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インド古典中もっとも有名な本書はヒンドゥー教が世界に誇る珠玉の聖典であり、古来宗派を超えて愛誦されてきた。表題は「神の歌」の意。ひとは社会人たることを放棄することなく現世の義務を果たしつつも窮極の境地に達することが可能である、と説く。サンスクリット原典による読みやすい新訳に懇切な注と解説をくわえた。
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Posted by ブクログ
インドで最も有名な神様のクリシュナが、戦の寸前に戦そのものに意味を見出せず戦意喪失したアルジュナ王との対話形式で教えを説いた作品。 全体の半分が本編で、残り半分は訳注+解説となっている。 どうにか普通の暮らしの中でもヨーギン達の境地に近づけないだろうかと思っていたところ、『行為と行為の結果を放棄...続きを読む(ブラフマンに捧げる)しつつも自己の義務は果たすべきである』という点に救われた。 スピリチュアル界で言うところの"ワンネス"や"ハイヤーセルフ"などを真に理解したい人におすすめ。 ブラフマンに感謝を忘れず純質的な選択を心がけていきたい。
2025.12.6 面白すぎた ヴェイユとのつながりも感じた もっと色々インド思想知りたくなったのでラーマーヤナとマハーバーラタも読もうかな
第1章からいきなり戦争の話かと思いきや、戦うの相手というのは。。。自分の心を惑わす自分のあり方、というものです。ヨーガ・スートラや言霊学、もちろん仏教、釈迦の教えの理解を深める世界的名著。
めちゃくちゃ丁寧に注釈が付けられている(およそ全体の半分程度)おかげで、栞2枚を片手にページを行ったり来たりしながら読み進めた。 大切な戦いを前に戦意を喪失したアルジュナに発破をかける神の言葉、という『マハーバーラタ』の一部分を切り取った作品ながら、現代の私たちにも大切な思想だと思う。 インド思想に...続きを読む触れたのはこれが初めてなので完璧にわかっているわけではないのだけれど、私はこの一冊をきっかけに、関連の書籍に手を出し始めました。 もう少し勉強してから読んだら、また見方が変わるのかもしれない。
272P インド古典中もっとも有名な本書はヒンドゥー教が世界に誇る珠玉の聖典であり、古来宗派を超えて愛誦されてきた。表題は「神の歌」の意。ひとは社会人たることを放棄することなく現世の義務を果たしつつも窮極の境地に達することが可能である、と説く。サンスクリット原典による読みやすい新訳に懇切な注と解説...続きを読むをくわえた。
ヒンドゥー教の聖典「バガヴァッド・ギーター」(神の歌)。 本書を正しく理解するには、ヴェーダやウパニシャッド哲学、ヨーガの知識が必要不可欠。ゆえに難しい。 けれど、「果報を意図して、偽善のために祭祀を行う場合、それを激質的な祭祀であると知れ」「捨離により直ちに寂静がある」「欲望、怒り、貪欲。これは...続きを読む自己を破滅させる、三種の地獄の門である」といったあたりは、なるほどと思わせる。 老荘思想は、形ばかりで真心の伴わない儀礼を批判する。また、ありのままを受け入れる姿勢は、故加島祥造さんの詩集「求めない」を想起させるし、万物に宿るとするクリシュナ(本書ではシヴァ神と概ね同義)は、まさに八百万の神と似た性質を持つ。以上浅薄な理解だけど、こう考えるとヒンドゥー教も案外身近に感じられる気がする。 一回挫折した「リグ・ヴェーダ」も通読したい。
まずもって、一読したくらいで全容を理解できるような書物ではない。いや、理解できる日など来るのだろうか。それでも、このバガヴァッド・ギーターには現代を生きる私達にとっても活きる教訓のかけらたちが散りばめられている。 たとえばサンニャーサ(放擲)行為者は行為にのみ意識を注ぎ、行為の結果は行為の根源である...続きを読むブラフマンに返すという考え方。 とかく「成果を出さなければ」という圧力が、外からも自分の心の内側からも湧き上がってくる。その結果、「成果が出せそう」な手元のこじんまりとした範囲でできることを探してしまうことになる。 そうではなく、ひたすらに行為に意識を注ぐことこそが行為の結果、成果につながるのかもしれない。賽は投げられた、果報は寝て待て。 この岩波文庫版は解説が充実している。また、本書の背景となるマハーバーラタについてもかいつまんだ説明がなされている。バガヴァッド・ギーターとはなんぞや、という興味をもったときに手に取る一冊として最適なのではないか。
『バガヴァッド・ギーター』(श्रीमद्भगवद्गीता)は、700行(シュローカ)の韻文詩からなるヒンドゥー教の聖典のひとつであり,ヒンドゥーの叙事詩『マハーバーラタ』第6巻にその一部として収められている。パーンダヴァ軍の王子アルジュナと,彼の導き手であり御者を務めているクリシュナとの間に織り...続きを読む成される二人の対話という形をとる。 本書は日本語で読めるものとしては定番であろう。本文はともかく,巻末の解説のまとまりが良い。 以下解説よりメモ: 知性のヨーガ,行為への専心,知性,ブラフマンの境地,行為の超越,プラクリティ,祭祀のための行為,知識の重要性,行為の放擲,行為のヨーガ,平等の境地,ブラフマンとの合一,ヨーガに登った人,専心した者,常修と離欲,理論知と実践知,神のヨーガ,真の知識は信愛により実現する,至高の知識
バガヴァッド・ギーターそれ自体が面白いのに加え、最初の導入部分、巻末の注釈、解説が非常によく、大変分かりやすい構成になっていると思った。
訳者による解説書(「バガヴァッド・ギーターの世界」ちくま学芸文庫)を併せ読むことで,より理解できるようになったと思います。
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