水島治郎のレビュー一覧

  • 一冊でわかるオランダ史

    Posted by ブクログ

    現在のオランダだけでなくベルギー、ルクセンブルクを含めた現在のベネルクス、ネーデルラントの歴史を著した内容。

    ・オランダ=ホラント(オランダ国内の州)
    ・面積は九州とほぼ同じ
    ・実質的な国政の中心はハーグ
    ・ほとんどが海抜200m以下。最も標高の高い場所は海抜323mのファールゼルベルク。つまりオランダには高い山は存在しない。
    地盤沈下によって自然排水が困難になったことから導入されたのが、13世紀ごろに神聖ローマ帝国から伝わった風車です。もとは小麦の製粉などに使われていたが、これを排水(水を汲み上げるため)の動力として利用しようと考えられた。
    アムステルダムという名は、「アムステル川に築かれ

    0
    2024年01月29日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    各国のポピュリズムについてよく理解できた。ラテンアメリカとヨーロッパのポピュリズムのありかたの比較が興味深い。2016年の本だが、現在はどうなっているのか、別の本で学びたい。

    0
    2023年10月03日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    各国のポピュリズム政党などに関する記述が多いため、知識ほぼ0で挑んだこともあり読み進めるのに予想以上に時間がかかった。
    各国のポピュリズム政党を俯瞰して見渡すことにより、歴史的な文脈を理解できるのは非常に有益だった。
    歴史が教えてくれるものは大きいので、ここで学んだことをフィルターとして政治を見られるようになる必要がある。

    0
    2022年03月19日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    仏マクロン大統領が地方視察で極右支持者に平手打ちされた理由とは。大土地所有、外国企業支配が多かった南米では企業の国有化、労働福祉強化など左派ポピュリズムが発展しアルゼンチンではペロン大統領と妻エビータが人気に。欧州では人権、自由、男女平等、政教一致などによるイスラム批判が右派、左派ともに拡がり移民反対反EU運動が盛り上がりフランス極右国民戦線女性党首マリーヌルペンが仏大統領有力候補に。日本でもエスタブリシュ上級国民批判が盛り上がればポピュリズム化が進みそう。

    0
    2021年06月10日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    読みながら、ナチスドイツも国民の選挙によって民主的に誕生し、全体主義とホロコーストを生んだことに思いをはせていた。ポピュリズムは、南米では白人支配者からの解放・独立と富の分配を目指した「左」の指向性が目立ち、欧州の「置き去りにされた人々」、アメリカの「忘れられた人々」は、特権階級への不満を持つ「右」への指向性が感じられる。我が国ではロストジェネレーションが欧州や米国のそれと符合するような気がする。与党が運営する政権が、民意と離れた運営をする限り、ポピュリズムは消えることはないだろう。

    0
    2020年09月20日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    ポピュリズムの定義づけ

    各国のポピュリズムとそれがどのように波及していったのか
    ラテンアメリカから波及していったのだなと
    この流れを知れたのは良かった。

    西欧のポピュリズムはワンイッシューで社会に見捨てられた人や
    既存政党を見限った人を掬い大きくなり
    無視できない存在になったのは
    EUが原因だというのは初めて知った。

    これからの日本にポピュリズムはどのように浸透していくのか気になった。

    0
    2020年03月01日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    イギリスがEU離脱を選び、トランプ米大統領が当選を決めた2016年出版。
    ポピュリズムに関心を持った方が最初に読む本としてオススメ。
    世界各国のポピュリズム現象について、理論と具体例をバランスよく記述し、その功罪を中立的に取り扱っている印象。
    ポピュリズムに分類される個々の政治家や政党について、その来歴や活動を物語る部分に分量を割いているのが特徴。(西ヨーロッパの事例が大半で、ラテンアメリカは概略、日本やアメリカは所々で軽く触れる程度、東ヨーロッパはほぼ欠如)


    まず第1章で、ポピュリズム全体の形式的な共通性を整理。
    次の章からは、ラテンアメリカを概観したあと、西ヨーロッパ各国の具体例を取り

    0
    2020年02月07日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    ブレグジットやトランプ当選、日本は対岸の火事だと思っていて良いのか?
    本著は、ヨーロッパ政治史専攻の比較政治学者さんによる、ポピュリズムについての「冷静な解説書」です。各国でのポピュリズムの勃興について、非常にわかりやすく整理されているので、この1冊だけで知った気分になれます(笑

    にべもないコトを言ってしまうと、結局ポピュリズムもマーケティングと一緒で、本著で言う「置き去りにされた人々」は、既存の政党(サービス)がカバーできていなかった層のことで、「そこブルーオーシャンじゃん!」とポピュリズム政党が食いついたと。
    当たり前なのですが、グローバル化やらICTの導入やらが進む中で社会構造は変わり

    0
    2019年11月03日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    ポピュリズムを、南米に見られる権威主義や特権からの解放タイプと、ヨーロッパに見られるリベラリズムなどヨーロッパ的価値観をイスラムなどの他者から守ると主張する抑圧タイプの二つに分類。ポピュリズムを「危険」「無知」「一過性」のようなかつての理解を排して、現代的な現象を説明できる形で発展させた。このロジックでいくと、トランプは両方を兼ね備えているように見える。

    後者の成長を促進する役割を果たしているイスラムは、まったく新しい形で世界秩序に挑戦し始めているのかもしれない。

    0
    2018年11月23日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    既存政党の主張の差が見えなくなって,その隙間で成長を始めたポピュリズム政党について,その歴史や地域差を明確に示してくれる好著だ.主張の中心が人民で,エリート批判を強め,カリスマ的リーダーが特徴であるポピュリズム.ラテンアメリカでは大資本に翻弄されて苦しい生活を余儀なくされた一般大衆を巻き込んだポピュリズム政党が多い中で,民主主義の牙城であったヨーロッパではやや違った形のポピュリズム政党が生まれてきている.ヨーロッパではどのポピュリズム政党でも福祉排外主義と呼ばれる反イスラムを前面に出す例が多い.オーストリア,ベルギー,オランダ,デンマークの事例を挙げた後で,スイスの国民投票を軸にしたポピュリズ

    0
    2018年08月24日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    かつてポピュリズムは、少数派支配を崩し、デモクラシーを支える解放の原理として出現したが、現代では排外主義と結びつき、抑圧の論理として席巻しているようである。
    ポピュリズムとは、①固定的な支持基盤を超えて、幅広く国民に訴える政治手法、②人民の立場から既成政治やエリートを批判する政治運動をいう。
    その特徴としては、民衆と直接対話するカリスマ的指導者の存在が挙げられ、党内手続きや、ポリティカル・コレクトネスといった政治的配慮に縛られる既存の政治家や官僚とは一線を画している。また、支配層のイデオロギーや価値観が変われば、ポピュリズムの主張も合わせ鏡のように変わるため、イデオロギーは比較的薄いのも特徴で

    0
    2018年03月10日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    アメリカのポピュリズムについて興味があったので読んだが中盤本当に興味のない内容が書かれていた。各国のポピュリズム政党のロジックを解説するのは面白かったが、どうしても別に、、、この知識いらんな、、、っていう内容が多かったように感じた。

    0
    2020年11月01日
  • ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か

    Posted by ブクログ

    一昨年に米のトランプ、比のドゥテルテなんてやばそうなのが大統領に就く。双方とも国政経験なくして好き放題の暴言を発し、既成体制をこきおろす。ああした輩が「ポピュリスト」と呼ばれていて、両人が唱える「ポピュリズム」とは、下品な権力批判や過剰攻撃てなイメージ。橋下徹もその部類に括られ、個人的には彼も好きではないが、米比大統領と並べるのは違うかな。本書では、ラテンアメリカと西欧でのポピュリズムの違い、特に移民排斥の西欧事情について得るところあり。

    0
    2018年12月10日