G・K・チェスタトンのレビュー一覧

  • ブラウン神父の童心

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    ネタバレ

    青い十字架
     実は最初に読んだのは小学生の頃だ。この話だつまたかどうかは忘れたが、実は僕はブラウン神父と15年も前に出会っている。その時どう思ったのかは忘れたから、実質的には今回が初めてと言えよう。ブラウン神父の話でありながら名刑事ヴァランタン目線で話が始まり、おかしな2人の神父の謎を追うことになる。ブラウン神父が主人公とわかっていながらも、神父の活躍と奇怪なイタズラの数々とがどう繋がるのかわからないのがこの話の面白さ。格言めいてこの話をまとめるなら「後ろぐらい奴は事を荒立てない」といったところか。
     あの台詞はここに出てくるのか!しかも言ったのはヴァランタンかい!しかもあれは刑事から見た愚痴

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    2023年11月21日
  • マンアライヴ

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    チェスタトンはブラウン神父しか知らなかったが、こんな作品もあったのか。
    目眩く展開に圧倒されながらもどこか心地よい風が強く吹いている感じで読んだ。風の描写があったから、それがとても目に浮かぶものだったから、嵐の高揚感、黄昏前の開放感、子供っぽさ、そういうものを呼び起こしたせいかもしれない。

    久しぶりに引き込まれる文を読んだ。

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    2023年05月03日
  • ブラウン神父の童心

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    1911年発表、100年以上前の作品。それを考えると多少の読みにくさはあっても現代に通じる推理、トリックが素晴らしいと思う。こういう作品たちが今のミステリの骨組みとなっているんだな、と別の感慨に耽てしまう(笑)。短編集ですが短い話の謎たちはスッキリ綺麗に解決し読後感も良い。一つ言うならば相棒フランボウの活躍がもっと見たかった…!穏やかと見せかけてシビアなブラウン神父と良いコンビだと思います。

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    2024年08月22日
  • 奇商クラブ

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    前例のない独創的な商いによって生計を立てていることが条件になる『奇商クラブ』。
    そんな不思議な商いの事件に巻き込まれる短編6篇が収録されています。

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    2024年06月16日
  • ブラウン神父の秘密

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    ブラウン神父が過去の話をしていくという短編集で最後はフラウボーが締める。トリック全開な第3短編集と比較すると穏当であるがその分話の世界に入りやすかった。構成の工夫の結果なのかクオリティは保たれている印象。
    個人的に思った事でファンの方には申し訳ないけど、フラウボーが相棒的ポジションから外れ話毎に登場人物が変わるというのは斬新であるがブラウン神父自体が謎めきすぎていて間抜けな風貌とは裏腹にシャーロック・ホームズほど親しみを持てない気もする。

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    2024年02月09日
  • ブラウン神父の童心

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    ネタバレ

     見た目は冴えないが、悪や犯罪に対して鋭い観察力・深い洞察力を持ったブラウン神父が事件を解決していく連作12篇。収録作は以下のとおり。

      青い十字架
      秘密の庭
      奇妙な足音
      飛ぶ星
      見えない男
      イズレイル・ガウの誉れ
      狂った形
      サラディン公の罪
      神の鉄槌
      アポロの眼
      折れた剣
      三つの兇器

     思い込みや“心理的に見えない人”が解決の鍵となる「奇妙な足音」と「見えない男」がおもしろかった。名探偵が真相をなかなか明かさない点は古今東西共通らしい。まだ色々と定まっていなかった為か、ブラウン神父の容姿以外の設定がブレブレだった。

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    2023年11月09日
  • ブラウン神父の童心

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    修飾が多いが物語の骨格はシンプルでわかりやすいし謎に魅力がある。完成度が高い。トリックがシンプルなのもわかりやすくていい。
    探偵のブラウン神父に魅力はない。フランボウの方がいい。

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    2023年08月18日
  • 裏切りの塔 G・K・チェスタトン作品集

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    ネタバレ

    ――


     このあたりでチェスタトンをどうぞ。


     英国ミステリってだいたいミステリの全ジャンルを網羅してるなと思うのだけれど、怪奇・伝奇ミステリといえばやっぱりチェスタトンになるでしょう。
     これもしかし、誰訳で読むかによって随分印象が変わりそうでもある。注釈の付け方とか――注釈を訳文の中に盛り込んでるイメージの中村訳ブラウン神父譚のほうが、個人的にはスムーズで好きなんだけれど原文派は違和感あるのかしら。

     本書は原題を『The man Who Know Too Much And Other Stories』ということで、『知りすぎた男』の訳書から漏れた「Other Stories」を一

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    2021年06月12日
  • 裏切りの塔 G・K・チェスタトン作品集

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    短篇4篇+戯曲1篇収録。中でも『高慢の木』が最高に面白かった。私としてはチェスタトン入門に何を読めば良い?ときかれたら、この中篇作品を推せば良いのではないか、と思っちゃうぐらい、見事にチェスタトンの面白いところが詰まっている逸品です。
    導入の「人を喰らう」と噂される怪樹の逸話と奇妙な昼食会、市長が行方不明になるという謎が発生し、そこから解決へ至ったときに提示される見事な「逆接」。中篇だからこそ丁寧に描かれた所もあって、とても分かりやすい。そして解決篇の犯人の理論のシビれます。
    他の収録作もどれも面白く、高クオリティの一冊。

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    2021年06月11日
  • 裏切りの塔 G・K・チェスタトン作品集

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     チェスタトンの面白さがやっと分かってきた感じがする。
     高校から大学にかけて、ドイル、クリスティー、クイーン、カーと読んできて、そこからブラウン神父に手を伸ばした。当時は何かひねった文章というイメージが強く、チェスタトンの逆説というような解説を読んで、こういうものを逆説というのかと、良く分からないまま文字面を追っただけだった。

     最近、南條氏訳のチェスタトンの短編集を何冊か読んできて、理性と狂気、信仰と科学、迷信、伝説と論理といったことについて、チェスタトン流の表現方法が漸く分かってきた気がする。

     謎を解き明かすといった点からも、本作に収められている各編はとても面白い。

     冒頭作の『

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    2021年05月30日
  • ブラウン神父の童心

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    G.Kチェスタートン(1911年M44年)
    ブラウン神父シリーズ初読み。世界三大探偵はホームズ、ポアロとブラウン神父らしいとも。
    小柄で団子鼻でパッとしない神父さんと天下の盗賊から足を洗った長身イケメン探偵の凸凹コンビが深い洞察で難解な事件を解決してゆきます。ゆるーい設定BBCドラマシーズンは大好きでよく観てます。

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    2021年04月30日
  • ブラウン神父の秘密

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    読みにくい文章だけどちゃんと面白いと感じさせてくれる、ホント不思議なブラウン神父シリーズ。
    短編集なのにどの話も真相を知ると「はあなるほどそうきましたか!」と思ってしまう。
    謎解きはもちろんのこと教訓めいた一言が意外と刺さるお気に入りの一冊になりました。

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    2021年01月29日
  • ブラウン神父の不信

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    ブラウン神父がアメリカとか行っている話は読んだ覚えがない。
    初読か忘れているだけかは謎。(^-^;

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    2017年09月20日
  • ブラウン神父の童心

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    作家名も題名も既知のものだったので蔵書リストをチェックしたが見当たらないので購入。
    読んだ覚えあったけど、ふつーにおもしろい!
    隙間時間に手に取りやすくて良いんだよなー。

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    2017年08月03日
  • 法螺吹き友の会

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    ネタバレ

    『クレイン大佐のみっともない見た目』
    ある日突然帽子の代わりにキャベツをかぶり始めたクレイン大佐。村の人々は気にはなるけど追及はできない状態。隣人の従姉妹で画家のキャサリンが初めてキャベツを指摘する。クレイン大佐が語るキャベツをかぶる理由。

    『オーウェン・フッド氏の信じがたい成功』
    テムズ河の河畔にできた工場からの排水で汚染される河川。地元の有力者たちと議論を交わすオーエン・フッド氏。論的であるハンター医師の国会議員立候補の応援に回るフッド氏の目的。クレイン大佐との賭け。

    『ピアーズ大尉の控えめな道行き』
    クレイン大佐とフッド氏が食事中に聞いた「家庭での豚の飼育を禁止する法律」。議会の横暴

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    2013年01月16日
  • ブラウン神父の知恵

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    ブラウン神父シリーズの2冊目。良くも悪くも時代がかったクラシックミステリで、前作「童心」よりも面白くなかったかなあ。

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    2025年05月01日
  • ブラウン神父の童心

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    この手のクラシックミステリーは高校・大学時代に好きでずいぶん読んだのだが、ブラウン神父ものだけはなぜか読んでおらず、50歳を超えてからようやく初読。若い頃に読んでいればもう少し楽しめたかなという気もするが、それでも神父という奇抜な探偵像はなかなかユニーク。チェスタトン自体あまり読んだことがなかったので、ブラウン神父もの以外でもう一冊くらい読むか。

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    2024年11月28日
  • 知りすぎた男

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    イギリスの上流階級に属し、国際情勢や政にも精通している知りすぎた男ホーン・フィッシャーが関わる連作短編集。「ついて来れるか」というチェスタトンの意地のようなものも感じる手強い作品。単純明快な切れ味鋭い推理ではなく、読者自らが文の中から真理を紡ぎ出し、推理を咀嚼し、自身を納得させなければならない。全て理解できたとは言いがたいが、一つ二つビビッときた作品もあり、必ずしもつまらない作品などではない。いや、もう本当ブラウン神父ものって優しかったんだな、と痛感する。

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    2024年07月08日
  • ブラウン神父の醜聞

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    シリーズ第5短編集にして最終作。風采の上がらなかった神父も世に知られる人物になったしフラウボーも前作で分かるよう過去の人物になった。
    実は本書収録の『村の吸血鬼』は本短編集の後に発表されたものだが作者の死去に伴いここに掲載されるようになった模様。たぶんフラウボーが出てきた話が本当のラストで次作は新シリーズの構想があったのだろう。
    今まで動揺に神父の逆説と文章で幻惑させてくる様な構成。映像化したら早々にバレそうなトリックもあるがそれ故に文章で楽しむ作品なのかもしれない(時代を変えてドラマ化され、そちらもシリーズ化はされている)。
    これまでの探偵小説とは異なり相棒が記述するスタイルでないのもあるが

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    2024年03月08日
  • ブラウン神父の不信

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    冴えない風采ながらも鮮やかな知性を光らせる名探偵ブラウン神父シリーズ3作目。前作とはだいぶ期間が空いているためかシャーロック・ホームズを意識した『復活』が冒頭に収録。解説によると第4作目とは時期的に重なっており意図的に振り分けた模様。そのためか本作では不可能犯罪系というかトリッキーなのが多い。個人的にブラウン神父モノはトリックの宝庫と言われているけど『ムーンクレサントの奇跡』みたいに冒頭の美談めいた話が真相に繋がるみたいな人生の妙味を説いたところに味わいがある気もする。
    読んでいて気になるのはブラウン神父は飄々としているのでやはりフラウボーのような相棒をレギュラーで固定して欲しかった。

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    2024年01月07日