【感想・ネタバレ】フィリピンパブ嬢の社会学(新潮新書)のレビュー

あらすじ

「アイシテルヨ~」の笑顔のかげに、凄まじい人生があった。フィリピンパブを研究するうちに、あるパブ嬢と付き合うようになった筆者は、その奴隷同然の暮らしを目の当たりにする。月給6万円、偽装結婚、ゴキブリ部屋に監視付、休みは月に2回だけ……そしてある日、彼女に懇願されて、雇い主のヤクザのところに、なぜか乗り込む羽目に! 前代未聞、ノンフィクション系社会学。

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Posted by ブクログ

フィリピン旅行の際に読んだものだが、筆者のエネルギー臨場感が読み手にもひしひしと伝わってきて、次のページをすぐめくっていた。

私は今まで東南アジアはタイとインドネシアに行った経験があるが、その2カ国と比べても何だかすごく素朴な感じ。優しさやホスピタリティ精神が、とってもカジュアルで鬱陶しくない感じ。さりげなさ。


でもミカは自分で働いたお金をコレでもかと家族に引き渡してしまうけど、それも心置きなく。
それってどうなんだろう?とはめちゃくちゃ思うけど、ミカにとってそれが幸せなら何でもいいんだけどーーーーー、そのポジティブさってどこからくるんだろうか


5時間もあれば飛行機ですぐ飛べる国なのにこんなにも家族観の相違について学べたのは凄く良かった。ヒーローね、

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2024年09月24日

Posted by ブクログ

『さらばのこの本ダレが書いとんねん』で著者が出演されていて、ずっと読みたかった本。これが新書なの!?ってぐらい、ほぼ小説。面白くて一気読みしました。

大学院で「在日フィリピン人の女性の生活」をテーマに勉強していた著者。研究のために入ったフィリピンパブで出稼ぎ労働者ミカと出会う。彼女とプライベートで会い惹かれ合うようになったときに、「私、本当は結婚しているの」と告白される。彼女は日本に出稼ぎに来るために偽装結婚をしていのだ。3年間の契約があり、逃亡防止のため決まった時間にしか出かけられず、月6万の給料しかもらっていない。
心配する著者にミカは、「私のこと弱い人間と思っているんでしょ。ばかにしないで、助けなんかいらない」というものの、もちろん彼女の周りには怪しげな人間がいて…。

真面目で前向きなミカと著者の恋愛はとても微笑ましく、マネージャーに見つからないかドキドキ。
フィリピン人の家族観の違いには戸惑います。毎月仕送りをし、里帰りした時に現地の家族からモノや金銭を要求されるミカ。要求に応えるミカに対してなんでそんな価値観なの?と思うのですが、フィリピンと日本の社会の違いが関わっています。この本が書かれたのが2017年なので、今の円安の状態ではどうなっているのか気になるところ。
3年間搾取されても日本に来たかったミカの強さと彼女の人柄の良さ、人に甘えるのが上手い著者。続編『フィリピンパブ嬢の経済学』も読まなくちゃ。

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2024年02月28日

Posted by ブクログ

 何故かフィリッピンを大好きになってしまった国際関係を学ぶ大学院生が、卒論を書くために近づいたフィリピンパブ嬢と付き合って、結婚するまでのお話しなのだけど、偽装結婚やら給料のピンはねやら暗躍する暴力団やら、犯罪の匂いがそこかしこにして、著者の書く文章もなかなかに硬質な一人称語りなので、まるでハードボイルド小説を読んでいるかのようだった。事実は小説より奇なりだな。

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2021年10月11日

Posted by ブクログ

フィリピンパブ嬢の社会学。中島弘象先生の著書。本書で書かれているフィリピンパブ嬢のような悲惨で壮絶な環境で働いている人は事実だと思うし、そのような壮絶な環境で働かされるようなことはあってはならないこと。それと同時にフィリピンから日本に来ているフィリピン人に対する偏見や蔑視、差別も絶対にあってはならないこと。

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2019年08月12日

Posted by ブクログ

『社会学』とあるが、1人の男の渾身の恋愛ルポルタージュ。
フィリピンからの出稼ぎ労働の実態。興行ビザ、偽装結婚、そこに絡むヤクザ。もろもろの実態を実体験(恋愛体験)を紡ぎながらリアルに描く。
…とかカッコよく書いてみたが、単純に面白かった。なかばルポで、なかば恋愛小説のような。パブ嬢とのこと、その家族そして自分の家族。本気だからこそのリアリティ。フィリピンからの出稼ぎがリアルに感じられた。ありがたい。

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2017年08月20日

Posted by ブクログ

 知人の勧めで読んでみたら存外に面白かった。作者は日本人男性とフィリピン人女性の間に生まれた子供たちを支援するNGOに関わっているが、多くの人が持つであろうフィリピン人に対する偏見もパブ嬢に対する蔑視も持っていないようで、純粋にミカの人柄に惹かれて交際し始める。良識を持つ周囲の誰に説教されようが、自分が信じた彼女の愛情が確かなものだと確信してからは揺らぐことなく突き進む。清々しいほどの純粋さゆえに、トラブル続きの2人の交際も応援するような気持ちで読み続けられる。自分の欲望のために他人を食い物にするヤクザや組織の手下の中にもー極めて幸運な事例と思われるがー温情もあり武士の情けもある。日本の都会にあるフィリピンパブの実態に関しても、初めて知ることが多くあってなかなか面白く読めるので、タイトルで食わず嫌いにならないで、日本の移民政策を理解する一助としてでも多くの人に読んでもらいたい1冊だ。

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2025年05月17日

Posted by ブクログ

フィリピン研修に行ったので、フィリピン知識を強化しようと探しこの本にたどり着く。

「社会学」と言うので、堅めの本かと思いきゃ、フィリピンパブを卒論材料にしていた主人公が、フィリピンパブ嬢と恋に落ちる話じゃねーか。

でも、面白い。偽装結婚をして入国させるチンピラ、悪いとは知りながらもお金を稼ぎたい嬢、嬢を囲っておきたいチンピラ、嬢が頑張れるシステム。嬢は年に1回帰国できることを楽しみにしていて、帰国すると大勢の親族からたかられ、自分が明日食べるものも切り詰めなくてはならない程金を渡す。等。
まあこれはこれでしっかり「社会学」の面も有るなと思う。
最初はフィリピンの男性が、ミュージシャンとして日本に来ていて(日本人女性がこれに入れ込むと言う事象も発生していた様だこれも面白い)その後、女性がダンサーとして入ってきて、パブ嬢になる、最初は芸能ビザだったので、入国には芸能の特技も必要だった話とか。

主人公が恋に落ちた嬢も、考えがしっかりした娘で、最初は嫌がられていた主人公の家族にも徐々に受け入れられる様を読んでいて良いなと思う。文化は違えど、しっかりした考えの良い人は居るもんだ、と心温かくなったり。偏見の弊害を考える。

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2024年11月11日

Posted by ブクログ

新書というと、なぜか敷居が高いような気がして構えてしまうのはわたしだけだろうか。だけどこの本は、ごく普通の大学生(この本の著者が主人公)が、フィリピンの研究のために行ったフィリピンパブで働く女の子との恋愛奮闘記が中心なので、さくさくと楽しく読めるのだ。
その女の子はミカといって、彼女のお姉さんも日本に働きにきている。フィリピンの女性たちがどうやって日本に来るのか、そして日本ではどんな生活をしているのか。これはわたしが想像していた以上に大変で、旅行と違って思い立ったら誰でもすぐ行けるというわけではない。
そして彼女たちの家族はフィリピンではどのような暮らしをしているのか。
それらがこの二人の恋物語を読みながらだからこそ、身近に感じられ、リアルに理解できる。
ミカは日本で一生懸命働き、嫌なことも我慢して、節約しながら暮らしているのに、彼女の家族はフィリピンで贅沢三昧な生活をして、親戚も徒党を組んでミカからお金をこれでもかとむしり取っていく。そんなのってひどい!わたしは腹が立って仕方ないのだが(無論著者も)、ミカはあまり気にしない。自分もそうやって日本で働く姉のお金で学校に通わせてもらったし、こうすることは当然だと言う。だって家族なんだから。
ここに出てくるフィリピンの女性はみな強くて明るい。そんな女性たちに囲まれて、彼は男として、人間として、親の脛をガリガリと齧りながらも逞しく成長していく。
さて最終的にこの二人は、数々の困難や周りの反対を乗り越えて、幸せになることができるのでしょうか。

わたしも1度だけフィリピンに行ったことがある。
一緒に行ったのは彼氏いない歴=年齢の女の子だったが、帰国の2日前にはハンサムなフィリピーノと恋仲になっていた。帰国してからも彼らは付き合い続け、3ヶ月後には結婚の話もチラホラ出てきた。もちろん周りは心配し、反対した。100%お金目当てだと思ったからだ。彼は日本で働くといい、自分の家族も日本に呼ぶと言い出して、そのうちなんとなく別れてしまった。彼がどんな気持ちでそんなことを言い出したのか、そのときも今も分からないままだ。
ただわたしが言いたいのは、わたし自身が、彼がフィリピン人であることだけで彼女を利用するために結婚すると決めつけてしまったことは、非常に失礼だったということ。
わたしの中の偏見は、教育や環境を餌にして育ってきた。別に人のせいにしているわけじゃない。だけど幼い頃の狭い世界の中で、自分では何も選べなかった年齢に、親やメディアの影響は余りにも大きい。
子どもの頃に無意識に刷り込まれたものは払拭することは難しいが、自ら学ぶことによって消えていけばいいと思う。
ということも感じた一冊でした。

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2024年04月23日

Posted by ブクログ

ゆうこさんの本棚から
 
面白かった!
昔から真実は小説よりなんちゃら(そこまで言ったら最後まで言いなさいよ)言いますけどね
ほんとノンフィクションとは思えない?いやノンフィクションだからこその面白さでした

ただ読みづらいw
巻末の解説によるとこれでも相当頑張ったみたいだけど、正直出版できるレベルじゃない拙さ

んでもそこを乗り越えればね
フィリピン人の価値観みたいなんに驚きつつも楽しめます

明るくそして強いフィリピン人のミカに引っ張られ、お尻を叩かれ、ぐじぐじ考えながらも少しづつ進んでいく日本人の著者
そしてちっぽけなプライドを持ち続ける情けない日本人男子に少なくない共感を覚えながら彼女の言葉に勇気づけられたりするのです

「だいしょうぶ!何とかなるよ!」

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2024年03月17日

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本書は著者とフィリピンパブ嬢の出会いから結婚までを描いたドキュメンタリーである。フィリピンパブ嬢はエンターテイナー(興業)ビザによりかつては多数来日しており、それが日比関係にも良好な影響を与えていたというが(帰国したフィリピンパブ嬢が日本の発展ぶりや清潔さ、民度の高さ等を故郷に広めることで日本に対する良好な見方の形成に寄与した)、アメリカから当該ビザが人身売買に繋がっているとの指摘から、2005年に要件が厳格化され、現在では当該ビザによるフィリピン人の入国は激減している。

したがって、今フィリピンパブで働いているフィリピン人は主に日本人と結婚している者か、あるいは不法滞在や偽装結婚により入国した者になっている。本書では当該点の学術的な側面には触れつつも、あくまでも自伝小説的な娯楽面に重点を置く。その意味で非常に興味深く読み進めることができた。

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2023年11月27日

Posted by ブクログ

体験記の中に、フィリピンパブで働く女性を暴力団ビジネスがどう利用しているのか、具体的に綴ってあって、引き込まれた。
当事者が書いている分、一つ一つの事実が濃い!
研究も仕事、それぞれに自分の頑張りどころを貫いた著者と奥さんの生き方がなんとも素敵!

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2021年09月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ウケた。
フィリピンから違法にやってくる人やら、違法にやってきてフィリピンパブで働く女性やら、その女性と日本人男性との間に生まれた子供の問題やら、いろいろな社会問題に目を付けて研究しようとした著者(当時学生)が、研究対象のフィリピンパブ嬢に恋をして結婚しちゃった話。
・・・というわけで、社会学でもなんでもなくて、どちらかというと一人の男性の恋愛体験談みたいな本です。個人的な恋愛体験談に、社会学的エキスがちょっと入ってる、みたいな。でも著者は、実際にフィリピンに何度も行き来したり、彼女以外のたくさんのフィリピン人に取材したり、家族を日本に送りだした人たちと本音で語り合ったりしてその実態をレポートしているので、非常に興味深い内容になっています。
最後に本当に彼女と結婚してしまうところがスゴイ。っていうか、日本人のおっさんと偽装結婚して日本に入国し、フィリピンパブでホステスをしていた彼女との交際を認め、結婚も許した著者のご両親がすごいと思う。外国人を差別するとかじゃなくて、息子の嫁が偽装結婚歴とかあったら簡単には受け入れられないと思うのだけど。彼女の人柄をちゃんとみて判断した両親の懐の深さ。
一方で、彼女のフィリピンの実家の人たちはというと、日本に出稼ぎに行った娘たちは、ラクしていくらでも稼いでいると勘違いし、ものすごく金品をたかってくる。彼女たちも、自分たちはフィリピンの家族を養うのが当たり前と思っている。その感覚の違いはどうしようもない。フィリピンではそれが当たり前で、違法行為でもなんでもして子供を出稼ぎに行かせないと、自分たちや下の弟妹が生きていけない。娘に金をせびることは恥ずかしいことでもなんでもない。おいおい、そんなことでいいのかよ、と突っ込みたくなるが、この問題はなかなか解決しないと思った。フィリピンの貧困の問題、違法入国させる斡旋業者、その背後の暴力団関係者。
出稼ぎでみんながウィンウィンならいいけれど、そこに違法行為や暴力団の資金になるようなお金の動きや、女性たちの犠牲があるのなら、このままにしてはいけない問題だ。

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2021年08月08日

Posted by ブクログ

フィリピンに恋をした1人の大学院生がフィリピンパブ嬢に恋をし、彼自らが危険を顧みず、彼女を愛し、彼の周りとも関わり、彼女の周りへの理解を示し、関係を培っていった経験が如実に、的確に、臨場感込めて語られている良書。フィリピンパブの裏にあるタレントビザやその廃止、そこから生まれた違法入国や偽装結婚、暴力団も絡んで彼女らは空白の契約のもとで搾取されている。フィリピンパブで遊ぶのも、女の子に説教するのも、恋をしてまうのも、こういった裏のことを深く深く考えた上でしなければならないよ日本人。こんな日常の血のにじむような残酷な扱いを20歳そこらの女の子が受けてると思うといたたまれない。

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2020年04月29日

Posted by ブクログ

ルポタージュとしていい距離感.読みやすい.
そしてフィリピンパブ嬢がどういう人・境遇なのかわかる

最近飲食店で見かける海外から日本に働きにやってきた従業員たちもこういう境遇なのかもしれない.
日本の感覚で見たら彼らは厳しい生活を強いられ搾取されているけど当人たちにとっては成り上がるために自国では稼げない・働けない境遇を打ち破る立派な手段という意味で(搾取は事実でイリーガルだが)

日本人国籍ってお金になるんだね(偽装結婚,アウトだけど)

居酒屋でよく見かける世界1周旅行の広告,飲食店がお金もらって掲載していると思ってたけど,渡航費を浮かせたい学生バイトが掲載をお願いしているんだね(3枚掲載で千円割引)

一大学院生の経験がなぜ本になったんだろう?と思ったら上述した世界一周旅行でこの話を聞いたジャーナリストが本になることを確信したかららしい.船上での思いがけない出会い,まさにセレンディピティ(数奇で面白いから本になること自体は否定しない)

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2020年02月15日

Posted by ブクログ

表題を一瞥すれば、潜入取材バリバリの社会学の
形を借りたルポルタージュ。
それが読み出せば、当初抱いた印象は雲散霧消。
中身は大学院生の著者であるナカシマくんと
フィリピンパブ嬢ミカとの出会いから恋愛へ、
そして結婚へと至るジェットコースター・
ドキュメンタル・ラブストーリー。

主人公のナカシマくんは愛知県で国際関係学を
専攻する院生。研究テーマを探ってる途上、
名古屋の繁華街 栄4丁目には、なぜかフィリピン
パブが密集しており、そこで働くホステスの多くが
「擬装結婚」で来日していることを知る。
それを研究テーマとしたことから彼の運命は
ガラリと大きく変わる。

謂わば、ミイラ取りがミイラになったからこそ
分かった、フィリピンから日本のフィリピンパブへ
来る背景と仕組みと搾取の構造。
彼女たちがなぜ危険を冒してまで出稼ぎに
来なければいけないのか。
過酷な労働環境下ー月給6万円・休みは月2回・
きついノルマとペナルティー・ゴギブリだらけの家に
強制居住・暴力団員の監視付きーでの日々。

しかしながら、総じてパプ嬢はあくまでもポジティブ。
とりわけミカは「助けは要らない。私は自分で選んで
日本に来た!」と肝も座っている。
一方、当初憐みの眼差しを向けていたナカシマくんは
大学院修了後の就活にも失敗し、ミカの姉夫婦の家に
居候の身。ミカにすっかり魅了されたナカシマくんは
ビザが切れるタイミングで結婚を決意する。

そもそも彼の研究は、フィリピンパブ嬢の実態を通して、「フィリピンの現実と闇」を迫ることだった。
学術調査対象が伴侶となり、修士論文はフィリピン
パブ嬢との怖く危険な香り漂う恋愛・生活”ルポル
タージュに姿を変えた。

はたして結婚生活はうまくいってるのか、ミカ家族に
骨の髄までしゃぶられてはいないかが、気がかりで
「元フィリピンパブ嬢の家政学」を切望する異色ルポ。

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2018年05月26日

Posted by ブクログ

よせばいいのにフィリピンパブホステスとの恋愛と結婚。ネットにその後の話がアップされてて妊娠が判明、これから2人はどうなる?どうする?
なんせ実録同時進行形だからハラハラドキドキする。他人事だと思うから面白く読めるけど本人は大変だ。しかし自分で選んだ道だし自分で選んだ彼女だ。幸せにはなって欲しい、とは思う。
しかし自分の息子がミカさん連れて来たら…。
どうなる?どうする?

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2017年08月24日

Posted by ブクログ

偽装結婚をして日本に出稼ぎに来るフィリピン人。月6万で生活も管理されてるなんて、今もだろうか。金持ちの国でたくさん稼いでると、無邪気に思っている、フィリピンに住む家族の無心がエグいな。

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2025年08月20日

Posted by ブクログ

国民の1割が海外に出稼ぎに行き、彼らが海外送金しているお金で経済を回しているという。
経済格差や家族の在り方など国が違えばいろいろ違うのだなと感じた。

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2025年08月20日

Posted by ブクログ

リアリティが凄いですね。ノンフィクションです。小学生中学生のころを振り返ると同じクラスにフィリピン人の親をもつ子がいました。しかし、それ以来自分の周りでは見かけなくなりました。きっと、日本でする教育の難しさなどの要因から、状況が異なっていったのかなと想像しました。正直なところ、こういった異国の人たちも、自分自身の責任で判断してさまざまなリスクを覚悟して日本で働いているわけですから、個人的には特別視しようとはまったく思いません。ひとつのエンタメ読みものとしてはとてもおもしろかったですが、社会学と冠する期待よりは学びがなかったかなと思います。

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2025年04月20日

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友人といっしょに映画を観て、原作あるなら読むかと取った1冊。
発売から7年。実際は当時から10年くらいは経ってると思うので、日本の方が給料がいいというのはないと思うが、アジア圏特有の女性の生きづらさについて考えた1冊。学びたいなら「働け」、女性の(シャドー)ワークが支える家族。男性の生きづらさ(格差?)も相まってなんとも言えない読後感想文だった。

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2024年05月03日

Posted by ブクログ


 映画にもなっている。

「普通」とか、「みんなは」と日本人はよく言う。

 頭の中の常識を引っ張りだしても通じない世界もある。


 インバウンドで街には外国人の方が多い。

 花見に友人と出かけたが、四方八方から、別の言語が聞こえてくる。

 このノンフィクションの世界は凄まじい。偽装結婚なんて当たり前。つながる闇組織。

弱肉強食を地で行く。

なんでだろ?ジメジメした暗さがない。

 興味深く読めた。

 

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2024年04月15日

Posted by ブクログ

メディアで取り上げられていたので。
国民性の違いが分かり易い。
社会学て言うのが何かわからないけど著者の論文で私達は何か、理解しようと思ったのかな。

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2023年10月18日

Posted by ブクログ

フィリピンパブという場に行った事もないのですが
なんとなく 気になり読んでみました。

フィリピンについて研究していた学生さんでしたが・・・
ミイラ取りがミイラになっちゃったという内容でした。

この本は国際関係学を学んでいる時に
取材していった内容をまとめたものですが・・・

出稼ぎの女性達が 日本で働くまでの苦労などが
書かれていました。
いざ日本に来ても かなり制限のある暮らしだったり
契約もあるような ないような。。。

知らない世界を少し知る事ができました。

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2022年07月06日

Posted by ブクログ

フィリピン人と結婚すると、こんなにもお金がかかるのか!?と驚いた一冊!!もちろん、全員が全員というわけではないでしょうが、実家に仕送りをすることが親孝行とされてる国では、日本人の嫁になることが最大の親孝行なのだとか!!
でも、里帰りするたびに40万も消えていたら、、、
旦那さんは大変そうだなぁ。

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2021年05月06日

Posted by ブクログ

「アイシテルヨ~」の笑顔のかげに凄まじい人生があった…
フィリピンパブを研究するうちに、あるパプ嬢と付き合うようになった著者のルポ

堅苦しい内容ではなくて、20代の若者が知らなかった社会の一端を知っていく&国際恋愛の難しさなんかを素直に描いた手記

フィリピンから日本への出稼ぎや貧困、社会情勢を大学の研究課題にした著者が通ったのは名古屋のフィリピンパブ。
そこで知り合ったミカという女性に惹かれていき、ヤクザまがいのマネージャーと渡り合ったり(いや、渡り合うまでじゃないか。文句言うぐらいか)フィリピン人の家族観に驚いたりしてついに結婚して…てな話

以前、仕事でフィリピンの家族観について聞いたことがあるのだけど、
ファミリーはかけがえないもので困っていたら助ける。
(お金は)あるものがないものを助ける。
そうして支えあうのが普通だからそれに対して感謝や申し訳ないという気持ちはない…それはファミリーだから。
的な話を聞いて「ひ~!」と思ったことがあって、読みながらそれを思い出した。
金持ちからは湯水のようにお金をもらって当たり前
それのどこが悪い?ってな話。
そのお金の稼ぎ方は関係ない。汗水たらそうが楽しようが…お金はお金。

確かにそれはその土地で培われた家族観と金銭観だからそれに対しては悪いだのいいだの判断はできない。

でもな~それってわかっちゃいるけど
たとえば私が死ぬ思いで働いたお金で親戚がめちゃいい外車とか買って「おいガソリン代くれ」なんて言われたらぶちきれそうだけどなあ…

アジア系の結婚でこの金銭感覚の違いでもめる話はよく聞く。

で、それはさておき…
そんな私が何に一番驚いたって…
著者の金銭感覚
給料が少ないミカに自分が行く世界一周の船旅のお金を借りるって!!さらにミカに10万円までもらってるし…
ひ~!あんたもミカの親戚と変わらんじゃないかい!!
ミカ~いい子すぎる~

いや~この人、ホントにどうしようもない男だわ…
まあそれを言うならミカと暮らすために知り合いの部屋に転がり込んだり、色々つっこみどころ満載

なんだろう…読んでたらムカムカしてきた
それは私が女性側から見てるからか?
大学のお手伝いとかで小銭を稼ぐとかじゃなくて
さっさと体力系とかいきゃいいのに
または働いているご両親にお金を借りるとか…
これもミカに借りるよりもまだマシでしょ~程度だけど

いやいや…
それぐらいの人じゃないと今後のルポでものすごいぶっとんだものが書けないのかもしれん
この著者の今後に期待…か?

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2020年08月17日

Posted by ブクログ

専門性には欠けるが、著者の体験が赤裸々に綴られている。フィリピンパプ嬢が直面している苦労や、暴力団が絡む偽装結婚等の裏の仕組みには驚かされた。一気に読める文体の軽さと面白さであった。

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2020年06月17日

Posted by ブクログ

フィリピンパブで働いている人が古参が多い理由:法規制が厳しくなり、興行ビザが無くなったため。現在は偽装結婚で入ってくる道のみ。
家族観の違い、フィリピンに吸い込まれる多額の送金、それらを乗り越える愛の力。ただ、日本人夫xフィリピン人妻の子育ての難しさ(高校進学率4割、いじめ)はまだ直面していない。

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2018年07月04日

Posted by ブクログ

大学での研究テーマにフィリピンパブを設定した著者。フィールドワークが深入りしすぎて結婚までしてしまった顛末記。構成は、社会学の論文ではなく、ノンフィクションの態をとっているが、ところどころ、研究者ならではの冷静な分析が垣間見える。
それにしても面白い。本書は様々な視点から読める。夜の街のアンダーグラウンドルポ、日本に出稼ぎに来るフィリピンパブ嬢の現実、ふわふわした若者の成長物語、世界の違う2人の純愛物語。どれで楽しむかは、あなた次第。

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2017年09月26日

Posted by ブクログ

何でも社会学って付ければ良いってもんじゃないでしょ。まぁ、青春ルポですかね。話としては面白かったです。

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2017年07月16日

Posted by ブクログ

 著者は中部地方の大学院生で、日本におけるフィリピンパブ嬢を研究対象にしたが、それを客観的な調査結果として上梓したわけではなく、調査対象と結婚するまでのめりこんでの体験談にまとめたのが本書である。
 今までも、ヤクザが絡んでいるとか、タコ部屋で逃げられない、とかいろいろ言われていたが、それらが全て今も事実だったことが分かったが、何か新しい実態が判明したということはないように感じた。
 自分のことを書いているわけだから、リアルでおもしろいが、あとがきによると編集者の相当な後押しがあったようで、著者に今後も期待できるかというと難しそうに思う。

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2017年06月24日

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