林屋辰三郎のレビュー一覧
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『応仁の乱』ほか、近年の中世史ブームに乗って復刊されたと思われる一冊。
オリジナルは1957(昭和32)年で、あまり大きな修正は加えずに文庫→新書になったようで、結構、難しい言葉が使われている。が、丹念に読んでいくと、読みどころが多くて、新書とは思えない濃厚さだ。細かい戦の位置付けなど、参考になった。
「北条氏が鎌倉時代を通じて御家人に対して執ってきた態度は、もっぱら対立する有力御家人を自滅させるということであった」など、切れ味鋭いながら、納得感のある評価が本書が名著とされる理由かも。
一回ではとても全部を消化しきれていなさそうなので、何度か読み返してみたいと思う。
それにしても鎌倉~ -
Posted by ブクログ
この本の付章 内乱の余波 ということで、以下のように書かれていました。
わたくしは、一つの歴史的事実の意義を評価する場合、いつもその前後の半世紀、通じて1世紀を明らかにすることを主張している。
歴史の移り変わりをながめてみると、半世紀すなわち人間で言えば1世代(ふつう30年をいう)がすっかり変わると、どんな問題でも新しい変化が生まれてくるようである。
そうしてはじめて、歴史的事実に対して客観的な評価ができるような気がする。
と書かれていました。
その上で、この本では、南北朝の内乱は、ふつう4つの段階に分けて考えられるとし、
第一は建武新政府の成立を最後として、王朝権力の没落する過程であって、 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
京都の発展のあとを地域的にたどり、千年の古都というその歳月を、都の中に求める試みが本書である。
太秦の地に歴史の胎動を探り、街の規矩に平安朝の繁栄をしのぶ。
古えを彷彿させる祇園祭。
歴代王朝に因縁深い嵯峨・宇治・大原。
京都を愛し、長くこの地に住む歴史家が、遺跡をめぐり時代を再現する。
これこそ真の京都案内書といえよう。
[ 目次 ]
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