南部陽一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近、素粒子論の話題がニュースなどで取り上げられ、今一度勉強してみたいと思ったのか、書店で見かけて衝動買いした一冊。著者はノーベル物理学賞の受賞者であり、自分の出身大学と少なからず関係があったため、非常に興味を引いた。
さらに、朝日カルチャーセンターでの大栗博司先生の講座がきっかけで、もう少し現代物理学の世界を知ってみたいとも思っている。
内容は著者が専門として来た仕事の内容について書かれているので、単なる教科書的な感じではなく、なんというか、熱意の伝わってくる書き方の様に感じた。そのせいか、所々は手を使ってしっかり確認しなければならない部分もあり、その辺はきちんと理解出来なかったが、全体的に -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
すべての物質は何か共通の基本的な材料からできているのではないか?
この考え方から出発して、物質の究極的構造を求め、それを支配する基本法則を探る素粒子物理学。
それがどのように発展し、どこまで来たかをトップ・クォークの発見を踏まえて見渡し、解説する。
[ 目次 ]
素粒子とは
クォークとレプトン
クォーク探し
加速器のいろいろ
湯川理論の誕生
新粒子の出現
素粒子の規則性と保存則
対称性と保存則
ハドロンの複合モデル
クォークモデル〔ほか〕
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メ -
Posted by ブクログ
来週ノーベル賞を受賞する南部博士が,一般向けに日本語で素粒子物理入門を書いている。前々から読もうと思っていたのをようやく読んだ。
素粒子物理というと,科学の最尖端であるが,その基本的アイデアは,遙か昔のギリシア思想の系譜にある。世界は限られた数の要素から組立てられている。物を小さく小さく分けていけば,最後には分割不可能な最小の単位にまで還元されるという,原子論である。
すべての物が,分子や原子,原子核,電子といった基本単位から成立っていることは,もう小学校の頃から教えられて現代人の常識である。しかし,もっと素朴に考えてみよう。そんな基本単位があるなんて,本当だろうか。物質のレベルでは常識