渡辺惣樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ馴染みの無い事実に驚かされる一方で、論理性が見えない記述もちらほらあり、いろんな意味で興味深い書。
ヒトラーをめぐる評価の基本スタンスには共感できる。すなわち「ヒトラーは悪魔だった。しかし1938年までの段階では、彼はドイツを立て直した強力なリーダーとして世界的に評価されていた。われわれはその当時の視点に立脚して彼とドイツを見なければ、正しい歴史評価は行えない。」というもの。当然な話だが難しい。
ヒトラーが英国と戦争中にソビエトとの戦争(つまり二正面戦争)に突入したのは英国に戦う理由を喪失させるため、との一部歴史家の説明にまったく腹落ちできないでいたが、この書を見るとなんとなく理解できた。