日本戦没学生記念会のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ## 感想
この本で書かれている方たちが亡くなられた戦争からは、まだ100年も経っていない。
歴史上でみれば、ごく最近。
多くの方の手記に、
「人間性を失いたくない」
というような言葉が見られる。
戦争は、それだけ人間を獣にしていくことであった。
まだまだたくさん学び、日本を支えていくはずだった人たちを駆り出し、死なせてしまう。
手記にある言葉は軍の検閲がかけられているから、本当に学生たちが言いたかった胸の内とは違うかもしれない。
けれど、それでも滲み出る、軍への不信感、もうすぐ消えると分かっている自分の命への悲しみや悔しさ、その中にあっても自分を高めていこうとする精神。
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Posted by ブクログ
毎年8月になると、戦争関連の本が読みたくなる。本書は前に一度読んだことがあったものの、今回はより深く心に感じるところがあった。
それぞれの方の亡くなった日を確認して、掲載されている文書が亡くなるどれくらい前に書かれたものなのか、という点に着目しながら読むと、なんともいえない切なさが増してくる。
自分の死期をある程度予測できていた(特攻・刑死など)人と、おそらく予測できていなかったであろう(戦死・病死など)人とで、文から伝わってくるものも異なる。前者はある種の諦観や、人生の整理といった感じが強く、後者は当然ながら、自分の命がまだ続くものという前提で、本当に日常の記録といった感じ。「●●がしたい」 -
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「国に殉ずるということ,戦死するということ-それは何も犠牲といわれるべきものではなくて,ある人間の,ある時代における生き方ー必死の力をこめた生き方そのものなのである.」(p.165 長門) 「故国のことは忘れ果てる.ただ知性の活動は瞬時も忘れてはならない.知性の修練,軍隊における知性の修練がどんな結果を生ずるか?それを実験して見せてやる.学徒士官の道を見よ!わが棘の道を見よ!」(p.204 松永) 文章力も人生観もとても敵わないと思った一方,残した人への思いや死への心持ちが切実で,同じ人間なんだなぁと.
「この地上に踏みとどまること,あの世へ逃げ込まぬこと-真個の宗教生活はそこから始まるのです -
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戦没学生の手記集、今読んでも胸が締めつけられる。辞世の歌を遺している若者も多い。いくつかを引く。「手折りたる土筆なつかし故郷の妹がつみしも同じこの季節(ころ)」「わが妹は母しなければとつぐ今日誰が帯結び粧いするらん」「赤き実を雀ついばむ袋路に吾をまつらんか幸薄き叔母」「ふるさとの背戸に匂わん野いばらの白き花がきいまもつづくや」「かくてこそ人も果てなむ爆雷に打たれて魚数多浮きおり」「蒼く澄みて鷗の遊ぶこの波の底うすぐろき死の光あり」「硫黄島雨にけぶりて静かなり昨日の砲爆夢にあるらし」「しまらくのいのちにあればむらさきのけむりの舞はかなしかりけり」「おののきも悲しみもなし絞首台母の笑顔をいだきてゆ
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本書は、第二次世界大戦で命を落とした若者たちが残した手記、遺書を集めたものである。死を目前にした若い命が、過酷な運命とどのように対峙したのか、赤裸々な葛藤がここにある。恐怖に打ち震え、己の悲運を嘆くもの。死に挑んでまだ学問への執着を失わないもの。残してきた若妻と幼子の将来を心配するもの。家族、特に母親に対しての親不孝を悔いるもの。と、さまざまであるが、ほとんどの人に言えることは、過酷な運命が、彼らの精神を急激に成熟させたことである。これにより、どの遺稿を読んでも極めて純度の高く、読むもの胸を締め付ける。その生々しい臨場感は、息苦しいほどである。特に、木村久夫氏(戦犯として死刑)による本書最後の
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「新版 第二集 きけ わだつみのこえ」日本戦没学生記念会編
戦没学生遺稿集。檜皮色。
なげけるか いかれるか はたもだせるか きけ はてしなきわだつみのこえ
嘆いていたのか
憤っていたのか
はたまた
黙していたのか
彼ら海つ神、英霊が永遠に遺した言葉を聞きなさい
というところでしょうか。
この巻頭辞にあるように、学を修めたのち、また学半ばにして召集され志願していった戦没学生たちが書き遺した思いは、単純においそれと解釈できるものではなく、
人道と国家の狭間におかれた懊悩、死を目前にしてふつふつと綴られる人間観、家族への愛、軍隊に在る矛盾やインテリの無力感など…
語弊はあるかもしれませんが、 -
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