ジャン=ガブリエル ガナシアのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
目次は以下のとおり。
・状況は切迫している(らしい)
・シンギュラリティ
・指数関数的な爆発
・コンピュータは自律できるか?
・現代のグノーシス
・来たるべき未来
・シンギュラリティと終末論
・偽りの人類愛
原題のフランス語をグーグル翻訳にかけると、「特異性の神話 人工知能を恐れるべきか?」なので、邦題とはおもむきが異なるイメージ。
読んでみると、この本には、マシンラーニングやディープラーニングなどの技術的、学術的、事例の類は書かれていないので、邦題からのイメージだけで買った人はなんじゃこりゃ?と思うかもしれない。
本の流れとしては、シンギュラリティブームの火付け役のレイカーツァイルが言 -
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Posted by ブクログ
レイ・カーツワイルを筆頭にビル・ジョイやスティーブ・ホーキンスなどが主張するシンギュラリティをその源流となったSFなどを振り返るともにその成り立ちを考察、ムーアの法則には斉一性が無い、汎用人工知能は実証的アプローチが無いまま仮像と化しているなど、論理的な批判を展開し、更にはキリスト教・ユダヤ教などの一神教の宗教観にも言及し、現代のグノーシス(現世の否定、二元論)と看破する。世界のトップIT企業がその支配力を強めるための隠れ蓑としてシンギュラリティを利用しているというのが著者の主張です。アングロサクソン(最近腰砕けですがw)が主導するグローバル資本主義に否定的なフランス人らしい思想がとても興味深
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Posted by ブクログ
フランス人哲学者による、巷で騒がれるシンギュラリティに対して疑問を呈する著作。
シンギュラリティという言葉はもはやバズワードとなりつつありますが、筆者はその背景にハイテク企業による傲慢、不安、そして目くらましがあると説きます。
ムーアの法則が永遠のものではないことは少し考えれば分かりそうですが、それをもってシンギュラリティは幻想だと言えるのか。個人的にはシンギュラリティはSFの題材としては面白いと思っているので、色々とニュースなどを追ってはいるのですが、なかなか先行き不透明感が強いようです。ただ、GAFAなどのハイテク企業は利益追求のために、シンギュラリティに至る技術を開発、それを独占しようと -
Posted by ブクログ
1.この本を一言で表すと?
・シンギュラリティという概念を否定した本
2.よかった点を 3〜5 つ
・シンギュラリティがムーアの法則に依存しているのは確かにおかしいと感じる (p20)
2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・現在の技術レベルが低いことを理由に、自律するコンピュータが起こりえないとするのは論理に無理がある(p68)
・第五章 現代のグノーシス は主張がよくわからない。シンギュラリティとグノーシスが似ているから…どうなの?
・第八章 ネット企業のシンギュラリティに対する姿勢を批判しても、シンギュラリティは起こらないとは言えない
し、シンギュラリティそのものを否定することには論理 -
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Posted by ブクログ
最近読んだ本に、3Dプリンター・AI・ドローン技術等により、人間の仕事が奪われマシーン(非人間)の世の中となる「シンギュラリティ」がやってくる等、不安が高まってきた中、心のどこかにそれを打ち消してくれる本が無いかなと期待していました。
私にとっては、これが待望の一冊目となります。ただし、私がこの本から私が受け取ったメッセージは、以前、誰もが宇宙旅行に行けるようになる、便利な機器に囲まれて仕事をする時間が大幅に減る、と言われてきて現在を迎えているように、機械が人間にとってかわることはなくとも、最近読んだ本にあったように、近未来になくなる仕事(機械に取って代わられる仕事)が増えていくのは事実だと -