木村忠啓のレビュー一覧

  • 慶応三年の水練侍

    Posted by ブクログ

    幕末の日本で侍同士が水泳対決。
    ちょっと毛色の違った感じのスポーツ小説なんだろうかと思って読み始めたら、なんかこう思想だったり過去のあれこれだったりでぎすぎすした感じでげんなり。まああくまで導入なので途中からはひたすら水練。現代ではもう泳法なんてほぼ確立してるわけなんですが、江戸時代はこういうものなんだなあ・・人や流派によって泳ぎ方が異なるし、それぞれそのへんを模索してるのがなかなかに興味深い。
    そして最後勝負で終わり、であればそれこそスポーツ小説なんですがなんか綺麗にいろいろまとまっていい感じの読後感。失礼な言い方かもしれませんが、思ったより面白かったなー。

    0
    2025年07月15日
  • 慶応三年の水練侍

    Posted by ブクログ

    読む前は江戸時代のウォーターボーイズみたいな面白ちょいホロ系かと思ってたけど、いい意味で期待を裏切られた作品となった。主人公のおじさん武士が、苦手の水泳で競争させられる羽目になり、伊賀忍者の特訓に耐え、って読むと、ほらおじさん青春アゲインものかって気がするけど、その過程にいろんな伏線がポロポロ転がってて、最後の回収の仕方が素晴らしい。久々に感動、じゃなく、感心させられた内容だった。
    ※これから評価基準を緩めて、以下で評価してきます。

    ★なぜこれ読んだおれ?
    ★★期待以下
    ★★★なかなかよかった!
    ★★★★面白かった!
    ★★★★★最高だ!

    1
    2018年07月11日
  • ぼくせん 幕末相撲異聞

    Posted by ブクログ

    時は幕末。
    角界を追放され途方に暮れる力士・三峰山の前に現れたのは、元行司の庄吉。彼が提案してきたのは、ぼくせんという新しい格闘技。勝ち負けの真剣勝負を見せるのでなく、善玉・悪役の配役をして筋書きにそった勝負を見せるというもの。

    つまり、プロレス小説です。幕末の。
    格闘技界から追放された力士が新団体立ち上げして成功するまでのお話。仲間集めから舞台(リング)作りにスポンサー確保。新規立ち上げの苦労に加え、既存勢力の嫌がらせ。
    そことの遺恨試合が、メインの大会になっていきます。

    夢を見て夢を見せるのがプロレス。ただ、夢は儚いもんであるのも事実。ラストシーンのもの悲しさが、物語ってますね。
    ただ

    1
    2018年01月04日
  • 慶応三年の水練侍

    Posted by ブクログ

    時代は江戸末期。勤皇か佐幕かで揺れ動く津藩藤堂家。藩の明暗を分ける水術勝負に出ることになった清之助は、伊賀者伊八のもとで訓練に励み、諸手抜諸蹴で勝負に挑む。時代物スポ根小説。

    1
    2017年04月21日
  • 十返舎一九 あすなろ道中事件帖 : 2 銀色の猫

    Posted by ブクログ

    「木村忠啓」の長篇時代小説『十返舎一九 あすなろ道中事件帖(2) 銀色の猫』を読みました。

    『十返舎一九 あすなろ道中事件帖(1) 悪女のゆめ』に続き、「木村忠啓」作品に続き時代小説です。

    -----story-------------
    戯作者として一本立ちしたいと奮闘努力する「重田貞一(のちの十返舎一九)」のもとへ奇妙な依頼が舞い込んだ。
    大店の番頭が可愛がっていた猫を捜してほしいという。
    時に毛並みが銀色に輝くという珍しい猫を、岡っ引の「岩徳」と町じゅう廻って捜し始めた「貞一」だったが、やがてこの依頼には何か裏があると気づく…。
    気骨ある若き主人公の姿と江戸の勧善懲悪が小気味よい、好評

    0
    2023年05月02日
  • ぼくせん 幕末相撲異聞

    Posted by ブクログ

    幕末の、現代で言えばプロレスの原型のような格闘技にたずさわった人々の物語、というと大げさすぎか。軽く読めるに関わらず、登場人物はみんなそれなりに真面目だったりして、幕末にプロレスという突飛なシチュエーションも、読んでてシラけた気分にならないのは、上手いところ。

    1
    2018年07月05日
  • 慶応三年の水練侍

    Posted by ブクログ

    クロールがうまくなりたくて検索して作者の水泳ブログに行き当たり。一つひとつの記事がなかなか言葉にこだわって書いてるカンジだなって感じてました。んでこの本の受賞告知。あー作家さんになったんだなぁって。
    泳いでてちょっと苦しくなる時があるんだけどコレ読んでて同じカンジだよ〜って共鳴もしてりして。

    1
    2018年02月21日
  • ぼくせん 幕末相撲異聞

    Posted by ブクログ

    土俵上で禁じ手を使ったことから角界を追放された元力士・岩蔵は、元行司の庄吉に誘われ、いまの言葉で表現するならば、純粋なスポ―ツというよりもプロレスに近い興行としての「ぼくせん」を仲間とともに始めることになるが・・・

    1
    2018年01月20日