中島弘象のレビュー一覧
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フィリピン旅行の際に読んだものだが、筆者のエネルギー臨場感が読み手にもひしひしと伝わってきて、次のページをすぐめくっていた。
私は今まで東南アジアはタイとインドネシアに行った経験があるが、その2カ国と比べても何だかすごく素朴な感じ。優しさやホスピタリティ精神が、とってもカジュアルで鬱陶しくない感じ。さりげなさ。
でもミカは自分で働いたお金をコレでもかと家族に引き渡してしまうけど、それも心置きなく。
それってどうなんだろう?とはめちゃくちゃ思うけど、ミカにとってそれが幸せなら何でもいいんだけどーーーーー、そのポジティブさってどこからくるんだろうか
5時間もあれば飛行機ですぐ飛べる国なの -
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フィリピンパブ嬢と出会い結婚した著者のノンフィクション第二弾
読みやすくなってました!
努力のあとが伺えて好感
前作で結婚に至ったお二人の家族、出産、子育て、そうつまりは「お金」の話
そして日々のドタバタを描きつつ、日本社会に生きる「外国人」の困難さも同時に描き問題提起してらっしゃいます
もっとなんとかできるんじゃない?いやした方が良くない?ってことなんだと思いました
もちろん自分の奥さんが現実の不利益に直面してるというのもあるんでしょうが、それだけじゃなく、これからの日本社会どうすんの?ってのがちゃんとありましたよ
社会のリアルはどんどん動いているのに国の対応はやっぱり遅いな~って自 -
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『さらばのこの本ダレが書いとんねん』で著者が出演されていて、ずっと読みたかった本。これが新書なの!?ってぐらい、ほぼ小説。面白くて一気読みしました。
大学院で「在日フィリピン人の女性の生活」をテーマに勉強していた著者。研究のために入ったフィリピンパブで出稼ぎ労働者ミカと出会う。彼女とプライベートで会い惹かれ合うようになったときに、「私、本当は結婚しているの」と告白される。彼女は日本に出稼ぎに来るために偽装結婚をしていのだ。3年間の契約があり、逃亡防止のため決まった時間にしか出かけられず、月6万の給料しかもらっていない。
心配する著者にミカは、「私のこと弱い人間と思っているんでしょ。ばかにしな -
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知人の勧めで読んでみたら存外に面白かった。作者は日本人男性とフィリピン人女性の間に生まれた子供たちを支援するNGOに関わっているが、多くの人が持つであろうフィリピン人に対する偏見もパブ嬢に対する蔑視も持っていないようで、純粋にミカの人柄に惹かれて交際し始める。良識を持つ周囲の誰に説教されようが、自分が信じた彼女の愛情が確かなものだと確信してからは揺らぐことなく突き進む。清々しいほどの純粋さゆえに、トラブル続きの2人の交際も応援するような気持ちで読み続けられる。自分の欲望のために他人を食い物にするヤクザや組織の手下の中にもー極めて幸運な事例と思われるがー温情もあり武士の情けもある。日本の都会に
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フィリピン研修に行ったので、フィリピン知識を強化しようと探しこの本にたどり着く。
「社会学」と言うので、堅めの本かと思いきゃ、フィリピンパブを卒論材料にしていた主人公が、フィリピンパブ嬢と恋に落ちる話じゃねーか。
でも、面白い。偽装結婚をして入国させるチンピラ、悪いとは知りながらもお金を稼ぎたい嬢、嬢を囲っておきたいチンピラ、嬢が頑張れるシステム。嬢は年に1回帰国できることを楽しみにしていて、帰国すると大勢の親族からたかられ、自分が明日食べるものも切り詰めなくてはならない程金を渡す。等。
まあこれはこれでしっかり「社会学」の面も有るなと思う。
最初はフィリピンの男性が、ミュージシャンとして -
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新書というと、なぜか敷居が高いような気がして構えてしまうのはわたしだけだろうか。だけどこの本は、ごく普通の大学生(この本の著者が主人公)が、フィリピンの研究のために行ったフィリピンパブで働く女の子との恋愛奮闘記が中心なので、さくさくと楽しく読めるのだ。
その女の子はミカといって、彼女のお姉さんも日本に働きにきている。フィリピンの女性たちがどうやって日本に来るのか、そして日本ではどんな生活をしているのか。これはわたしが想像していた以上に大変で、旅行と違って思い立ったら誰でもすぐ行けるというわけではない。
そして彼女たちの家族はフィリピンではどのような暮らしをしているのか。
それらがこの二人の恋物 -
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ゆうこさんの本棚から
面白かった!
昔から真実は小説よりなんちゃら(そこまで言ったら最後まで言いなさいよ)言いますけどね
ほんとノンフィクションとは思えない?いやノンフィクションだからこその面白さでした
ただ読みづらいw
巻末の解説によるとこれでも相当頑張ったみたいだけど、正直出版できるレベルじゃない拙さ
んでもそこを乗り越えればね
フィリピン人の価値観みたいなんに驚きつつも楽しめます
明るくそして強いフィリピン人のミカに引っ張られ、お尻を叩かれ、ぐじぐじ考えながらも少しづつ進んでいく日本人の著者
そしてちっぽけなプライドを持ち続ける情けない日本人男子に少なくない共感を覚えながら彼女 -
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本書は著者とフィリピンパブ嬢の出会いから結婚までを描いたドキュメンタリーである。フィリピンパブ嬢はエンターテイナー(興業)ビザによりかつては多数来日しており、それが日比関係にも良好な影響を与えていたというが(帰国したフィリピンパブ嬢が日本の発展ぶりや清潔さ、民度の高さ等を故郷に広めることで日本に対する良好な見方の形成に寄与した)、アメリカから当該ビザが人身売買に繋がっているとの指摘から、2005年に要件が厳格化され、現在では当該ビザによるフィリピン人の入国は激減している。
したがって、今フィリピンパブで働いているフィリピン人は主に日本人と結婚している者か、あるいは不法滞在や偽装結婚により入国 -
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前作「フィリピンパブ嬢の社会学」では主に著者の妻のフィリピンパブでの生活に焦点を置いていたが、今作ではフィリピンにいる妻の実家との関係、フィリピンハーフとなる子供の生活に焦点を置いたものとなっている。
フィリピンは総人口の約10%が海外に出稼ぎに出ている言わば出稼ぎ大国であり、国にとって重要な外貨獲得手段の一つとなっているが、今作ではそこに潜む歪な構造に対し、フィリピンの実家からの金銭の無心の状況や日本に来ている出稼ぎ労働者へのインタビューを通して明らかにしている。
物語としては前作の方がよりドラマチックであり読み物としての面白さはあるが、個人的には今作の方がより幅広にフィリピンや在日フィ -
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学生だった著者がフィリピンパブで知り合った女性と結婚するまでの経緯が前著、
ということだが、それは読まずにいきなりこの新書を手に取った。
結婚してからの二人。プー太郎(でも物書き?)の著者は彼女の収入で生きてきたが
子どもができて何でも働くようになり、やがて正社員になる。
彼女はギリギリまで仕事をしてやめ、子育てに専念。
日本語を話すことはできても読み書きができない中で子育てをする苦労、
外国人にやさしくない日本社会が浮き彫りにされる。
でも周囲の人は親切だと。
さらに、日本に出稼ぎに行った実家はその金をあてにして、タカって、日本を豊かな国と思い込んで。国民はすでにそうではないことを著者も彼女 -
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フィリピンパブで出会ったミカさんと結婚した著者。
タイトルは経済学とあるが、どの辺りかはそうかもしれないが、全体的は経済学とはちょっと違うきがする。
さて、フィリピンの方が日本に住むという事、改めて大変だと感じる内容だ。
特に子供を出産するその手続きの煩雑さは日本人だって大変。
困ったことがあったら相談してねと連絡先を渡されても読めないからとあり
これはどうしたら良いのかと答えが出ない。
昨今は昔ほど外国人の受け入れに偏見はないと思う。
それでもやはり肌の色や言葉の違いから壁はあると思う。
こちらの本でそうだったのかと腑に落ちたのは、フィリピンへの送金のこと。
フィリピンだけではないと思う -
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ネタバレウケた。
フィリピンから違法にやってくる人やら、違法にやってきてフィリピンパブで働く女性やら、その女性と日本人男性との間に生まれた子供の問題やら、いろいろな社会問題に目を付けて研究しようとした著者(当時学生)が、研究対象のフィリピンパブ嬢に恋をして結婚しちゃった話。
・・・というわけで、社会学でもなんでもなくて、どちらかというと一人の男性の恋愛体験談みたいな本です。個人的な恋愛体験談に、社会学的エキスがちょっと入ってる、みたいな。でも著者は、実際にフィリピンに何度も行き来したり、彼女以外のたくさんのフィリピン人に取材したり、家族を日本に送りだした人たちと本音で語り合ったりしてその実態をレポート -
Posted by ブクログ
フィリピンに恋をした1人の大学院生がフィリピンパブ嬢に恋をし、彼自らが危険を顧みず、彼女を愛し、彼の周りとも関わり、彼女の周りへの理解を示し、関係を培っていった経験が如実に、的確に、臨場感込めて語られている良書。フィリピンパブの裏にあるタレントビザやその廃止、そこから生まれた違法入国や偽装結婚、暴力団も絡んで彼女らは空白の契約のもとで搾取されている。フィリピンパブで遊ぶのも、女の子に説教するのも、恋をしてまうのも、こういった裏のことを深く深く考えた上でしなければならないよ日本人。こんな日常の血のにじむような残酷な扱いを20歳そこらの女の子が受けてると思うといたたまれない。