創業者フィル・ナイトの自伝だからしょうがないが、オニツカタイガー側の文献も是非見てみたいものです。
でも、ストーリー的には大変面白い作品だった。ただ訳が悪いのか書き手が悪いのか、文章表現的に??の部分が少なからずあったな。 -
Posted by ブクログ
起業家は総じて、狂っている。
狂ったほどの情熱がないとやっていけない。
ナイキ創業者のフィル・ナイト氏も、その例にもれず、靴に狂ったほどの情熱を持っていた。
ナイキの成長に日本がここまで関わっていたことには驚いた。
それにしても、時代のせいもあってか色々いい加減だった。
世界を見てみたい!と親にお金を工面してもらったくせに、最初の目的地の浜辺でずっとサーフィンしているし、日本訪問時には「うちの会社に靴のサンプルを送ってください」と言っておきながら、しばらくアメリカに帰らないし……。
特にヤバイと思ったのが、オニツカとの契約をどうにか継続したいナイト氏が、ありもしないのに「東海岸にオフィスがあります」と啖呵をきったエピソード。アメリカに帰ってから、どうするか考え始める始末。
でも実際ベンチャーで働いていると、あても技術もないけど受注してから頑張る、みたいな手法はあるあるで、ちょっとだけ共感もした。
やっぱりこういう起業家の物語は、大体狂ってるから面白い。