上村勝彦のレビュー一覧
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この世に生まれたからには、定められた行為に専念する事。
あらゆる者の身体にあるこの主体(個我)は、常に殺されることがない。それ故、あなたは万物について嘆くべきではない。
もしあなたが義務に基づく戦いを行わなければ、自己の義務と名誉を捨て、罪悪を得るであろう。
相対を離れ、常に純質に立脚し、獲得と保全を離れ、自己を制御せよ。
あなたの職務は行為そのものにある。決してその結果にはない。行為の結果を動機としてはいけない。また無為に執着してもならない。
執着を捨て、成功と不成功を平等のものと見て、ヨーガ(実践)に立脚して諸々の行為をせよ。ヨーガは平等の境地。
愚者が行為に執着して行為するよ -
Posted by ブクログ
東洋的な知恵。という観点からは、タオイズムなんかとあわせて、読んでなきゃ話しにならない的なムードが漂う古典。
その影響は、インド文化圏にとどまらず、広く世界中で愛読者がいるらしい。60年代のヒッピームーブメントでも、結構、人気の本だったんじゃないかな。 John Lennonの歌詞の中に「私はギータを信じない」というのが確かあったはず。
というわけで、前から気になっていたのだが、なんとなく読んでみることに。
戦争で親戚一同を敵にまわして戦わなければならない状況で、悩み戦意を喪失したアルジュナにクリシュナが、究極の教えを授けて、戦いの赴かせるというシチュエーションは大変ドラマティック -
Posted by ブクログ
これを読まずしてインドは語れないと言われ手にとった。「バガヴァッド・ギーター」(神の歌)は、ヒンドゥー教の古典の中でももっとも有名なもので、大叙事詩「マハーバーラタ」」に収められた。
簡単に言うと、「結果を考慮せず絶対者に委ね、行為そのものを目的とせよ」として、身内の殺し合いを正当化するお話。
冒頭のまえがきでストーリーの前提が説明されるが、登場人物がとても多く、名前を覚えるだけでも大変だ。
頭を使うな、という点は、オウム真理教の「頭をとる」修行や、人生の重要な事をしきたりで決定するシーク教を始めとする多くの原理主義宗教でも見られる。日本のオカミ意識や、製造業にも同様の傾向は見られる。