辻堂真理のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
数年前に、来生たかおさんがこの方のイベントに呼ばれてライブを行ったことがありますね。
若いころから音楽評論家として活躍し、
いまも大人のための音楽を広めるための活動を精力的に行っているそうだ。
文章だと自分が書きたくないことは避けてしまうため、
あえてタブー無しの聞き書きという形をとった。
CDが売れない、というよく聞く話にとどまらない、
音楽業界の内実と問題点、それをどう打開すべきか、が次々語られる。
タイアップありきで、目利きを育てる・素材を見出すことを怠っていた企業のツケ。
今も世に潜むであろう天才を拾い上げることができていない。
若い世代の音楽については若いものに任せつつ、自分のフィールドで、
今一度花を咲かせようと、目立たないけれど長く音楽を続けている大人世代を
掘り起こそうと動いている。
「トライアウト」という表現は少し刺激があるけれど、
確かな実力と円熟味をもつミュージシャンに目を向けるのはアリだと思った。
受け手となる側の世代も数が多く、CDのほうが馴染みがあるし。
J-POPでも歌謡曲でも演歌でもない、エイジフリーミュージックの可能性。
「好きなものはずっと変わらない」ので、
年を重ねたから演歌や童謡を聴くわけでもないだろう。
リスナーの気持や好みは当時のままで、
今もそれをブラッシュアップしたものを求めているはず。
一方で、音楽系の学校で若い人への教育を通じて、
音楽でメシを食っていける人材を育てるための活動も行っているとか。すごいな。
コロナ禍で浮き彫りになった数々の問題を、是正していく好機ととらえ、
音楽業界を再び元気づけようという強い思いがあふれる本。
今までの、惰性で続けていたやり方を見直すことができれば、
潜在的なマーケットはあるし、届くところはあるだろうと思える。 -
Posted by ブクログ
すっかり忘れていたけど確実に少年時代の興味関心領域に「中岡俊哉」という地下伏流水が流れていたことを知りました。当時の少年マガジンは超立体的で「ゲゲゲの鬼太郎」が連載されている時は世界の妖怪特集、「幻魔大戦」が連載されている時はエスパー特集が掲載されていて、隅々まで貪り読んでいたっけ。漫画の方は水木しげるや石森章太郎(石ノ森じゃない時代…)などの伝説のレジェンドたちがキラキラしていたし、グラビア特集の方は大伴昌司の先駆的仕事が再発見されていますが、確かに情報ページには、必ず、中岡俊哉って名前がクレジットされていた記憶があります。怪奇現象、超常現象は男の子たちの大好物だったからなぁ。しかも本書で楳図かずおの「へび少女」の原作が彼だったんなんて、びっくり。それを読みたいため少女フレンド、恐る恐る開いたことを思い出しました。でも、本当かなぁ。この本の著者の息子と弟子なので、取り上げている対象への距離感が近すぎるような感じもあります。それが、中岡俊哉の、なんかちょっとだけ「本当かなぁ…」という文体を思い出させ、ちょっと面白くもあり…。怪奇→超能力→コックリさん→心霊写真→透視能力→ピラミッドパワー→ハンドパワー、中岡俊哉が目をつけた領域は、彼の関心領域の変遷というより、高度経済成長末期から21世紀になるまでの日本人の心が求めたナラティブという感じがします。そういう意味で、「スピリチュアルの父」という題名が正しいかも。触れてはいないけど、オウムだって中岡チルドレンなのかもしれないな、と思いました。そんな「コックリさんの父」が、ライターになる前の中国での人生が「そんなこと、あるの!」というようなトンデモ変遷で、その部分でもおなか一杯です。そのパートが息子さんの担当、ライター時代がお弟子さんの担当とのこと。