ディーパック・マルホトラのレビュー一覧
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全般を通じてストーリーテリング形式で進みます。
3部構成で、第一部は「交渉のツールキット」として、交渉で価値を創造するための基本的な概念であるBATNA(Best Alternative to a negotiated agreement 現在の交渉が袋小路に陥った場合の最善の代替策)とZOPA(zone of possible agreement 合意可能領域)、アンカー、論点を増やす事で価値を創造する、などが示される。
第二部では、「交渉の心理学」、第三部では、「実社会での交渉」と続く。この本は、内容もさることながら装丁と言うか1ページの文字数が非常に多い。
本の中では、ケースごとと言う -
購入済み
バイブル
理論だけでなく、実践的な交渉に使える、特に不利な立場からどうするのか?と言う観点では、少なくとも私には一番得心できる一冊。
紙の本を持ち歩き、特に日本人以外の会社で、こちらからの立場が苦しい交渉が迫ると、見返しながら商談のストーリーを描いてきました。
紙本がボロボロなのと、持ち歩くと嵩張るので今回電子版を購入しました -
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ご存じ「チーズはどこへ消えた」(スペンサー ジョンソン)はベストセラーだったそうだけど、あれはもう10年も前のことだったんですね。その原題が「Who moved my cheese?」で、この本の原題は「I moved your cheese」。
賛否両論あるのだけど、消えたチーズを嘆いていてもどうにもならない、さっさと変化に対応した方がいいというのが「チーズはどこに消えた」に書かれていたことです。短い童話のような話に詰め込んだ内容ですから、その部分のみが強調されているのはしょうがないですが、現実はもっと複雑でもあります。もしかすると変化に早く対応して勇み足ってこともよくある話で、タイミング -
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交渉というテーマで勉強したことが無かったので購入。ハーバードビジネススクールの講座をベースに、体系立ってまとめている。章構成は、基礎理論3章、心理的な話が3章、実際はそんな理論的にはいかない話が7章。交渉は人と人とのやり取りなので、この章構成は、理論先行では無く、現実踏まえて交渉というテーマ全体を扱っていると思った。
第I部、交渉のツールキット
1.交渉において価値を要求する
1)自分のBANTNA(Best alternative to a negotiated agreement)を見極める
交渉失敗時の代替策・行動(の中で最善のもの)を決めることで、心理的安全を確保して交渉に望めるよ -
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ネタバレ(英語の本が)授業で教科書に指定されていたので、日本語で読んでみました。
著者はハーバードのMBAの先生。
仕事でバリバリ交渉していた時のことを思い出しながら、読みました。
結構、「交渉」については、一通りマスターしたという実感があったのですが、
その何となくの「感覚」をこの本はきちんと「言語化」してくれていました。
その言語化が一番有り難かったです。
逆に言うと、交渉が苦手な人やあまり経験のない人が、ざっと交渉の全体感を俯瞰するにはとても良い本だと思います。
分量もそこそこあるので、決してサラサラ読めるような本ではないですが、チャレンジしがいのある本だと思います。 -
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迷路の中にいるほとんどのネズミ達は、
チーズを探すために効率を求めていく。
チーズはどこへ消えたのか?
どこにあるのか?
決まった条件のもとで
いかに効率的にチーズを手に入れるのか?
でも、あるネズミはふと考える。
「そもそも、誰が、チーズを動かしているのか?」
いつのまにかルールに縛られて、
既成概念の下で生きている人間にも当てはまる話だなって思う。
本質を考えないようになってしまっている気がする。
もちろん、自分含めて。
そのネズミは答えを出す。
「チーズを動かしているのは、自分に過ぎない。」
おもしろいのは、さらに違うネズミが
もっと本質を言い放つ。
「そもそも迷 -
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先の素晴らしい本(『チーズはどこへ消えた?』)が、「突然のできことは避けられないものであり、その反応を変えられるだけ」ということを解いていたのに加え、この本ではチーズと迷路の関係をまた違った観点から述べたものとなっている。そもそも、与えられるものを無条件に受け入れ、その安心の元にとりとめもなく月日を浪費してしまう人は少なくない。そんな我々一人ひとりに釘を刺すかのように、3匹のネズミを登場させながらその現状に警鐘をならしている。2匹のネズミのやりとりを、さも間違ったかのように、さも非常識であるかのようにとらえる他の多くのネズミが自分の周りにも同じくらいだけ存在する。その中で、いかに自分の芯を曲げ