ロケット商会のレビュー一覧
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購入済み
読み応えあり。
おもしろいです。
イラストの雰囲気と内容の濃度にかなり差があります。
イラストよりも題名の方が、この作品の雰囲気を正しく表してると思います。
イラストを見て、読みたいのと違いそう、と思った人はむしろ読むべきかと。
内容はかなり重厚です。けど、読みやすいので、書くのが上手いということでしょうね。
キャラクターも特徴的で、ありがちなステレオタイプな薄っぺらさはありません。
このレビューを書いている時点では、前のレビューはコメント無しの1件だけですが、もっと評価されて良いと思いますよ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本作を読み進めてまず強く印象に残るのは、「勇者」という言葉に付与されてきた輝かしいイメージを、あえて反転させたその大胆な発想である。罪人に科される刑罰としての「勇者刑」。その苛烈な制度のもとで、罪を背負った者たちが魔物との戦場へと送り込まれていくという設定は、物語の冒頭から読者を重く静かな世界へと引き込む。その実態は命を賭して戦うことを強いられた懲罰者たちであり、この矛盾を抱えた構図こそが作品の核となっている。
懲罰勇者9004隊に集められた面々は、いずれも過去に罪を負い、社会から外れた場所へと追いやられた者たちである。しかし彼らは決して単なる「使い捨ての兵士」として描かれているわけではない。それぞれが異なる過去や価値観を抱えながら、極限の戦場の中でわずかな信頼や連帯を築いていく姿は、人間の強さと脆さを同時に浮かび上がらせる。荒々しい言葉の応酬や皮肉めいた会話の奥に、彼らの人間らしい温度が垣間見える瞬間があり、その点が本作を単なる暗い戦記に終わらせない魅力となっている。
また、魔物との戦闘や戦場の描写には一切の甘さがない。命が常に危うい場所であるからこそ、登場人物たちの一つひとつの選択や行動が重く響く。誰もが確かな未来を約束されていない世界の中で、それでも前に進もうとする姿には、静かな力強さが宿っている。過酷な状況であるほど、人間という存在の本質が浮かび上がるということを、この作品は雄弁に物語っているように思える。
重く厳しい世界観の中にありながら、本作は決して絶望だけを描いているわけではない。罪を背負った者たちが戦いの中で見せる矜持や意地、そしてわずかな希望の芽が、物語に確かな奥行きを与えている。英雄という言葉の意味を改めて問い直しながら、人がどのように生き、どのように価値を見いだしていくのかを静かに描き出す。読後には、ただのダークファンタジーでは終わらない、骨太で余韻の残る物語として強い印象を残す一作であった。 -
Posted by ブクログ
前巻でもキードとアルサリサが別行動を取る展開は有ったけど、今回はキードが拘束された事でその時間はより長大に
けれど前巻と違うのは別々の場所に居ても二人の相棒関係に罅が入っていない点。別行動のせいで事態解決能力が下がっていた2人が今回は互いの行動力を信頼しそれぞれで動き最良の結果を掴み取っている。2人の信頼関係が増していると感じられるね
というか、キードは脱獄不可能な牢獄に囚われたというのに危機意識が感じ取れないのは妙な大物感があるね。まあ、こういった作品での脱獄不可能なんて脱獄成功する為に有るようなものだけど
その脱獄撃の中で顕著となったのはキードの特性だね。これまでも片鱗は見えていたけど、その実態は判らなかったキードがはぐれ魔族の纏め役に成れた理由。どうやらそれは相手の最適解を自分の都合良い流れへと導く能力にあったような
キードが脱獄劇の中で協力を求めたウラビスもハドラインも以前の巻にてボス扱いとして敵対した相手。なのにキードと会話していると知らない内に彼が導く方へ行動するのが最適解となっている。脱獄の中で協力する事になったデーヴィンも同様
本人の納得感に関わらず彼らはキードの手足となる
その能力は彼がいずれ魔王となる予感を覚えさせるもの
一方のアルサリサも勇者性を高めていくね
キードが居ない状況で街の混乱に対処する事になった彼女も協力者を求める事になるけど、彼女が前線に出て戦わなければならない点は通底している
そして、彼女が前に出て戦うからカララパズ等のはぐれ魔族は彼女に任せる体制となるし、メアラもアルサリサに聖剣を届ける為に無茶な行動もする
でも、アルサリサが魔族相手に戦えるのはクェンジンが有ったからで。相方とも言えるその武器がこの段で折れるとは思わなかったな
それでも彼女自身は折れない。その雄々しさは彼女が勇者の後継者であると確信させるもの
そんな2人が合流できれば怖いもの無し…と言いたい処だけど、この巻で起きた騒動はこれまでと一線を画するもの。何処も彼処も戦争状態
だからこそ出来る限りの協力者が必要となるわけだ
そうして集められた者達は玉石混交というか、所属や種族に関係なく協力体制を築くに至ったね
キードとアルサリサは合流するまでに様々な協力者を募った。特に混沌と化す戦争だから対応する側も混沌となっていく
そうだとしても、僭主七王の内4名がこちら側に居て人間も魔族も共に戦うなんて想像もしなかった光景
あれはキードとアルサリサが相棒になったから生じたとも言えるし、新時代の人間と魔族の在り方と捉えられるのかもしれない
だからか、2人が最終的に対処する相手は旧時代の敵だね
アルサリサは始原精霊、キードはかつての兄貴分。どちらにとっても相性が悪く簡単に倒せる訳ではない
そのように認識していたから尋常ではない手段が必要になるだろうとは予想していたけど、2人の決断はこちらの想像を超えたね
まさかあんな誤魔化しをするだなんて。2人が勇者や魔王を目指しているからこそ想定外となるその一撃
あの交換を出来た点からは2人の関係を単純に信頼がどうのと片付けるのは間違っているように感じられてしまう。それくらいの繋がりが見えるクライマックスでしたよ
動乱は解決され魔王都市は復興を始めた。アルサリサとキードはまたもや別行動を始めたがそこには疑問を挟む余地のない安定感が有る
その状況はまるで物語が一旦幕を閉じてしまったかのように思えるが、アルサリサが勇者を目指していてキードが魔王を目指しているなら再び両者は邂逅する筈で
その時にどのような勇者と魔王の物語が展開されるか期待してしまうよ
また、キードに対しかなり本気になってきたイオフィッテがどのような表情を見せるかも期待ですよ -
Posted by ブクログ
混沌を極める魔王都市での事件を通して相棒として信頼を深めたアルサリサとキード。続く2巻ではまた違った角度から二人の関係を描いているね
1巻では二人共に他人の協力をあまり得ない形で型破りな捜査をしていたし、勇者と魔王の後継者を目指しているなんて破天荒な目標が有るものだからついつい忘れていたけど、そもそもこの二人って組織に属する人間なんだっけ
キードは魔王都市に駐在する派出騎士で現場方の人間。いわば叩き上げ
アルサリサは不滅工房本部から派遣された人間。いわばエリート
だから相棒に見えても二人の立場は大きく違って、キードはアルサリサの命令に従う関係が本来。1巻では二人だけで脱法的な捜査をしていたから気づかなかったそれは不滅工房本部からアルサリサを監督する調整官がやって来て明確になってくる
二人は組織に属する人間としてルールに則った動きが求められる。法に基づいた正義にこだわるアルサリサには耐えられるそれは現場主義的なキードには受け容れられない
その状態で現場方の派出騎士が殺される事件が発生すれば尚の事
二人に生じる軋轢の象徴となる人物が本部からやってきたフォレークとなるわけだけど、この人物は中々の曲者だね
フォレークが意識しているのはとても政治的。真犯人を捕らえられるかという点よりも、犯人を捕らえる事は何を意味するかを考えている
だから実際の犯人であるかに関わらず政治的影響が少ないはぐれ魔族に罪を着せようとする
これは現場に居てはぐれ魔族を従えるギードには受け容れられない方針だね。だから調整官に従って仁義から外れるよりも嘘を吐いて仁義を通そうとする
でも、法や正義を意識するアルサリサは規則の中でフォレークに抗おうとするからギードと反目する。相棒として成り立つと思えた二人が道を違えるしか無くなるわけだ
1巻で二人は凸凹な相棒だと感じさせながらも、その凸凹さが場面場面で主従を入れ替えさせ事件の真相に至らせた
裏を返せばアルサリサとキードは一人だと凸か凹にしか成れない。反目したままでは事件の真相に至れないわけだ
二人が別々に行動している辺りの展開には目を覆いたくなるような拙さが有ったよ
それだけに混沌の中で再会して硬軟織り交ぜる形で互いの正義と仁義を通す形になってからの展開には爽快感を覚えてしまうね
二人はまだまだ未熟で魔王都市や不滅工房全体に名乗りを上げられる程の人物ではない。それでも己が掲げた正義や仁義に則って行動し助けを求める声に応えてみせた。それは少なからず無名から抜け出した瞬間のように思えたな
…と思えただけにラストの急展開には驚かされてしまったり
規則に従いつつも規則の反則的運用をしたアルサリサに罰が下されるかと思いきや、まさかキードが罰されるなんてね
フォレークにすればアルサリサよりも手を出しやすかった相手。でも、実態としては魔王の後継者に名乗りあげている人間でも有って
次巻はキードを中心に魔王都市がまたもや混沌に飲み込まれそうだ
そういや、『案内人』の正体が気になるけど一体どのような人物なんだろう
なんか発言の傾向がやたらとキードを思わせるものになってるんだけど、もしかして『棺桶通り』でキードと共に育った人間だったりするんだろうか? -
購入済み
世界レベルってか
日本だと小説も漫画も右から左、世界だと文字は逆らしい。縦読みと横読みの違いがあると思うけど、日本語で逆にする意味ないと思う。なんか残念。
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購入済み
独特な味がある
異世界転生もの。
かつ、当然のようにチートでもあるんだけど、制御が上手くできずにむしろ落ちこぼれに近い扱いを受けるという流れ。
作品全体に独特の「ぼけ」感があり、それが味を出している。
一方、そのぼけが強すぎて、どうしてそうなるの?的な面も強い。
冒頭の入りもどこかで見たような流れかつ、かなり大雑把に描かれており、これならもっと別の説明の方が良かったのではないかと思う。
それ以降も、シーンによって流れについていけず、「??」となるところも多かった。
このズレを感じるか感じないか、感じたとしてどう受け止めるかが評価の分かれるポイントじゃないかと思う。
個人的には、2巻まで読んでも相変わらずこのズレに違和感を感じてしまった。 -
購入済み
ロケット商会さんのコミカライズ
ロケット商会さん好きなので完結の6巻まで読んだけど
今作は「キャラクター」の魅力が薄い作品なんだなって
勇者のクズも、勇者刑に処すも、敵の魅力と味方側のネジのハズレ具合と必死さが面白い作品なわけじゃない
本作はそれらに比べて敵も味方も練り込みが足りないと言うか薄味と言うか、普通だったんだなって理解しました -
Posted by ブクログ
混沌と形容するのが最適と思える街を舞台に繰り広げられるは勇者と魔王が作り上げた脆弱な平和を巡る陰謀ですか
勇者の娘アルサリサは父への反発から法に基づいた正義の証明にこだわる。その姿勢が魔王都市で起きた弑王事件の真相へと彼女を導いていくわけか
様々な形で描かれているけど、舞台となる魔王都市は本当に混沌としか言いようがなく、法や行政が機能していないからこそ魔族が振るう力が全てとなっているんだよね
そんな場所で法律だなんだと言っても誰も耳を貸すわけもなく。だから魔王都市でアルサリサが真っ当に事件の調査をするという時点で違和感が凄まじいのだけど、それ故に彼女が本気で事件に取り組んでいる、正義の名の下に犯人を捕まえようとしているという点が伝わってくる
そうしてアルサリサが正義を意識すればする程、彼女の相棒となるキードの無法っぷりが見えてくるね
冒頭シーンで彼が闇に属する者だと描かれているせいもあるだろうけど、およそ治安維持機関の人間とは思えない態度を何度も披露する
そうした面はアルサリサのパートナーとして相応しくないとしか言い様がないんだけど、結果的に硬派なアルサリサと柔軟なキードというバランスが成立しているね
このような凸凹コンビはミステリを始めとして冒険活劇の多くに用いられる魅力的な様式であるんだけど、それでも魔王都市に蔓延る僭主七王が曲者だらけなものだから調査も思うように進まない
というか、事情調査の最初の相手として選んだのが僭主七王のイオフィッテな上に会話中に彼女が襲撃されるとかその時点で事件が全く持って単純なものでないと伝わってくるし
調査がそのような推移を辿れば硬派なアルサリサが主では早くに行き詰まっていただろうけど、事件の暗部に手を突っ込む段階になれば闇に慣れているキードが主となりアルサリサを引っ張る構図となる
凸凹コンビの主従が代わる事で難局を乗り切るわけだ
特に面白いのはキードの影響を受けてアルサリサが少し柔らかくなり、遂には商店の襲撃までしてしまった点だろうか
キードに乗せられた挙げ句、往来で潔白を名乗る彼女の様子は流石に笑うしか無い
アルサリサとキードの調査がある段階から飛躍的に進展し、更にはその辺りからキードの正体が垣間見えてくる流れには何度も驚かされたな
キード属する派出騎士局第四課が何やら事情がありそうな場所だったけど、その中身が想像以上の曲者で驚かされたし、キード自身の来歴にも驚かされたよ
彼の行動にはずっと不審感を覚えていたけど、彼が名乗った正体によってその行動が信念に基づいていたものだとようやく納得できたね
アルサリサとキードの活躍に拠って事件は無事に解決。事件後にあのお硬いアルサリサがいい加減なキードを最良の相棒と認める展開は良かったな
無茶苦茶にも程が有る今回の事件が融通が利かないアルサリサを確かに変えたのだと思えたよ
一方でキードの方はアルサリサ程に認識や態度が代わっていないような…
どちらが主従か判らない凸凹コンビ、今後はアルサリサがキードの思惑を超えられるかどうかが焦点になりそうな予感 -
購入済み
目指せ竜殺し
現世で生きている頃から「竜殺し」を目指して修行をしていた。という主人公がなんと竜に殺されて異世界転生、本物の魔法の世界で竜殺しになるために魔法学校へ入学、しかしその学校は女子高で...。
主人公は戦闘能力だけはブッチギリだけど対人スキル(会話とか友好関係を築く)はへっぽこで中々のポンコツ。
話は始まったばかりなのでこれから無双するのかとは思いますが、まだまだ回りの登場人物を紹介している段階。
読みやすいけど今のところは盛り上がりに欠けるかな、と。