平原卓のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1.いつもビジネス本ばかり読んでいましたが、たまには違うものも試してみようと思って購入しました。
2.初心者向けの哲学入門書です。哲学者ごとにストーリーを展開しており、現代の悩みを哲学の視点から考えてみるという内容になっています。
哲学とは、考える学問なのですぐに答えを出す学問ではありません。しかし、考える力を養うためにはもってこいの学問なので、難しいというイメージだけで毛嫌いせず、このレベルの本からスタートすることをお勧めします。
3.昔、一度哲学入門書を読み漁っていた時期がありましたが、なんのことだかわからずに挫折したことを思い出しました。
私にとって哲学とは「考え方を学ぶ学問」と捉えています。その手段として言葉を使わなければなりません。最近気づいたことなのですが、言葉にできないことは考えてないことに等しいのではないかと思いました。なんとなくこれをやる、なんとなくやった方がいいという曖昧に流されていくのではなく、曖昧なことをいかに言葉で具現化していくのかが重要です。
今回の本を読んでみて、いかに多くの気持ちや考えを言葉で表現できるかが、ビジネスで勝ち抜く素質なのだと思いました。 -
Posted by ブクログ
古い常識を疑って考え直し、新しい概念として仕上げる。
今を疑うってなかなか出来ないし、それって今を生きる時には、目先のこと考えると、後でいいんじゃない?てなるけど考え抜く学問。
今だに答えが出ない訳だ。
でもカッコいい。みんなの信じていることは、間違ってる、オレはこう思うんだ!ってヒーローみたい。
知ってしまったからには、もがいて生きたくなる。
古代
プラトン
世界の見え方を目に見えるものから、概念に切り替えた。世界の見え方を変えるには、本質に迫るには、意味を論じるには、善という価値を置いて、教育が必要と論じる。今じゃ当たり前だけど、当時の人々が見ていた世界観からすると凄い発見だと思う。
アリストテレス
人間は単なる生存に飽き足らず、より善いものを目がける。そのため政治は私達がつくり出す制度、営みであると説く。
中世
歴史の流れからキリスト教が力を持ち、それとあわせて哲学も信仰の体系を打ち立てるために論じられた。そしてルネサンスを迎え、神から人間中心の現実的な思想へとシフトして行く。
人間の力で社会をつくり出すことが出来るという思想のはじまり。おもしろい。
近代
自由、道徳という観念が生まれる。今では当たり前がたった200年前まで無かったとは衝撃。自分達で自分達のよいを追求し始める。
ミルは、各人と社会全体の幸福を論じる。
現代
人間は「いまある」から「あるべき」へ向かおうとする。
よりよい世界、よりよい生の可能性の条件を出す。自分が毎日諦めて目を背けていた何かに一石を投じる。毎日、満員電車で会社に行って、ストレスためて、はきだして、また繰り返す。これって当たり前?これが幸福?
これを声高に言うのは、今まではマイノリティで大変だけど、情報革命で声高に言いやすい時代になっている気もする。
哲学ってやつは、これだけ要約されていても迷子になる。でも著者は繰り返し粘り強く読みなさいと言う。確かに、振り返って反芻してると、しみてくる、とてもおもしろい。
やばい。 -
Posted by ブクログ
「“偉人”の言葉をありがたがり、自分で考えることを諦めた瞬間、哲学の“魂”は死んでしまう」
古今東西の哲学者たちは、後世に“偉人”と崇め奉られるために難しい言葉を残した訳ではない。
目の前に山積する問題群を解決するために、その叡智を絞ったのだ。
古代も中世も近代も、当時の人々にとっては現在。
その崇高な営みの結果が現代に伝えられているのだ。
ならば表題の「悩みを解決する」にはどうすればいいのか。
「人間とロボットの違いは何か」
「家族の意味は何か」
「なぜモテたいのか 恋愛の意味は何か」
まずは自分自身は何を考えているのか。何に悩んでしまうのか。
目の前の人は何を思い、それを言い表したいのか。
絶対的な原理の追究ではなく、相手との共通合意を探り見つけていく。
分断か、統合か。
決裂か、対話か。
「差異へのこだわり」を「抜きがたい1本の矢」と称した東洋哲学の知恵にも相通じる人間哲学。
学び続け、努力し続け、対話と交流を続けてもがいていく中にしか、「毎日の悩みを解決できる」術はない。 -
Posted by ブクログ
1.ソクラテスの弁明
”魂ができるだけ優れなものになるよう、随分と気を使うべきである。”
自らが無知だと知っていることただ一点のために私の方が知恵があることになるらしい
2.饗宴
”恋とは良きものと幸福への欲望である。”
プラトニックラブのプラトニックはプラトン的な?一般には恋愛の肉体的側面を否定して精神面を尊ぶ言葉だが、プラトン自身は恋愛はまず美しい肉体が第一の条件だと思っていた
3.パイドロス
”恋愛の本質とは良き狂気である。”
恋にはロマンティシズムの側面とエロティシズムの側面がある
議論はまず前提となる本質を明らかにする必要がある。そのためにはそのもののイデアを明らかにする必要がある。
良い議論とは①問題点を共有し、②論じられる事柄の核心をつかまなければならない
4.国家
正義とは何か。それを知るためには善のイデアを学ばなければならない。
ギュゲスの指輪...もし自分が不正を働いていることが誰にもわからないなら、私たちは不正を働いて幸福になろうとするのではないだろうか。
洞窟の比喩...
5.形而上学
形而上学と聞くと高校の国語を思い出す。高次概念語であり当時はまったく理解できなかったが、簡単に言うと、物事の背後の真理、本質、世界の根本原理を解き明かそう(というか夢想)する学問(というか妄想)である。
自然科学の源流は哲学とは知っていたが、その根本はこの形而上学にあるようだ。アリストテレスは物事を原因と結果の推論により描き出そうとした(これはまさに科学だ)。
哲学者らしいのはさらに次だ。何かが動くためには動因が存在しなければならない。その動因にも動因がなければならない…結果、最後にそれ自体は動かされず、因果を支える「不動の動者」に行き当たる。アリストテレスは世界の根本原因はこれだと、考えた(これって神のこと?とはいわない)
6.政治学
”人間はその本性において国家をもつ動物であることは明らかである”
政治は私たち人間に固有の営みだ。人間が他の動物と一線を画すのは、人間があるべき理想を踏まえ、共同体を構成し、政治によって既存の共同体をより「よい」ものへと編み変える可能性
力をもつからだ。
人は善を目的因とし、国家は最高善を目的因とする。
この章を読んで、人間の凄きはよりよい改善を求め(そのためには欠点を見つけなければならない)、それを克服しようと動かずにいられないことにあると感じた。嗚呼、世の中が混乱する原因ここにありやな…
生物学的に気になるのはなぜ人は「良きを求め改善に明け暮れる」という特性を手に入れたのか。もちろん進化の結果だが、なぜ人だけが高度にこの能力を発達させたのだろう。ある意味、神経質で多動だよなあ。
7.人生の短さについて
”我々は短い人生を受けているのではなく、我々がそれを短くしているのである”
セネカはストア学派の一人。ストア学派のストアはストイックの語源とも言われる。平和で自由度が増した中世、倫理が崩れ始めた時にあらわれた、禁欲的な、観想を重視する思考(まさに僧侶的な)だ。
仕事に忙殺されることを避け、時間を自分のために使うことが必要だ。元気のあるうちにより偉大な仕事にむかうべきだ。
これは現在でも共感できる考え方だ。これが紀元前紀元後初期に書かれたとは…
8.告白