平原卓のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
哲学にはずっと興味を持ちつつ、のめり込むのに最適だった学生時代が夜学&バブル全盛期であったため、結局その頃は深堀りせずにいた。当時深く接していれば、その後の人生はもう少し充実したものになっていたのかもしれない。
それでも哲学(数学も)への興味と関心が完全に失せることはなく、改めてこの本を見つけた時に手にとる条件が揃っていたというのがこの本との出会いだったのだと思う。「存在」「時間」「自由」などの意味・概念を、普遍的なもの(あるべきもの)として考え抜く思考の作業は、私にはこれから生き続けていくために、この命が失われるまで考え続けなければならないものなのだと思う。
あえていえば天職”感”まで感じて -
Posted by ブクログ
哲学にはもともと興味があったが、この本は完全に表紙買い。ただ表紙のとっつきやすさだけではなく、中身も極めて分かり易く、哲学への導入としては最適なのではないかと思う。
哲学と聞くとなにやら難解な内容で、読んでも理解できないかもしれないという印象を持つ人が多いと思うが、是非そんな人にも開いてほしい一冊。私もこの本の中で紹介されている50冊の中からいくつか読んでみたが、読みやすいものも多く、特にプラトンは対話形式のためか面白く読むことができた。まさか哲学者たちが恋愛について熱く議論していたなんてね。そして現代に生きる私がその恋愛論から教えをもらえているなんて、すごいことではないか。
内容をきっちり理 -
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Posted by ブクログ
多分、世界史の授業か何かで聞いたことがあるだけの哲学者であったり、その哲学者の書いた本を、せっかくだからどんなことが書いてあるのかちょっとのぞいてみないか、という趣旨の本。例え話もふんだんに盛り込んで、できるだけわかりやすく書いてあるけれども、それでもよく分からない本もあって、原書はどんな感じなのだろうかと想像してみると面白い。
そもそも哲学的に考える意味がどういうところにあるのかが、理系の私にはつかみきれないわけですが、今の私たちから見ると不思議な考え方も、実は宗教などの絡みがあって、当時としてはそう考えざるを得なかったみたいな歴史的背景も丁寧に説明されていてよく理解できました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ近代哲学からニーチェ、フッサールに至る認識論を踏まえ、還元と本質観取によって共通了解を深めることの大切さと、具体的方法論を提示する。
哲学の考えを時代を背景とした必然的結果として、神を中心においた中世哲学の主知主義と神秘主義の対立と、それを乗り越えるための認識論のアプローチは、自分にとって新鮮かつ理解しやすかった。
一方で、人間とロボットの違いとは? 道徳は本当に良いものか? 家族の意味は? 目標の意味は? 恋愛の意味は? 自由の意味は? といった問いに対する還元と本質観取のサンプルには、言葉の定義づけ(例えば「道徳」という絶対的なものがあるわけではなく、文化に照らしあるべき良き行為をそのよう -
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