山崎晴雄のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ずいぶん時間がかかってしまったけれど、ようやく最後までたどり着いた。
100万年前から現在までを、自然地理学?の用語で「第4紀後半」というらしい。
その間に各地で起こった変動を説明していく。
第一章は総論。
日本列島が現在の弧状列島になったのが約1500万年前。
それを引き起こす地殻内部の動き(プレートの移動やずれ、火山のでき方など)、気温の変動による海面水位の変化が語られる。
ここ、CGで見たい!と思う。
一番ドラマチックなところ。
なおかつ、言葉ではイメージしづらいところもある。
第2章以降は、北海道から九州までの各地の地形についての解説。
富士山はどうやって形成されたのか、とか、古代王朝が近畿地方で遷都を繰り返すことができた(あるいは繰り返さねばならなかった)条件は何か、など、個別的な話として面白く読んだ。
東日本の記述に厚い。
そして、沖縄の記述は…ない。
ここら辺は、できれば改善していただきたい。
読みながら考えたのは、どういう編集方針にすると、予備知識がほとんどない私のような読者にもすっきり収まる感覚を与えられるかということだ。
地理学なのか地学なのかわからないが、その時代区分がわからなく、困ることもある。
変換表かなにかつけてほしい。
さらに言えば、地域別の編集もどうだったのか。
いや、確かに、地域別の方が、各地の特徴的な地形を説明するのに向いている。
だったら、巻末に年表をつけたらどうかと思う。
それから、用語の解説が初出の部分でなく、あとで出てくるのも困る。
「トラフ」という言葉は、いまや新聞にも散見される。
けれども、正確な意味を知る人ばかりではないだろう。
本書でも、第1章からでてくるのに、説明が出てくるのは何と216ページ。
良い本だと思うからこそ、いろいろ注文を付けてしまった。 -
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 日本列島はなぜ弓形をしているのか
第2章 富士山はどうしてそこにあるのか
第3章 火山噴出物は何を語るか
第4章 リアス式海岸はどうしてできるのか
第5章 気候変化が地形を変える
第6章 関東平野はどうして広いのか
第7章 活断層が平野をつくる
第8章 人為的に作られた地形
<内容>
地質系の地理学者による入門書的な本。元はNHKラジオのテキストで、それを改訂や加筆をしたもの。したがってかなりわかりやすく日本の地形的成り立ちが理解でき、地震や気候による変化、河川や海岸線、場合によっては埋め立てでの地形の改変が我々にもたらすこと、その警鐘もわかった。