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Posted by ブクログ
第二次大戦で戦没者学生が書き残したものを集めた著述集。第一集・第二集。
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古くから読み継がれている著述集です。ようやく読みましたが、これほどの知性や感性を持った若者たちが数えきれないほど無益な戦争に投じられて亡くなったのだと思うと本当にやりきれなくなります。
多くの学生は非常にしっかりした考えを持っていて、この戦争に対してもかなり正確に把握していたようです。イタリアやドイツの降伏から日本の行く末も予測した上で、自らが戦争で死ぬであろうことを思って書き残す著述はどれも胸に迫りました。その心情を書き留めた短歌も多く収録されています。
何より、やはり多くの学生が、もっと本を読みたい、もっと学びたいという思いを持って戦場に出ていったことが切なかったです。学びの機会を剥奪された若い学生たちの思いは、「無言館」の戦没学生たちの絵を思い出させます。
世界が戦争の雰囲気に飽和している今だからこそ、多くの日本人に読んでほしい本だと思いました。
Posted by ブクログ
毎年8月になると、戦争関連の本が読みたくなる。本書は前に一度読んだことがあったものの、今回はより深く心に感じるところがあった。
それぞれの方の亡くなった日を確認して、掲載されている文書が亡くなるどれくらい前に書かれたものなのか、という点に着目しながら読むと、なんともいえない切なさが増してくる。
自分の死期をある程度予測できていた(特攻・刑死など)人と、おそらく予測できていなかったであろう(戦死・病死など)人とで、文から伝わってくるものも異なる。前者はある種の諦観や、人生の整理といった感じが強く、後者は当然ながら、自分の命がまだ続くものという前提で、本当に日常の記録といった感じ。「●●がしたい」「□□が食べたい」など、未来へのささやかな希望が書かれているのを見ると、実に切ない気持ちになる。
日々の生活で、不満に思うことやストレスなどは尽きないが、家族とともに「当たり前の日常」を普通に過ごせていること自体が、とんでもない幸せなことなんだと、つくづく思う。
たぶんこれからも、ちょっとした不満やいらだちはついてまわるだろうが、生まれる時期がわずか半世紀ずれただけで、過酷な運命を強いられ、それでも最期まで気高く生きた諸先輩方が確かにいたということを忘れず、感謝と謙虚の気持ちをもって、生を全うしたい。
Posted by ブクログ
戦没学生の手記集、今読んでも胸が締めつけられる。辞世の歌を遺している若者も多い。いくつかを引く。「手折りたる土筆なつかし故郷の妹がつみしも同じこの季節(ころ)」「わが妹は母しなければとつぐ今日誰が帯結び粧いするらん」「赤き実を雀ついばむ袋路に吾をまつらんか幸薄き叔母」「ふるさとの背戸に匂わん野いばらの白き花がきいまもつづくや」「かくてこそ人も果てなむ爆雷に打たれて魚数多浮きおり」「蒼く澄みて鷗の遊ぶこの波の底うすぐろき死の光あり」「硫黄島雨にけぶりて静かなり昨日の砲爆夢にあるらし」「しまらくのいのちにあればむらさきのけむりの舞はかなしかりけり」「おののきも悲しみもなし絞首台母の笑顔をいだきてゆかん」
Posted by ブクログ
本書は、第二次世界大戦で命を落とした若者たちが残した手記、遺書を集めたものである。死を目前にした若い命が、過酷な運命とどのように対峙したのか、赤裸々な葛藤がここにある。恐怖に打ち震え、己の悲運を嘆くもの。死に挑んでまだ学問への執着を失わないもの。残してきた若妻と幼子の将来を心配するもの。家族、特に母親に対しての親不孝を悔いるもの。と、さまざまであるが、ほとんどの人に言えることは、過酷な運命が、彼らの精神を急激に成熟させたことである。これにより、どの遺稿を読んでも極めて純度の高く、読むもの胸を締め付ける。その生々しい臨場感は、息苦しいほどである。特に、木村久夫氏(戦犯として死刑)による本書最後の遺稿は、正に「世に住む日々」の葛藤ドキュメンタリーである。これを読み、涙が出ないものは人ではないだろう。
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