伊藤詩織のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレずっと読みたい、読まなければと思っていた本。
何度も挫けそうに、心が折れそうになりながら、涙を流しながら、この本を書きあげた伊藤詩織さんの姿が想像でき、私も何度も涙が出た。
彼女が受けた被害を綿密に書き記すというよりも、「あの時、私はどうすればよかったのか」、「日本にこんな制度や機関があればいいのか」など、今後この本を手に取る読者に向けた情報が至る箇所に盛り込まれており、「もし自分がこの状況に陥ったら」と想像しながら読み進めた。私が伊藤さんの立場になっても、震える足で警察に電話したり、緊急外来に駆け込んだりなんてできない。ましてや、汚された服、傷ついた身体を放って他人に助けを求めるなど、できる -
Posted by ブクログ
裸で泳ぐ 伊藤詩織 岩波書店
題名にも馴染めないまま
ドキュメントとエッセイの違いを考えながら
やっぱりエッセイはこそばゆくて苦手だと思いつつ
それでも読んでみた
伊藤さんは自分がADHDだと自己判定しそこをチャームポイントとしているようだけれどそれこそが正常だと思う
私には普通とか正常な人間がどんなモノなのか考えも及ばないし
ドコカシコ歪んでいるのが普通の人ではないかと思う
しかし世の中では当たり前のように自分は正常だと思い込んでいるらしい人でいっぱいである
個性やそこから起こる偏見や差別や比較自体が歪みの証拠だ
反面教師との出合いから逃げるか学ぶかで
人生が真逆になる
競争原理からなる不 -
Posted by ブクログ
伊藤詩織さんが「ブラックボックス」以来初めて出版したエッセイ集「裸で泳ぐ」。
私の詩織さんへのイメージは、「強くて賢い人」。でも、性被害に遭ったことを実名で公表し、激しいバッシングにも遭い、それにともない名誉毀損の裁判を闘ってくる中で、傷つけられ、不安定になり、悩み、迷い、大小様々な揺らぎがあったことがこのエッセイを通して知ることができる。
それと同時に、ペルーの「コカイン谷」と呼ばれる街や、アフリカのシエラレオネに女性器切除の取材に行ったり、危険を伴う取材にも果敢に取り組んでいるを育てているのには、ものすごい度胸があるのだなと驚かされた。
韓国でのハルモニとの対話、裁判で支援してくれた仲間 -
Posted by ブクログ
私の認識の中では、著者の伊藤詩織さんは、実名・顔出しで性犯罪被害を告発し、また悪辣なネット上の誹謗中傷者と闘う孤高の闘士と思い込んでいた。しかし、本書で綴られる伊藤詩織さんは、自分の生い立ちをふり返り、自分に正直に、真っ直ぐに生きてきた高校・大学時代、そしてジャーナリストとして活動した実績などを通じ、日記を元に自身の人生を行き戻りしながら振り返る。時に性犯罪被害者として激しいフラッシュバックによる心の微妙な変化と揺れ。親友やパートナーに支えられた人生観など、多彩な交友関係を通じて、支え、支えら、悩み、もがき苦しむ様を吐露する伊藤詩織さん。我々が、性犯罪被害やネット被害を受け苦しんでいる人を理解
-
Posted by ブクログ
伊藤詩織さんは、山口敬之元TBSワシントン支局長から受けた性被害を2017年に告発した。
山口敬之が、安倍晋三総理大臣の番記者で密接な関係があることから、詩織さんに対する安倍晋三総理支持派による誹謗中傷が殺害予告のレベルまで達して、イギリスに移住した。
山口敬之に対する訴訟、はすみとしこに対する訴訟、杉田水脈に対する訴訟に勝訴した。
このエッセイ集は、一人の女性として怒涛の日々の中で思ったことを書き綴ったエッセイ集。
突然、心の奥底で解除された感情。
繊細でしなやかな友情。
家族との時間。
生まれていったつながり……日本の#MeTooを切りひらいた伊藤詩織が、「ただの自分」の声を見つける -
頑張れ詩織さん!
本当に許せない、身の毛もよだつ事件ですね。「TBSワシントン支局長」と言う社会的地位を悪用して伊藤詩織さんに、それも卑劣極まりない手口で性的暴行を加えました山口敬之氏の傍若無人さや往生際の悪さに無性に腹が立ちます。しかも警察庁が彼に対する逮捕状を出していたのに、彼が「故・安倍首相の友達」と言う理由だけで土壇場で逮捕を揉み消したのですから。しかも故・安倍首相が「旧・統一教会」と蜜月関係にあったと言う事実が最近になって明るみに出ていますよね。いずれにしましても伊藤詩織さんの勇気と行動力に畏敬の念を感じます。彼女が民事裁判で山口敬之氏に勝訴出来てとても嬉しいですし、これまで性犯罪や性暴力の被害に遭い
-
Posted by ブクログ
女性に読んで貰いたい、切実に。
ってな事で、伊藤詩織の『Black Box』
ジャーナリストに成りたいと夢見た伊藤詩織さんが、TBSのワシントン支局長の山口敬之にレイプされた事件。
ちょっと前にニュースにもなってたけど、権力に押し潰された感が満載な出来事。
レイプや痴漢等々の性犯罪で泣き寝入りせざるを得ない人々をもう出さない為に、世の中を変える為に立ち上がった伊藤詩織さんが自分の心と身を削りながら戦って来たノンフィクション。
起こってはいけんけど、万が一もし被害にあった時の対応、未然に防ぐ対策の参考になるはずなんでマジで読んで欲しいものです。
2018年76冊目 -
Posted by ブクログ
「25歳だった私はが33歳になった」
事件当時、25歳だったのかということを改めて知った。大学を出てまだ2~3年くらいの、本当に若い女性だったのだ。どれだけ怖くて辛くて傷付いたのかと思うと言葉がでない。
そしてその若さで声をあげて戦う決意をしたことを、誹謗中傷に負けずに、今も顔をあげて前に進む姿勢を貫いていることを心から讃えたい。
「強い」とか「すごい」とか「尊敬します」とか、そんな言葉を彼女が欲しているとは思わないけれど。
事件の傷は完全に癒えることは決してないのかもしれないけれど、それでも彼女が笑顔でいられる時間が1秒でも長くあってくれと願う。 -
Posted by ブクログ
先日読んだ『校正・校閲11の現場』で、校正をもっと知るための参考図書として紹介されていた。
といってもタイトルや内容からはこれといって校正要素を感じられなかったので、不思議に思いながらも気になったのが読み始めたきっかけ。
「日本語研究」と題された内容があったりして、母語である日本語ではなかなか罵りの言葉がでてこないが、英語のFワードだったら思いっきり言えた、というのは興味深いことだなと思った。
あと、返ってきたゲラに校閲から「本当に怒ってない?」と赤ペンで書かれたメモが添えられていたことがあったというエピソードはかなり印象的で、校閲ってそこまで踏み込んでいいのかと仰天した。
他にも著者が「サバ -
Posted by ブクログ
伊藤詩織『Black Box』文春文庫。
各種メディアで取り上げられ、話題になったノンフィクションの文庫化。
正直に言うと、本書を読む前には著者の伊藤詩織が本当にレイプ被害を受けたのかと疑念を感じていた。ジャーナリストを名乗る伊藤詩織のジャーナリストとしての活動成果などは全く知らないし、その洗練されたルックスからどうしても胡散臭さを感じてしまうのだ。
自分が知り得たネットなどの乏しい情報を整理すると、ジャーナリスト志望の伊藤詩織が仕事を世話してもらうために会ったTBSワシントン支局長の山口敬之によりレイプされたと訴えるが、山口敬之が当時の総理大臣の安倍晋三の友達だったことから不起訴になっ -
ネタバレ
人類は陸上で生活しています。
高校にあがるまでは、突然倒れて院内学級に通って特別扱いされていたんだから、真っ直ぐ生きていないですね。その真っ直ぐさを、なぜ人の前に立ち塞がって行手を阻むことに使ったのか。スポーツが素晴らしいならなぜプロ選手にならないのか。結局実力が無いから急に変えたんですよ。留学にいくにしても、自分ばかり特別扱いして貰おうとする奴とでは楽しめないです。高校生の時にいたバスケ部の中村真子が私のノートを勝手に見て笑っていた民度の低い本当に腹立つ奴だったため、参加した短期留学先で大人に頼んで司会をやって「Here we go!」と言った時に果てしなくイラっときたのを覚えています。バスケ部の合意を得なくても勝手に他