あらすじ
関東平野はなぜ広い? リアス海岸はどうしてできる? 富士山が「不二の山」の理由とは?──。特有の弓形をした日本列島の成り立ちを、残された手がかりをもとに追跡すると、この国の知られざる大地のドラマが見えてくる。活断層の専門家が明かす、地殻変動と気候変化の列島形成史。
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Posted by ブクログ
断層とは、など地形を地道に研究する中から日本列島の生い立ちを考える好著。
地味だがフィールドワークの重要性がわかる。
関東平野が広いのはプレートがぶつかるところにあるため。実は真ん中がへこんだすり鉢状の形をしている。
玉川上水のルートは「これしなかい」というルート。これをわずか数ヵ月の工期で完成した。
地層分析の手掛かりになる火山噴出物。九州の鬼界カルデラの噴出物は日本中で見つかる。
富士山がある場所は3枚のプレートが集まった場所。ほかに火山がない、ぽっかりあいたスペースにできた山なのであのような広いすそ野を持つ山が形成された。
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 日本列島はなぜ弓形をしているのか
第2章 富士山はどうしてそこにあるのか
第3章 火山噴出物は何を語るか
第4章 リアス式海岸はどうしてできるのか
第5章 気候変化が地形を変える
第6章 関東平野はどうして広いのか
第7章 活断層が平野をつくる
第8章 人為的に作られた地形
<内容>
地質系の地理学者による入門書的な本。元はNHKラジオのテキストで、それを改訂や加筆をしたもの。したがってかなりわかりやすく日本の地形的成り立ちが理解でき、地震や気候による変化、河川や海岸線、場合によっては埋め立てでの地形の改変が我々にもたらすこと、その警鐘もわかった。