高橋一也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
中国留学、調理師勤務、野菜バイヤー、古来種野菜市の立ち上げなど、エネルギーにあふれる著者の生き方が面白い。
また、本当のオーガニックというのは、おしゃれで健康に生きていくためのライフスタイルではなくて、人が自然の中の一部として野菜に寄り添い続けて次世代へその循環する環境をつないでいくことだ、とか、在来野菜を生み食文化を作ってきた「農」と、産業としての「農業」を整理してそれぞれの未来を考える必要がある、といった著者の思いが熱すぎず、温かく語られている。
自分の思いに基づいて行動する一方で、ものごとの良し悪しを決めつけすぎず、判断の余白をもった著者の姿勢にも好感が持てた。
-
Posted by ブクログ
工学院大学附属の高橋先生。
一度、オンラインイベントでお話を伺ったことがあり、先生の著書を読んでみました。
アメリカの大学院で、インストラクショナルデザインを学び、効果的な学習についても見識が深い。この本では学術的なことを含め、ご自身の指導方法も書かれており、非常に参考になりました。
アクティブラーニングやPBL(プロジェクトベースドラーニング)に関心がある私にとっては、真似したくなる活動が沢山ありました。
また、「勉強」と「学び」の違いについても、もやが晴れたようにクリアになりました。
「効果的な学習」についての深い知識の下、教育現場でダイナミックな実践を行われてきた高橋先生‥尊敬で -
Posted by ブクログ
私たちの「食」はどうなっていくのだろう
私たちの「食」はどこからやってきて
私たちの「食」はどこにむかっていくのだろう
そんなことを思わず考えてしまった
さて、本書の高橋一也さんですが
その肩の力の抜き加減が絶妙ですね
「野菜に対して、私がどれだけ無能であるか…」
なんてまず言われてしまうと
「えっ それはどういうこと?」
というふうになってしまうのだけれど
その高橋さんが出遭っていく
野菜作りの師匠たちの魅力的なこと
その師匠たちが作り出す野菜たちが魅力的でないわけがない
そして、高橋さんの
魅力的な野菜たちと美味しい野菜を求めるお客さん
との「出会いの場」をつくってしまう、その発想力、実 -
Posted by ブクログ
すこしばかり想像と違った。なるほど、著者は農家出身でも農学系の人でもなかったんだ。だからこそ気づけたことが多くあったようだ。短文コラムがどんどん続く語り口は、現代のSNSの表現そのものだなと思った。章立てしたり起承転結の構成は、おそらく編集者が組んだのだろう。本に仕上げるまでの苦労もちょっと想像してしまう。
販売の現場に立っていた人が、仕入れ先となる農家や流通に興味を持ち、一念発起して起業したというところが面白い。テレビやメディアのネタになる要素が揃っている。思い立ったら行動してみるフットワークの軽さと発信力で、日本人の食や農に対する関心を、良い意味で煽ることができるかもしれない。またその立ち