水島治郎のレビュー一覧
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本書は、ポピュリズムの定義や各国における状況、そして今後の展望について、わかりやすくまとめられている。特に興味深かったのは、ラテンアメリカのポピュリズムとヨーロッパのポピュリズムが、それぞれ異なる背景で盛り上がりを見せてきたという点である。 また本書では、ポピュリズムのデメリットとして「立憲主義の原則を軽視する傾向がある」ことが指摘されていた。この点については、今一度「法とは何か」という根本的な問いを全国民が考える必要があると感じた。私の好きな漫画『キングダム』に登場する李斯が「法とは願い──国家がその国民に望む人間の在り方の理想を形にしたものだ」と語る場面があるが、現代における「法」は果たしてその理想を体現できているのだろうか、と疑問に思った。 さらに、三権分立や現在の政治制度についても、現代社会で国民に対してどのように機能しているのかを改めて考える必要があると痛感した。むしろそれが十分に機能していないからこそ、世界的にポピュリズムが拡大しているのではないかと個人的には感じた。 なお著者の水島治郎先生の最新作『アウトサイダー・ポリティクス──ポピュリズム時代の民主主義』も、ぜひ読んでみたい。
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現在のオランダだけでなくベルギー、ルクセンブルクを含めた現在のベネルクス、ネーデルラントの歴史を著した内容。
・オランダ=ホラント(オランダ国内の州)
・面積は九州とほぼ同じ
・実質的な国政の中心はハーグ
・ほとんどが海抜200m以下。最も標高の高い場所は海抜323mのファールゼルベルク。つまりオランダには高い山は存在しない。
地盤沈下によって自然排水が困難になったことから導入されたのが、13世紀ごろに神聖ローマ帝国から伝わった風車です。もとは小麦の製粉などに使われていたが、これを排水(水を汲み上げるため)の動力として利用しようと考えられた。
アムステルダムという名は、「アムステル川に築かれたダム」が由来。
ロッテルダムも「ロッテ川のダム」が由来。
1609年からオランダと日本の朱印船貿易が始まる。日本のオランダ商館は平戸に置かれた。徳川家康は海外の文物に多大な関心を寄せ、西洋との交易にも積極的だったが、幕藩体制を揺るがす恐れのあるキリスト教が日本に広まることは危惧していた。また、当時の朱印船貿易は各地の大名も行っており、幕府は大名の力を削ぐために貿易にも制限を加えるようになる。イギリス、スペイン、ポルトガルの来航が相次ぎ禁止され、鎖国体制が完成。しかし、オランダ、中国、朝鮮、琉球王国、アイヌ民族との交流は維持している。なぜ、イギリス、スペイン、ポルトガルが追放され、オランダとの貿易が許可されたかというと、オランダはプロテスタントの国民が多数を占め、布教や植民地開発よりも通商を重視する国だったから。
オランダ東インド会社のタスマンは、現在のタスマニア島とニュージーランドに上陸。ニュージーランドはオランダのゼーラント州にちなむ。
1600年代中頃、ニューアムステルダムはニューヨークに改名された。ウォール街の名称は、ニューアムステルダム時代にイギリスやネイティブアメリカンからの攻撃を防ぐ目的で築かれた壁に由来する。
オランダとベルギーの軋轢を生んだ背景として、宗教・民族・言語の違いがある。オランダ人の多くはプロテスタントで、ベルギー人の大半はカトリック。ベルギーには、オランダ語を日常語とするフランデレンの人々のほかに、フランス語を日常語とするワロン人も数多く住んでおり、オランダ語公用語化に不満を抱いていた。 -
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イギリスがEU離脱を選び、トランプ米大統領が当選を決めた2016年出版。
ポピュリズムに関心を持った方が最初に読む本としてオススメ。
世界各国のポピュリズム現象について、理論と具体例をバランスよく記述し、その功罪を中立的に取り扱っている印象。
ポピュリズムに分類される個々の政治家や政党について、その来歴や活動を物語る部分に分量を割いているのが特徴。(西ヨーロッパの事例が大半で、ラテンアメリカは概略、日本やアメリカは所々で軽く触れる程度、東ヨーロッパはほぼ欠如)
まず第1章で、ポピュリズム全体の形式的な共通性を整理。
次の章からは、ラテンアメリカを概観したあと、西ヨーロッパ各国の具体例を取り上げていく。
そして最後に、それまで見てきた各国の差異に目配せしつつ、再度ポピュリズムについて整理する。
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ブレグジットやトランプ当選、日本は対岸の火事だと思っていて良いのか?
本著は、ヨーロッパ政治史専攻の比較政治学者さんによる、ポピュリズムについての「冷静な解説書」です。各国でのポピュリズムの勃興について、非常にわかりやすく整理されているので、この1冊だけで知った気分になれます(笑
にべもないコトを言ってしまうと、結局ポピュリズムもマーケティングと一緒で、本著で言う「置き去りにされた人々」は、既存の政党(サービス)がカバーできていなかった層のことで、「そこブルーオーシャンじゃん!」とポピュリズム政党が食いついたと。
当たり前なのですが、グローバル化やらICTの導入やらが進む中で社会構造は変わりつつあって、そんな中で既存政党が今までと同じコトをやっていたらどうしても取りこぼしが出てしまう訳です。
しかし、従来既存政党が綿密にこしらえてきた教条や集票スキームがある中で、それが彼らの足かせにもなってしまって、変わることができず、結果として取りこぼしが出てしまっていた。
それを踏まえ、今後日本ではどうなるか。
大阪以外でイマイチ違いを打ち出せていない維新、主張は尖っているけど任せて良いのかまだ良くわからないN国、それともまた新しい政党が出てくるのか。
本著を読んで感じたのは、「わかりやすい違い」がありつつも、「そこまで尖りすぎた主張はしない(一歩引く?)」ことで、大衆の支持を集めるということ。両者を兼ね備えた存在が出て来た時、日本でもポピュリスト政党が一挙に支持を集めるかもしれません。 -
Posted by ブクログ
サッと流し読みできるかと思って手に取ったけど、本書を読みながら、トランプが大統領に返り咲いてからのヨーロッパのニュースはフォローしてないし、南米のニュースはそれ以前からほとんどフォローしていなかったことを自覚する
そんな自分が本書を流し読みしようとしたことは、無謀な試みたった
2016年初版なので、もう10年以上前の本なのか
南北アメリカにおける歴史、(10年前までの)現代ヨーロッパにおける動きが丁寧に説明されていて勉強になった
著者の専門がオランダ政治史、ヨーロッパ政治史なので、現代日本の分析はかなり薄め。橋下徹時代の日本維新の会がことが触れられているけど、まだれいわ新選組は発足前
勉強しなおそう