新井陽次郎のレビュー一覧
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同性愛も一つの愛の形として受け入れる。この時代だから。
この時代だから。って言葉で丸め込むのが嫌いだ。じゃあ昔の人は?となる。苦しい人もいたんだろうな。
でも同性愛は気にしないってみんな言う。結局自分の保身のために。おれたちは認めている。そっちが隠しているだけ。と言うふうに逃げているだけ。
実際それを明かされたら、みんな気になってしまう。
気にせずなんていられない。
隠している同性愛者が気にしすぎ、悪い。って思うのではないだろうか。
結局は、おれたちは認めないから、隠し通せ。というのも1つの道かもしれない。
神様は腐女子なのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレホモの僕が、同性愛者であることに苦しみ、異性愛者になろうと奮闘するも、逆に自分は同性愛者なのだと再確認する結果になる。
性的な好きと、人として好きっていうのは伴っていないといけないのか。人として好きな人が同性だったら友達に、異性だったら恋人になるってのが今の世の中なんじゃないかなと思ってる。同性愛者の場合は逆。
社会学の授業で、性的なことと伴侶っていうのは別でもいいんじゃないかっていう話題があった。確かにそう思う。それはたぶん私が上記のような考えだから。家族が男と女の組み合わせじゃないとだめなら同性愛者の人は苦しい。なら、性的なものは家庭の外に求めてもよくないか?恋愛経験がないからこんな考えに -
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本屋でタイトルを見た時に、「これは読まないといけない(絶対におもしろい)」と思った。
読んでみて、こんな心を抉られるような、感情を揺さぶられるような、読みながら読むのがつらくなるくらいなのに読み進めずにいられない。
久しぶりにこういう小説に出会えてよかった。
あらすじを簡単に言えば、「同性愛者であることを隠している主人公の男子高校生とBL好きのヒロインの女子高生の青春ラブストーリー」なのだけれど、作中に出てくるように、例えば、物理の問題で「ただし摩擦はゼロとする」や「空気抵抗はないものとする」とあるように、世界を簡単に理解するために、カテゴリーにはめ込まないで欲しい。
ただ、読んでほしい。後 -
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ネタバレ前作からの続きからの話。
純とさえちゃん、良平、小野くん、ケイトさん、誠さん、新たに出てくる純の転校先の人間模様、
みんながそれぞれただ高校生で、大人で、葛藤しながらもそこにあるものを当たり前に愛していく光景が想像できて、前作よりも微笑ましく読めた。
しかし最後のミスターファーレンハイトの話がもう、辛くて辛くて、彼が死ぬ最期のその時まで見届けてるみたいでもう涙が止まらず。。。
純もあきらも九重くんも決して何も無く今の環境を手に入れたわけじゃないし、これからも誰かの心無い言葉や態度に傷つくこともあるかもしれないけど、
ミスターファーレンハイトや兄ちゃんにも少しだけこの境遇があれば、もう少しだけ -
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ネタバレタイトルにそもそもホモって侮蔑的な言葉が入ってるけど大丈夫?と読む前は思ってたけど、
全然そんなことはなくて、むしろ世間が思っている認識しているリアルを理解するためにあえてこのタイトルにしたのかもしれないと思った。
ラストらへんで安藤くんから三浦さんに対しての言葉でこの内容について回収されてて、
安藤くんが三浦さんに本当に自分をさらけ出して、これからも人間同士として大好きでいようという決意が見えた瞬間でもあった気がする。
三浦さんのスピーチの「彼は透明な壁を目の前に置いてて、この世界を壊さないように、自分がこっち側にいるようにしてる。彼は自分が嫌いで私たちが大好きなんです」辺りが本当にくらっ -
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とてもよかった。出だしから引き込まれて、「次はどうなるんだろう?」と楽しみながら読むことができた。
小説投稿サイトの作中が注目されて書籍化されたみたいだけど、下手なプロ作家が書いたものより断然楽しむことができた。
エンタメ色が強めの作品だとおもう。しかしタイトルから分かるようにジェンダーの問題に焦点を当て、登場人物たちの内面までしっかり書き込まれているから十分な読みごたえだった。
これはどうでもいい話になるが、作中ではシリアスな展開でも「ちんぽこ」というパワーワードが頻出して、思わず吹いた。
ちんぽこが勃たないんじゃ、どうしようもない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ同性愛や性の問題について関心があったため見聞を深めようと購入。大変社会派の小説であり、現代社会のジェンダーの問題を糾弾し…
……嘘です。三浦さんとのセックスシーンが妙に生々しかったので仕事帰りにエンタメ小説が読みたくなり購入しました。
ともあれ青春群像の中に社会派小説の側面もあわせ持った作品で、冒頭に書いたような事もあながち間違っていないように思います。
本書で、最も私の心を打ったのは、ミスター・ファーレンハイトです。
彼とのチャットでのやり取りの数々はこの作品で最も印象深いシーンだったと思います。HIVキャリアとして純に様々な言葉を投げかけるお洒落なイメージのファーレンハイトとのディス -
Posted by ブクログ
知り合いにゲイのカップルがいたり、普段からLGBTの記事を読むようにしていたので、サラッと読める小説かなあ?と迂闊に手を出しました。
読み初め、想像を超える生々しさに動揺。最後まで読めるかしら?なんて心配したり。でもそんな心配なんて無用だった。
2020年に読んだ本の中で1番面白い!とまでは行かなくても(たくさん面白い本を読んだので、どの本も甲乙つけがたい…)、ゲイ等のマイノリティな立場の人への考え方がすごく変わった。ほとんどの同性愛者は同性婚をしたいのではないかという勝手なイメージが崩れた。
そりゃそうだよね、たくさんの子供や孫に囲まれて幸せな老後過ごしたいよね。なんでそんな当たり前なこと