【感想・ネタバレ】クォーク第2版: 素粒子物理はどこまで進んできたかのレビュー

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Posted by ブクログ 2013年05月19日

最近、素粒子論の話題がニュースなどで取り上げられ、今一度勉強してみたいと思ったのか、書店で見かけて衝動買いした一冊。著者はノーベル物理学賞の受賞者であり、自分の出身大学と少なからず関係があったため、非常に興味を引いた。
さらに、朝日カルチャーセンターでの大栗博司先生の講座がきっかけで、もう少し現代物...続きを読む理学の世界を知ってみたいとも思っている。
内容は著者が専門として来た仕事の内容について書かれているので、単なる教科書的な感じではなく、なんというか、熱意の伝わってくる書き方の様に感じた。そのせいか、所々は手を使ってしっかり確認しなければならない部分もあり、その辺はきちんと理解出来なかったが、全体的に概念やイメージを頭に描く事は出来た様に思う。大栗先生の著書を並行して読んでいた事も理解の手助けになっていると思う。
実際の粒子の生成の仕方などは、もう少し専門書でしっかり勉強してみたいと思う。専門書が読みたくなる一冊だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年09月17日

素粒子論というと、難しい数式ばかりでてくるものを想像する。
厳密な議論を進めることと、全体の流れを掴むことは、別にできることかもしれないと期待できる。
科学者の分かりやすい話は、これから素粒子論を学ぼうという人を増やす効果があると思われる。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

昨日、ノーベル賞受賞が決まった南部陽一郎先生のブルーバックスである。
表紙を見て分かるように、これは第2版であり、1997年8月に出版された。
第1版は、1981年に出ていて、11刷まで増版されている。

今回、南部先生がノーベル賞を受賞した『対称性の自発的破れ』についても、もちろん知りたいことと思...続きを読むうが、南部先生を知ろうと思ったら、こちらを読むのがお勧めである。
一足飛びに『対称性の自発的破れ』を知ろうとする前に、素粒子論の入門として、是非これを読んでもらいたい。

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Posted by ブクログ 2018年10月20日

素粒子物理学のその基礎と歴史を概観する良書。ただ、色々な言葉、概念が表れてきてだんだんと頭が付いていけなくなる(汗)。ノーベル物理学賞受賞の南部陽一郎先生の著作。

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Posted by ブクログ 2013年08月21日

素晴らしい。後半特に、良く理解したとはとても言い難いが、それでも、それを含めて、とても面白かった。なんでもっと早くこれを読まなかったか。「量子革命」があまりに面白かったので、同様にその先の進展も、全体を俯瞰でき、かつ発展の経緯を詳しく知りたいと思い、物色して出会った本。
素粒子や強い力、弱い力など、...続きを読む今までいろんな啓蒙書で、うわべだけの理解で実はよくわかってなかった、と改めて思った。

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Posted by ブクログ 2012年05月21日

SU(2)など群が意味するところが正確にはつかめてないが、それでも素粒子物理学を歴史的な発展として鮮やかに提示してくれて、読んでいて楽しかった。物理のイロハが分からない人が読んだら、難しいかもしれない。

・結局、弱い相互作用はレプトンまたはクォークの対の間の転換ということになる。
・色を持つ、すな...続きを読むわち強い力を持った粒子はクォーク、色を持たないものはレプトン。

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Posted by ブクログ 2010年05月22日

[ 内容 ]
すべての物質は何か共通の基本的な材料からできているのではないか?
この考え方から出発して、物質の究極的構造を求め、それを支配する基本法則を探る素粒子物理学。
それがどのように発展し、どこまで来たかをトップ・クォークの発見を踏まえて見渡し、解説する。

[ 目次 ]
素粒子とは
クォーク...続きを読むとレプトン
クォーク探し
加速器のいろいろ
湯川理論の誕生
新粒子の出現
素粒子の規則性と保存則
対称性と保存則
ハドロンの複合モデル
クォークモデル〔ほか〕

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

毎年、「今年こそは南部先生がノーベル賞を取るだろう」と言われて続けている素粒子論の大御所南部洋一郎先生の一般向けの本。字面は追えても、未消化感が否めない。。。が、それはしっかり書いてあるという証拠なのでしょう。

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Posted by ブクログ 2018年11月12日

難しい。しかし、物理学の美しさを感じ取れる良い本と思う。素粒子物理の歴史を概観し、クォークを手がかりに大統一理論、超ひも理論に至るまで、素粒子物理の夢を共有できる。大学時代にわくわくした物理学を少しだけ思いだした。

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Posted by ブクログ 2011年12月09日

 来週ノーベル賞を受賞する南部博士が,一般向けに日本語で素粒子物理入門を書いている。前々から読もうと思っていたのをようやく読んだ。
 素粒子物理というと,科学の最尖端であるが,その基本的アイデアは,遙か昔のギリシア思想の系譜にある。世界は限られた数の要素から組立てられている。物を小さく小さく分けてい...続きを読むけば,最後には分割不可能な最小の単位にまで還元されるという,原子論である。
 すべての物が,分子や原子,原子核,電子といった基本単位から成立っていることは,もう小学校の頃から教えられて現代人の常識である。しかし,もっと素朴に考えてみよう。そんな基本単位があるなんて,本当だろうか。物質のレベルでは常識どおり素粒子を受け容れる人であっても,その物質のいれものである空間や時間については,最小単位などなく連続的だと思うのが普通だ。世界に最小基本単位があるなどという考え方は,直感的にみて自明というわけでは全くない。分子や原子は教育によってあまりにも常識化してしまっているために,物は無限に小さく分けられない,いつかは不可分の素粒子にいきつく,と一般に信じられているだけだ。この考えは,すべての情報を離散的なものとして取り扱うデジタル技術との相性も良いから,現代人の発想にしっくりくるのかも知れない。
 ほとんどの人は,分子や原子などもちろん直接見たこともなく,間接的にも自分で存在を確かめていない。それなのに,みんな素粒子の存在に納得してしまっている。これを疑う人は,未熟な子供か,哲学好きか,変人のいずれかであろう。常識を疑うことで得られるものもあるが,皆が疑い続けていては科学に進歩はない。一人の人間が科学史をなぞることなど到底不可能である。発展の過程で科学は頻繁に寄り道をし,出口のない長い迷宮にも入り込んだ。これらの迂回路は,現在の科学を道しるべとして最大限利用することで省略できるとしても,独力で今までの科学の成果を直接に確かめることなどやはりできない。積み重ねられてきた科学を,ある程度盲信し受け容れたうえでなければ,科学は発展しない。
 時には,科学者の常識を超える考えが登場し,科学哲学者クーンのいう科学革命を起こして行詰まりを打破することもあるだろう。しかし,その成果も次第に新たな科学の常識として定着していく。もちろん,科学革命の果実を受け容れるのは主にその分野の科学者であって,一般常識として定着することは稀である。特に高度な尖端科学,それも技術的応用を度外視した純粋科学ともなれば,一般人の理解との断絶は甚だしい。本書のタイトルであるクォークについても,普通の人にとっては辛うじて聞いたことがあるくらいのものだ。
 話をちょっと戻そう。原子論であるが,このアイデアはギリシア以来長い間忘れられていて,19世紀に化学の分野で息を吹返す。それまでは,基本粒子の存在など,ただのおとぎ話であったろう。確かめようがないのだから。原子論の復活は,ドルトンの整数比例の法則の発見による。これにより間接的に原子の実在が確信された。そのうち,原子や原子核や電子を単独で検出することができるようになり,それらの実在は確証された。
 現在では,さらに小さな単位であるクォークが素粒子の一つであると考えられているが,これは単独で存在できないという。クォークは常に三つ(陽子や中性子),或いは二つ(中間子)組合さってしか観察できない。単独で検出されたことは今までに皆無だし,いまのところ信頼のある理論によれば,原理的にクォークは単独で存在できないというのだ。原理的に取出せないものが,本当に存在するというのはとても不思議なことだ。物理現象があまりにもうまく説明できるので,クォークを単なる方便と言いきってしまうことは難しいという。ただこれは,この世があまりにもうまくできているから,神が存在するに違いないという論法と似ている気がする。実在とは何だろう?
 今まで何度も素粒子論の一般向け解説本を読んでみたが,パリティ,ストレンジネス,スピン,アイソスピンといった様々な量子数,それに関する対称性と保存則が出てくるあたりから(つまり読み始めてまもなく),いつもわけがわからなくなってしまう。素粒子の種類もなんだかどんどん増えるようで,ひどく混乱してしまう。基本粒子は陽子・中性子・電子の三つ,と強弁する学校教育レベルで納得していられたころが懐かしい。今回も,とりあえず読み終えたものの,やはり消化不良のまま。一般向けのもので理解しようと思ってもダメなのかなあ。相対性理論でも,一般書では,質量とエネルギーの等価性などが天下りで出てきて納得いかなかった。教科書を読んで数式を追うことですっきりした憶えがある。
 本書で最も印象的だったのは,巻末の南部博士の慨嘆。~百億年を超える宇宙の歴史におけるほんの一瞬間に,宇宙の一部であるわれわれが,宇宙全体を支配する法則を見いだしつつあるというのは,本当に不思議なことである~ まさに同感だ。もちろん学者でもなければ,最新の理論を理解することなどおぼつかないが,人類の自然理解が深まっているのは間違いないことで,多くの人はその事実を素直に受け容れている。いままでのところ,自然は人間に理解可能にできているように見える。でも,自然を理解しつくすことって一体できるのだろうか?自然理解という営みに終りはあるのだろうか?
 現時点での私の考えは,否定的である。素粒子物理では理論の正しさを立証するのに実験が欠かせない。どんどん増強する加速器によって,20世紀の素粒子物理の進歩はもたらされた。しかし,費用や現実性の面で,加速器の大型化にはそろそろ限界が来ているらしい。より包括的・統一的な理論が提出され,実験による実証を待つばかりとなっても,理論が統一的であればあるほど,その確認に必要とされる加速器のエネルギーは増大する。最終的に,宇宙誕生前後の超高エネルギー状態を含めた宇宙の全てを解き明かすには,それと同等の超高エネルギー状態を実際につくりだすことが必要になるのではあるまいか。そんなことは不可能だろう。
 それなら,直接確かめられないとしても,多くの間接的証拠と創造的な思考によって,正しい最終理論を構築することはできるのだろうか。できるかもしれないし,できないかもしれない。そもそもそんな最終理論が答えとして存在するのかどうかもわからない。できることを信じて研究は進められるが,できるという確信はもはや科学ではなく,人類の夢なのだろう。自然を理解するという科学の窮極目的は,科学的ではありえない。一見逆説めいているが,考えてみれば当然のことかも知れない。ただ,たとえ終点があるかは不明でも,現に人類は自然を理解しつつある。本当に不思議なことだ。

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Posted by ブクログ 2010年08月28日

決して簡単な内容ではないが、丁寧な解説のためかこうした分野の本にしては分かりやすい。
これがベストセラーになったと聞いたが、全て理解できた人はどれ程いるのだろうか。。。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

現在2週目
むしちゃんの少ない脳みそでは1/3くらいしか解らないかも・・・
(ノД`)シクシク
なんとなく概念はわかるような気がするんですがね。
やっぱり用語に惑わされるなぁ。

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