余華のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ近くにありますが、謎の多い中国の実情を書いた本です。
作家である著者が、中国では書けない庶民の暮らし、本音を書いています。
中国に興味ある方、私のように最近の中国が怖く感じられる方、中国に暮らす人々の苦労を知りたい方にお勧めの本です。
共産党の一党独裁で政治を行っている中国での法律問題、言論の自由、タブー、社会主義と資本主義等について書いてあります。個人的な感想も多いですが、庶民目線で書かれており、中国に住む方々の日常がよくわかります。
経済成長により急激に豊かになった中国の影の部分も多く書いてあり、ツィッター問題や、天安門事件、政府のうそについての話が特に印象に残りました。
早く中国が、自由 -
Posted by ブクログ
ネタバレお気に入りの小説家余華の比較的古い作品。
翻訳がでたので読んでみた。
兄弟や活きるの方が完成度は高いが。余華らしさは随所にみられる。
主人公にふりかかる理不尽なできごと、決して高潔とは言えない登場人物達、そして日常の喜び、恐れ、青春の戦慄き、著者。余華の実体験に基づく様々な思い出がパッチワークのように結晶化した作品といったところか。
小説の筋は盛り上がりがあるわkではなく、どちらかというと退屈な小説ではなるが、随所随所でみられる気のきいた表現、思いがけない展開、どうしようもない親族など余華の要素はいっぱいつまっている。
そして、なんといっても中国っぽい。