上村勝彦のレビュー一覧

  • バガヴァッド・ギーター

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    ヴァルナ、ジャーティー、ダルマ、ヨーガ、アートマン、ブラフマン、ニルヴァーナ、バクティ、カルマ、プルシャ、マナス、等々、仏教を含むインドの思想で学ぶ言葉が、ヒンドゥー教の聖典では実際にはどのように用いられるのか。それを垣間見ることができる。内容は繰り返しが多いので、言わんとしていることの大枠が理解できていればさほど難しくない。訳注、巻末解説も有用。

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    2016年08月03日
  • バガヴァッド・ギーター

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    この世に生まれたからには、定められた行為に専念する事。

    あらゆる者の身体にあるこの主体(個我)は、常に殺されることがない。それ故、あなたは万物について嘆くべきではない。

    もしあなたが義務に基づく戦いを行わなければ、自己の義務と名誉を捨て、罪悪を得るであろう。

    相対を離れ、常に純質に立脚し、獲得と保全を離れ、自己を制御せよ。

    あなたの職務は行為そのものにある。決してその結果にはない。行為の結果を動機としてはいけない。また無為に執着してもならない。

    執着を捨て、成功と不成功を平等のものと見て、ヨーガ(実践)に立脚して諸々の行為をせよ。ヨーガは平等の境地。

    愚者が行為に執着して行為するよ

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    2015年10月07日
  • バガヴァッド・ギーター

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    有名なインド叙事詩『マハーバーラタ』の一部。インド思想は多様で複雑だけれど、ここにエッセンスがギュッと凝縮されています。
    ヒンドゥー教と聞くととっつきにくいけれど、行為の結果に執着することをやめよ、ただ神のために心を注ぎ、正しい行いをせよ、という教えは、仏教よりも分かりやすく受け入れやすいもののように感じます。
    読み物としても面白く、人間の姿(仮)をしていたクリシュナが最高神であるところの真の姿を現わす場面はシビれます。インドの神様は説得力がすごい。強い。

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    2014年12月02日
  • バガヴァッド・ギーター

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    これを読んで人生を考え直すことは思いつかないが、主張を授業で話すことは可能。解説部分や、ドッグイヤーの部分に主張の根幹がある

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    2013年05月10日
  • バガヴァッド・ギーター

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    行為に専心することに人の幸福があるという哲学を説いたインド思想の名著。
    詩的表現の美しさとあいまって不思議な魅力を放っている。
    ある種カースト制度の維持に欠かせない根本思想となっていた側面もあり、批判的な言説も多いが、ここまで人を魅きつけるのは一定の普遍性を帯びたメッセージがあったからであろう。
    ともすれば、自由意志の放棄とも取られかれない主張でもあり、そのことが批判を生み出しもしたが、カウンターカルチャーという文脈からは強力な言説にされもした。

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    2012年09月04日
  • バガヴァッド・ギーター

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    バガヴァッド・ギーターは、マハーバーラタの一部。
    聖バガヴァッドとアルジュナとの対話。それをサンジャヤが王に報告している様子。
    聖バガヴァッド=ヴァースデーヴァ=クリシュナ(人間の姿)、ということでよいのかな。

    結果に執着せず、行為に専心せよ。
    やたら聖バガヴァッドを褒め称える内容で、だんだん滑稽に思えてくる。私の理解が浅すぎるからかもしれないが。注釈をちゃんと読まないと理解には遠そうだ。
    ヒンドゥーのカタカナ語が多いので、もっと意訳してほしいとも思ったが、それを岩波文庫に期待するのはナンセンスか。

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    2025年01月25日
  • バガヴァッド・ギーター

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    基本的に難しいし、ヒンドゥー教をこの一冊で理解なんて出来ないけど、なんだかアルジュナくんが可哀想な感じでした、、

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    2020年11月17日
  • バガヴァッド・ギーター

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    東洋的な知恵。という観点からは、タオイズムなんかとあわせて、読んでなきゃ話しにならない的なムードが漂う古典。

    その影響は、インド文化圏にとどまらず、広く世界中で愛読者がいるらしい。60年代のヒッピームーブメントでも、結構、人気の本だったんじゃないかな。 John Lennonの歌詞の中に「私はギータを信じない」というのが確かあったはず。

    というわけで、前から気になっていたのだが、なんとなく読んでみることに。

    戦争で親戚一同を敵にまわして戦わなければならない状況で、悩み戦意を喪失したアルジュナにクリシュナが、究極の教えを授けて、戦いの赴かせるというシチュエーションは大変ドラマティック

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    2017年05月02日
  • バガヴァッド・ギーター

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    行為の結果を動機とするのはやめて、ひたすら行為そのものに集中しなさい…。

    こんな至言をあんな昔に思いついたインド、やっぱ哲学的にはチートだと思う。みんな救え!とか見捨てるな!とか言ってる時に「救われるかどうかに意味はない、ただ宇宙のあるがままと同一になりなさい」とか…。頭では解るけど難しすぎ。読んだあと無性にマニカルニカー・ガートに行きたくなった。あそこはヒンドゥー教の聖地だけど。

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    2013年07月31日
  • バガヴァッド・ギーター

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    これを読まずしてインドは語れないと言われ手にとった。「バガヴァッド・ギーター」(神の歌)は、ヒンドゥー教の古典の中でももっとも有名なもので、大叙事詩「マハーバーラタ」」に収められた。

    簡単に言うと、「結果を考慮せず絶対者に委ね、行為そのものを目的とせよ」として、身内の殺し合いを正当化するお話。

    冒頭のまえがきでストーリーの前提が説明されるが、登場人物がとても多く、名前を覚えるだけでも大変だ。

    頭を使うな、という点は、オウム真理教の「頭をとる」修行や、人生の重要な事をしきたりで決定するシーク教を始めとする多くの原理主義宗教でも見られる。日本のオカミ意識や、製造業にも同様の傾向は見られる。

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    2012年12月11日