斉藤和季のレビュー一覧
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とても良かった。
植物といかにして相互共存して生きていくかという言説そのものがおこがましい。人間は植物に生かされている。それは薬だけでなく食物として、建築の素材として、我々人類の同類というよりも、地球の先輩として敬意を払う。Posted by ブクログ -
全く知らないことばかりで、植物って本当にすごいなというのが正直な感想。
チンパンジーも生薬を使うというのも驚きで、世代を超えて受け継がれる知恵のようなものは人間以外にもあるのかな、と思った。Posted by ブクログ -
薬と植物について、これらの薬としての関係性について述べた本。よく耳にする言葉として、抗がん剤やアヘン、ポリフェノールだろう。これらの成分は、植物から作られており、植物の二次代謝によるものがほとんどである。
植物は薬として古来から利用されており、チンパンジーですら薬として用いる。その歴史は生薬か...続きを読むPosted by ブクログ -
「植物由来で身体に良い」その意味と、そこに潜む誤解
こういう本を読むと植物も動物も同じ生き物なのだと痛感する
たかだか40万年の歴史しかないホモ・サピエンスは、5億年かけて進化してきた陸上植物のことをまだごく一部しか知らないのだ!Posted by ブクログ -
薬品や健康に良い成分は植物由来のものが多い。それらは植物がよりよく生きるために作ったもので、決して人のために作ったものではない。人はあくまで、地球の同居人の生産物を使っているに過ぎない。
そう思えば、人々は自然にとても支えられていて、感謝の気持ちが湧いてきた。Posted by ブクログ -
植物学、薬学の基礎解説本。ぎりぎり啓蒙書レベルであるが、高校生物学程度の知識が必要で、どちらかというと難易度は高い。
現在、ほとんどの穀物が遺伝子組み換えになっている事実。遺伝子組み換えよりも気候による変化などの方が大きいこと。薬は植物由来が6割、化学由来が4割であること。抗がん剤、抗生物質などの...続きを読むPosted by ブクログ -
〈本から〉
アレロパシー
コーヒーの木のカフェインのように、植物が特異的成分を放出して他の植物の生長(主に植物個体が伸び育つこと。それに対して「成長」は主に人や動物が育って大きくなること)を抑えたり、微生物や昆虫、動物から身を守ったり、あるいは引き寄せたりすることを「アレロパシー」あるいは「他感作用...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトル通りの内容で新書らしい一冊でした。
植物から得る薬にも毒にもなる効用。その成分。ではなぜ薬を作るのか。どのようにその物質を作るのか。薬にも毒にもなるその成分に植物自身は耐えれるのか。
細かい話は流し読みしてしまいましたが、知識として面白く、十分楽しめました。
ただ分かりやすくを意識して、書い...続きを読むPosted by ブクログ -
生命の定義
①自らの生存と成長の為に物質代謝、エネルギー代謝が出来ること。
②自己を複製して次世代に受け継ぐこと
この2つの属性を有し、生命として成り立つために動かないことを選択した植物は独自の生存戦略を発達させた。それが結果的に多くの薬をもたらす事に繋がった。
地球上で1番多いタンパク質はルビス...続きを読むPosted by ブクログ -
アスピリンは、ヤナギの樹皮に含まれる鎮痛作用のあるサリシンをアセチル化したもの。爪楊枝にはヤナギの枝が使われる。植物体が病原菌の攻撃を受けると、サリチル酸は揮発性の高いサリチル酸メチルに変換され、植物の体全体にすばやく伝える。サリチル酸メチルはよい香りで、サロメチールとして使われている。
タバコの...続きを読むPosted by ブクログ -
<目次>
第1章 植物から作る薬
第2章 薬になった植物成分
第3章 植物はなぜ薬を作るのか?
第4章 植物はどのように薬になる物質を作るのか?
第5章 植物の二次代謝と進化のしくみ
第6章 バイオテクノロジーと植物成分
第7章 人類は植物とどのように相互共存してくべきか?
<内容>...続きを読むPosted by ブクログ