アーサー ミラーのレビュー一覧

  • アーサー・ミラーII るつぼ

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    「嘘じゃない?」と思っていることが、次第に本当かのようになっていく戯曲。
    人間の持っている弱さや脆さを感じながら、声に出して読むのがおすすめ。

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    2021年12月16日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    この歳になってようやく理解できるようになった作品。
    人生を浪費すれば、つけがまわってくる。
    人生を甘くみれば、しっぺ返しされる。
    盲信は不幸しか生まない。

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    2021年10月14日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    この本は3年前に読むべき本だった。3年前に読んでいれば間に合っていたかもしれない。読後はまずその後悔の念が先に立ち、そして涙した。良い本に出会うことは、それなりにあることだけど、良い本に良いタイミングで出会うことはめったにない貴重なこと。今回は良いタイミング出会えなかったけれど、これから良いタイミングで出会えるよう、変わらず本を読んでいきたい。そういう思いを新たにした本でもありました。

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    2013年09月20日
  • アーサー・ミラーII るつぼ

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    これを単に「無知だった過去にあった出来事」として終えることはできない。今現在も、これと似たようなことはそこかしこで行われてしまっている。自分がその時代の、その場所での少数派になってしまうことに対する恐怖をどう克服すべきか、たとえ虐げられる側に経つことになってしまっても誠実さを失わずにいられるか。一人一人がもっと真摯に考えなければならない普遍的な問題が書き出されていると思った。

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    2013年03月24日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    ラストは分かっていても、苦しまずに読み切ることはできない本。
    結局は自分を欺瞞していないか、自分を切り売りしていないかということに尽きるんだけども。
    そうしていると自分がなくなってしまう、人間社会はそういう危険に満ちている。
    ハッピー(セールスマンの息子、次男)が父と同じ生き方を決意するところも哀しい。

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    2012年07月16日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    以前は実感できなかった企業人の行く末、家庭問題など、とても身近に感じられます。
    問題は個人にあるのか、企業か、社会か、など考えさせられます。

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    2010年11月10日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    映画ある?
    演劇は見れないか。
    演劇だから…、話は地味
    日本語だから…
    実際どうなんだろう…
    想像できないなぁ…
    今でも色褪せないように思う
    中国でも上演してるの凄い…

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    2024年08月26日
  • アーサー・ミラーII るつぼ

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    2016年に、シアターコクーンで観ました。
    その時は史実に基づく話と知らず、いまひとつわからないままでした。
    戯曲を読んで少しは理解が進みましたが、魔女狩りは、いつの世にも、どこにでも存在している、という寒々とした気もちに…

    アビゲイルはevilなのです。

    プロクターは実際に告白どおり悪魔に会い、交わってしまったと言える…
    だからといってこのような形で裁かれて良いわけではないのだけれど。
    罪とは何なのか。自分はほとんど宗教に絡まず生きてきたから、法律的な罪にしか普段は反応できないけれど、こうした物語を知り、そうした側面から赤狩りの罪深さをあらためて思い知ったりする。

    よい1冊でした。

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    2024年01月02日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    段々ときつくなっていく…。正直、ウィリーを過去の栄光にしがみつく不甲斐ない男だと思ってしまった。現実にいたらそれこそ厄介なおじさんってかんじ。
    でもこうやって作品で昇華されると何ともやるせない。

    舞台上でみたいと思った。

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    2023年08月30日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    舞台を観たことをきっかけに、本気で読みました。

    歳を重ねたせいか、ウィリーも、リンダも、ビフもハッビーも、なんだかまずいなあと思いながら読みました。ウィリー→ハッピー→リンダ→ビフの順にまずい…
    でも、若い頃はそのまずさに気づかなかったし、この話の深さがわからなかった。

    誰が悪いわけでもなく、現代にも通じる…
    セールスは、資本主義に必要だが、人として生きることをやめさせてしまう…
    そんな風に感じないで、セールスが天職の人もいるのでしょうが…

    追記
    ウィリーは本当はどうしたかったのか…
    リンダがビルの話に乗らなかったことは責められないけれど…
    こういう家族は今もあるでしょう。
    ところで、読

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    2022年09月06日
  • アーサー・ミラーIII みんな我が子/橋からのながめ

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    第二次大戦後のアメリカ。特需により事業を成功させたジョーと、息子の戦死を受け容れられないケイト夫婦のもとへ、一家の恐るべき秘密を知る人物が来訪し……(「みんな我が子」)。ブルックリンに暮らすエディは、不法移民の従兄弟ロドルフォを匿う。だが溺愛する姪とロドルフォが恋仲になると、エディは正気を失っていくのだった――(「橋からのながめ」)。戦争や家族の問題を描く傑作2篇を収録。解説/広田敦郎

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    2022年07月25日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    第二次世界大戦後のアメリカが舞台。60代なかばの父親がセールスマンのしごとを首になり、自分の息子に夢を全て託すも、息子は定食が定まらず女遊びにかまけている有様。成功した兄や幼かった息子の輝かしい未来を夢見ていた時代を幻覚し、独り言が耐えない。

    最後、自分の死の保険金を息子にやれば、自分の成功した息子という夢を潰さなくてすむと考え自殺する。

    辛いので読み返せない。胃が痛かった…。

    この本はタタール人の砂漠の感想で触れていたのがきっかけ。
    戯曲の台本なので小説よりも描写がすくない。そこは物足りない。

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    2020年03月29日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    ある男の敗残の人生を酷く赤裸々に映した傑作戯曲(名作!)。読者は(あるいはその舞台の上に観客は)哀れで惨めな蝕まれたような主人公に、またはその息子たちに自分の似姿を見つけることだろう。苦々しい思いがこみ上げてくるのは突きつけられた現実(人生の無惨)を生々しく呼び起こさせるから、ごまかしを払って敗北の真実(ほんとう)を照らしだすから。

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    2018年04月08日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    ネタバレ

    理想ばかり追い求め、現実をおざなりにしてきた家族の悲劇。
    後半になるにつれ息が詰まるようで、それなのにページをめくる手が止められなかった。
    すこし「下流の宴」に通じるところがあるかな、と思う。

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    2017年03月05日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    複数回の映画化もある名作戯曲。書かれたのが70年前とは思えないほど、現代にも当てはまるテーマに驚く。救いのない話ではあるが、胸に突き刺さるものがある。

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    2016年12月17日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    社会に出て働いていれば、読んでいて不安になるような内容。

    ずっと自分は一人前にやってきて、成果を上げてきたと思っていたのに、振り返ってみたら自分の人生は空っぽだったと気づいたとき。それが若いうちならまだ救いはあるかもしれないが、晩年であったとき。その時感じる絶望は恐ろしいものがある。

    しかし、なんだってこんなに勝者になることに拘るのかね。

    自分は仕事のなかで自分を切り売りしていないか。
    磨り減らすだけの毎日ではないか。

    時々はしっかり考えてみたい。

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    2012年06月23日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    セールスマンの非業の人生は、まさに現代サラリーマンの姿…。
    僕としては、無能な息子にシンパシーを感じてしまった…。
    オヤジよ・・・。
    オレはがんばっているよ・・・。

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    2011年12月08日
  • アーサー・ミラーII るつぼ

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    18世紀末、だっけ?アメリカのセーラムであった魔女狩り事件をもとに戯曲化された作品。
    小娘のいたずらから、村を巻き込んだ魔女裁判に発展。
    いまでも記憶してるのはこんなセリフ(うろおぼえ・・・)。
    「だれもが恐れて真実を話したがらない!だから、神はこの村を選んで罰をくだされたのだ!」
    マッカーシーによる赤狩り批判の書として解説されることがあったみたいだけど…。
    現代の「魔女狩り」を考えるうえでも役立つかも・・・。

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    2011年12月07日
  • アーサー・ミラーI セールスマンの死

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    冬木先生のお勧め本です。

    ひとの死に対して、なぜという感情は常に付きまとうものだと思う。
    なぜその人は死んだのか、という疑問なら簡単に解決できるけど。
    癌だったから。事故にあったから。自殺したから。

    でも、なぜその人が死なねばならなかったのか。なら話は少し変わる。
    なぜ、よりにもよってあの人が癌にかからなければならなかった。
    なぜ、よりにもよってあの人が事故にあわねばならなかった。
    なぜ、よりにもよってあの人が自殺しなきゃならなかった。
    なぜ、いったい何がそこまであの人を追い込んだ。

    主人公のウィリーを殺したのは肥大した自意識と現実との落差だったけど。
    なぜ途中で誰も気づかなかったのか。

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    2009年10月04日
  • アーサー・ミラーII るつぼ

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     17世紀、アメリカマサチューセッツ州にあるセイラムで起きた魔女狩り、魔女裁判の実話をもとに、戯曲化したもの。著者が取材した内容が戯曲の途中で解説で盛り込まれており、登場人物のリアルな像に迫っている。
     おれの仕事があまりにも忙し過ぎて、最近全然booklogを書けていなかったし、これももう1か月以上前に読んだ本で、記憶が薄れてきているが、集団ヒステリーの様子、騒動の発端となる女の子の演技(として描かれている部分)、それにつられる女の子たち、というシーンは今でも覚えている。あと、拷問で圧死することになる人が、石を胸(だったかな)に乗せられて、「もっと重く」って言って死んだこと、とか。あとは読み

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    2023年11月18日