浅羽莢子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
10代の頃から久しぶりに再読。表紙が派手になっていて驚く。
主人公の一人称で、学生らしいけれん味溢れる文体なのだけど、比喩やエピソードが絶妙の位置に配置されていて、丁寧に描かれているのが窺える。
当時は切ない恋愛描写に目が行っていたけど、今読むと本当の主題は恋愛ではなく、自分と対話する、人と向き合うという事なんだと分かる。
"言語というのはなんてすごいんだろう! たったひとことにこれだけの意味がある。それでも何も伝わらない。”
”「そう、誰かいたのは確かよ。でもあなたが思ってた人とは違った。わたしが思ってた人とも違ったかもしれない」”
素晴らしい青春小説なんだけど、かなり明け透けな話もし -
Posted by ブクログ
映画を観る前に途中まで読んで放置していたのだが、
文庫化されたことがなんだか嬉しくて
読み直す。
当たり前だろうけど…
映画よりずっといい。
ハルのバックグラウンドがよく分かるからかな。
ヴォネガットが好きで、
トールキンとその友だちの(ww)ルイスを馬鹿にしている。
〈死〉に興味がある、取り憑かれている16歳の男の子ハル。墓荒らしの容疑で少年裁判所に起訴される。
ハルが自ら再生?するために書きたおす、彼の手記の物語。それを書かせた、彼の文才に興味を持っていた教師のオジーが素晴らしい。(大丈夫、トールキンのすばらしさは、オジーがちゃんと訂正してます。「だがトールキンについてはまちがって -
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Posted by ブクログ
作者の代表作の一つと言えるでしょう。
ダークホルムは魔法使いの住む世界。
ここ40年もの間、人間界のチェズニー氏との契約に縛られ、半ば乗っ取られたような状態となっています。
チェズニー氏の主催する観光旅行のために、魔法のアミューズメントパークとして、人間の目の前でRPGのような色々な危機を演じて楽しませなければならないのです。
闇の君とは、その旅行のために毎年選ばれる目玉(ボスキャラ)のような存在。
魔法大学の総長ケリーダは、魔術師ダークに白羽の矢を立てます。
新種の生き物を作ることにかけては天才だが、ミスも多く、田舎暮らしが性に合っているダークは大困惑。
ダークの妻は美人で有能ですが仕事で出 -
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