木村忠啓のレビュー一覧
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幕末の日本で侍同士が水泳対決。
ちょっと毛色の違った感じのスポーツ小説なんだろうかと思って読み始めたら、なんかこう思想だったり過去のあれこれだったりでぎすぎすした感じでげんなり。まああくまで導入なので途中からはひたすら水練。現代ではもう泳法なんてほぼ確立してるわけなんですが、江戸時代はこういうものなんだなあ・・人や流派によって泳ぎ方が異なるし、それぞれそのへんを模索してるのがなかなかに興味深い。
そして最後勝負で終わり、であればそれこそスポーツ小説なんですがなんか綺麗にいろいろまとまっていい感じの読後感。失礼な言い方かもしれませんが、思ったより面白かったなー。 -
Posted by ブクログ
読む前は江戸時代のウォーターボーイズみたいな面白ちょいホロ系かと思ってたけど、いい意味で期待を裏切られた作品となった。主人公のおじさん武士が、苦手の水泳で競争させられる羽目になり、伊賀忍者の特訓に耐え、って読むと、ほらおじさん青春アゲインものかって気がするけど、その過程にいろんな伏線がポロポロ転がってて、最後の回収の仕方が素晴らしい。久々に感動、じゃなく、感心させられた内容だった。
※これから評価基準を緩めて、以下で評価してきます。
★なぜこれ読んだおれ?
★★期待以下
★★★なかなかよかった!
★★★★面白かった!
★★★★★最高だ! -
Posted by ブクログ
時は幕末。
角界を追放され途方に暮れる力士・三峰山の前に現れたのは、元行司の庄吉。彼が提案してきたのは、ぼくせんという新しい格闘技。勝ち負けの真剣勝負を見せるのでなく、善玉・悪役の配役をして筋書きにそった勝負を見せるというもの。
つまり、プロレス小説です。幕末の。
格闘技界から追放された力士が新団体立ち上げして成功するまでのお話。仲間集めから舞台(リング)作りにスポンサー確保。新規立ち上げの苦労に加え、既存勢力の嫌がらせ。
そことの遺恨試合が、メインの大会になっていきます。
夢を見て夢を見せるのがプロレス。ただ、夢は儚いもんであるのも事実。ラストシーンのもの悲しさが、物語ってますね。
ただ、そこにまつわる歴史上の出来事が大法螺でないことを示しています。
夢を見ていたはずなのに、一片の現実が混ざり込んでしまうのがプロレスの魅力。
「ぼくせん」でいえば、その一片は最後の一文。
上手くできてやがります。 -
Posted by ブクログ
「木村忠啓」の長篇時代小説『十返舎一九 あすなろ道中事件帖(2) 銀色の猫』を読みました。
『十返舎一九 あすなろ道中事件帖(1) 悪女のゆめ』に続き、「木村忠啓」作品に続き時代小説です。
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戯作者として一本立ちしたいと奮闘努力する「重田貞一(のちの十返舎一九)」のもとへ奇妙な依頼が舞い込んだ。
大店の番頭が可愛がっていた猫を捜してほしいという。
時に毛並みが銀色に輝くという珍しい猫を、岡っ引の「岩徳」と町じゅう廻って捜し始めた「貞一」だったが、やがてこの依頼には何か裏があると気づく…。
気骨ある若き主人公の姿と江戸の勧善懲悪が小気味よい、好評シリーズ第2弾!
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「十返舎一九 あすなろ道中事件帖」シリーズの2作目にあたる作品… 2018年(平成30年)に刊行された作品です。
■第一章 依頼
■第二章 影
■第三章 捜し猫
■第四章 それぞれの願い
■終章 《みの屋》にて
『東海道中膝栗毛』の著者「重田貞一(のちの十返舎一九)」が、戯作者を目指していた若かりし頃を描いた物語、、、
小間物屋の「いりがね屋」の番頭を勤める「勝助」からの依頼により、飼っていた三毛猫の「しろ」を探すことになった「貞一」と「岩徳」… 十手を預かる身に相応しいか首を傾げる事案だったが、その裏には、盗賊の「夜狐の銀二」、「風祭の長十郎」等による「いりがね屋」襲撃の計画があった。
まだデビューもしていないが戯作だけで食っていくとの夢を捨てきれない「貞一」を、仇と狙う「鵺文」こと「大枡屋文左衛門」の暗躍、そして「いりがね屋」襲撃計画の捕り物、「岩徳」と「お峰」、南北奉行を始めとした面々、「蔦屋重三郎」や戯作者「唐来三和」たちも交えて、重層的に物語は展開… 前作よりは面白くなってきた感じがしましたね。
「お峰」が岡っ引きの真似事をしながら積極的に事件の真相を推理する姿は、彼女の成長が感じられましたね… こういうところはシリーズ物の良いところですよね、、、
「鵺文」との対決や、「蔦屋重三郎」が「貞一」を厚遇する理由等、続篇への期待や興味を感じさせるエンディング… 1作目よりもクオリティが高くなってきた感じするし、機会があれば、続篇も読んでみたいですね。